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映画から見る人工知能と人類の知能

タイ新年あけましておめでとうございます。人生をブログにしている佐野エチケットです。日本への一時帰国から戻る飛行機の中での映画鑑賞を楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。今回、私が観たのは『THE CREATOR』という映画で、AIと人間の戦いの話です。

この作品は、2055年を舞台に、暴走したAIが核爆発を引き起こし、それをきっかけに「AI狩り」が始まるという物語です。西側諸国がAIを根絶しようとする一方で、日本やタイなどのニューアジアがAIを受け入れ続けるという設定が印象的でした。日本語やタイ語のセリフが頻繁に登場するのも面白い点でした。タイのメディアやレビューワーからは、自国の文化が国際的に認知されることへの歓迎の声が上がっているそうです。

この話は、スター・ウォーズ外伝「ローグ・ワン」を制作した方が手掛けているようですが、それを知らずに観た私の感想は、映像が美しく、シリアスな話ながら見入ってしまう作品でした。AIとの恋愛もこれから世界中で起きていくでしょう。この作品では、AIとの間に子供を創ることが描かれていますが、その未来も含めて現実に起こり得るストーリーで、楽しめました。

私はAIについて、個人的な利用を始めています。昨年、曲や歌が作られるAI「SUNO」が公表された時は、課金してどこまでのレベルで曲が作られるか試しました。初めは数十秒の曲しか作られないので、お店紹介などのショートクリップや、出かけた時の思い出を歌にして、動画のBGMにしたりしていました。しかし、今年はじめのSUNOのアップグレードで長い曲が作られるようになったため、楽曲作品を作ってみました。まだ不完全ながらも一定のクオリティーは越えているし、何より歌詞に愛着を持っているので、その曲は個人的なお気に入りとなりました。そこで、ユーチューブに残していこうという気持ちになり、実行しました。

この曲は、AIのライティング力を利用して書き始めた自作の小説を歌詞に書き換え、SUNOで音楽をつけて作曲したものです。

アイデアの中身を説明すると、まずAIと小説を書き、次にAIにその小説を読ませて、文章を歌詞に変換します。そして、架空の歌手(この曲では女性歌手とラッパーのPRIZMという二人のキャラクター)を作り、彼らが歌っている設定にします。彼らもまた今後、小説に登場するかもしれません。今年の後半は、自分のタイ生活の経験と、これからタイに来る人たちの期待や不安を、デモやコロナなど実際の時代背景と擦り合わせた「参加型の小説世界」をAIと共に作っていこうと考えています。

映画「THE CREATOR」の世界では、AIを敵視するアメリカをはじめとする西側諸国に対して、ニューアジアという国が存在します。この設定は、現実世界においても、もし私たちが厳しくAIの使用を規制したところで、それを無視してAIを活用し続ける国や組織が存在することを気づかせてくれます。言い換えれば、私たちがAIを怖がり、理解せず、距離を置いたとしても、一方でAIを積極的に活用し、力や富を蓄えた国が、われわれを脅かす可能性があるということです。つまり、我々はAIを自分たちの生活に役立つものとして扱える「活用法」を探し始めなければなりません。

おそらく仕事で文章を書く人は、すでにAIライティングを始めているでしょう。来年の今頃には、もっと多くの人がAIを使って文章を書き、ブログを始めるだろうと思います。小説を書き始めたり、自伝を作る人も増えるかもしれません。その頃にはAIがさらにバージョンアップして、昔の写真から赤ちゃん時代の自分が動いている「懐かしい」人工動画を作成しているかもしれません。昨日知ったのですが、将来的には超知能というものが待っているらしいです。こう考えると、人間の知能と人生をかけて今やっていることって、一体何なのだろうと考えてしまいますが、それについては今回は置いておくことにします。

「THE CREATOR」はずっと観たかった映画だったので、移動中の機内でゆっくりと鑑賞できて良かったです。満足すぎて、そのまま立て続けにもう一本映画を観たのですが、そちらの作品もAIが登場し、人間がAIに恋をするという内容だったことに驚きました。ハリウッドのクリエイターたちもAIに興味を持っているのかもしれませんね。今度の機会には、この映画の感想もAIとの恋愛について絡めて書けたらいいなと思います。それでは、また次回まで。

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