飲み屋は
男女をちょっと意識できるくらいがちょうどいい。

特に深い関係にはならない。
異性だなって誰もが意識している。

それ以上にはならずに
飲んで帰る。

恋人のことでも片想いのことでもない。
傷付かず何でも話せる。

ダメ男の元カレの話をすると
とても盛り上がる。
即、飛び交う会話。

『そいつはこういう奴だろ？』
『それはここに連れてこられる奴じゃないな。』
『ロングボードでケツ突っ込んでやるから顔見せてみろよ笑。』

『酒が進むなぁ〜、一杯呑みなよ』

なんてお酒もご馳走してもらい
数名で同じ時間を過ごす。

『明日も仕事？』
ってなんとなくみんなで確認し合いながら
飲める時間を探る。

誰もが楽しみたい時間。
社長さんや新卒、学生さん、奥さんと一緒にとか本当にいろんな年代の方がいる。
仕事の悩み、恋の悩み、家庭の悩み、健康の悩み。

いろんなことをカウンターで話したり
タバコを吸いながら集まる人と話す。


マスターは時折り意地悪なことを言って
茶化したり、共感したりしながら
私たちを見守ってくれている。

心地よい。傷つけるものが何もない。
安心して飲める飲み屋は最高すぎる。

次の約束もしない。電話番号も知らない。
でもどこの誰かはわかっていて
何かあったら本気で助けてくれる人たちばかり。

行きたい時に行けば誰かが待っていてくれる。
いつも守ってくれてありがとう。

いい男はこうなんだな。


こんなに近くに見本がいてくれるのに
ダメ男好きになってしまうところを
また飲みにいって
けちょんけちょんに言ってもらおう。