江東うゆう

江東うゆう

最近の記事

noteでエッセイ~ライター20年~

 来年で、ライターとして仕事を始めて20年になる。  現在、49才。信長なら、2年くらい前に「人生50年~」と歌っていた年頃だ。(数えで49才だったそうなので、実際はもっと若いでしょう。)  偉人に比べると、なんて、生活も業績ものんびりした人生なんだろう。  とはいえ、20年も同じ仕事をしてきた身としては、ちょっとお祝いでもしてみたくなる。  おいしいものを食べるか、温泉に行くか。  思い浮かぶお祝いの仕方は、ほんとうに、天からみれば些細なもので、無意味なものだろう。  私

    • noteでエッセイ~旅先で出会うナイロンのお風呂タオル~

      2023年は、3回も旅行に行った。 3月に松江、8月と11月に京都。 3月は駅前のホテルと松江しんじ湖温泉の旅館、 8月と11月の京都は、それぞれ駅に近いホテルに泊まった。 松江は水の都。桜の季節でもあり、温泉もしじみ汁も素晴らしく、観光地として最高だった。 8月の京都は楽しかったが暑すぎて、子ども達が疲れてしまった。 11月の京都は、風は寒かったが、葉が色づく頃で、人が作ったものも自然が作ったものも美しい世界。 もちろん、観光地を歩くのは、旅のいちばんの楽しみだ。 でも

      • テレビのリモコンの民放のボタンが押せない話

        1月の下旬に、漫画原作のドラマをめぐるニュースをたくさん読んだ。 以来、ちょっと不便なことになっている。 テレビのリモコンの、民放のボタンが押せないのだ。 最初に気づいたのは1月の末だ。 朝、時計代わりにしているEテレを点けようとしたときだったと思う。 指が滑って、別のボタンを押しそうになった。 途端、腹の底から気持ち悪さがこみ上げて、指が震えだした。 NHK総合と、Eテレ以外のボタンを押すのが、怖かった。 怖い理由は、すぐにわかった。 ボタンを押せば、画面にその局の番組

        • 親がポンコツだとわかるとき

          子育て中です。 もう、目を離すと死んでしまう、という乳幼児期を過ぎました。 でも、目前に、親が思っていたよりポンコツだとわかり、友だちに重きを置く時期、つまり、思春期が迫っています。 わあ、不安。 私も親を尊重しないわけではないけれど、自分がこれから生きていくためには、親に頼っていてはだめ、と思った時期がありました。 友だちと遊びに出かけて自分たちだけの行動を定義づけたり、学校生活や行事、部活動を通じて、自分が何者かとらえようとしたりしました。 クソ生意気な時期でした。

        noteでエッセイ~ライター20年~

          著者ではないライターと、小説家の原稿に入る直しの違い

          もう鎮火したようなので、私見を述べても大丈夫じゃないかしら、というあの話。 小説家や漫画家などの原稿に対する認識と、ライター(著者として名前が出ない場合)や(おそらく)脚本家の原稿に対する認識には、大きな海を挟んでいるくらいの違いがあるのではないか、という話。 脚本家の大変さというと、映画「ラヂオの時間」が思い出されます。 自分の書いた筋を、あれやこれやの都合で、どんどん変えられていく。 それでも、自分が書いたと言わなければならないつらさ。 胃が痛くなるような映画です。 (

          著者ではないライターと、小説家の原稿に入る直しの違い

          ポケットがたくさんついたコートを買いました

          前のnoteで、ポケットがたくさんついたコートの良さを語りました。 やっぱりほしい、ポケットたくさんのコート。 それで、ユニクロでハイブリッドダウンパーカを買いました。 メンズ。 私は女性ですが……気にしない。 ポケットの魅力にはあらがえません。 これが、すごくて、胸の辺りにチャックつきポケットが二つ、 腹部にフラップつきの大きなポケット二つ、 さらにそれぞれのフラップつきポケットの横にチャックつきポケットが一つずつ。 まだあって、内ポケットの左側がボタンつき、 右側が

          ポケットがたくさんついたコートを買いました

          ポケット好き

          コートには、大きなポケットが四つあるのがいいと思っている。 そのうち二つは、A5サイズくらいのものが入るほうがいい。 胸ポケット二つ、腹の辺りに二つ、あるのがいい。 胸ポケットの一つには、よく使うカードとメモを入れ、もう一つは切符などを買ったとき用に空けておく。 下の方のポケットには、財布、スマートフォン、ハンカチ2枚、ティッシュ、絆創膏、もしものときの風邪薬などを小さな袋にまとめたもの、本つげの半月型のくし、場合によっては歯ブラシセットや、靴下や下着の着替えなど一組を色つ

          ポケット好き

          【昔書いた小説】他国のクーデター

          学生時代に書いた小説は、Web小説サイト向けでも、公募向けでもないものが多いので、こちらにいくつか置いておくつもりです。 今回のは、ソビエト連邦のクーデターのニュースを見ていたときの実話を元に書いたもの。ほぼエッセイですが、一部創作があります。 お読みいただけましたら幸いです。  テレビの横っ面に、九〇年製、とラベルが貼ってある。だから、その頃のはなしだ。  当時、高校生だった私には、新しいテレビは大きくて、ニュースが近づいた気がした。大きさは、父の希望だった。  母は

          【昔書いた小説】他国のクーデター

          ペンネームのこと

          私はペンネームを二つ使い分けています。 そのうちの一つ「江東うゆう」は、小説を書くときのペンネームです。 賞に応募するときに、この名前にしたのですが、それまでは「江東星」というペンネームでした。 「江東星」を使い始めたのは、中学時代です。 きっかけは、友人に謎の手紙を送るという遊びをしたことです。 謎の手紙なので、本名では送りません。 ただし、本名とまったく関係のない名前も使えません。 そこで、私は本名をローマ字で書き、文字を並べ替えて男性の名前を作りました。 その際に使っ

          ペンネームのこと

          こんなお仕事しています

          せっかくなので、今日もnoteを書いてみます。 私のお仕事は、ライターです。教材や、ちょっと知識がつく本、小説の本などを書いています。 冨士本 昌恵(ふじもと・まさえ) という名前では、教材とか、ちょっと知識がつく本などの原稿を書いています。 江東 うゆう(えとう・うゆう) という名前では、小説を書いています。 現在、主なお仕事は、「冨士本昌恵」のほうのお仕事です。 中学生向けの文法の問題作りなどもありますよ。 たとえば、こういうもの。 〈助動詞「れる・られるの意味」「な

          こんなお仕事しています

          いいことをしたと思った話

          note、登録したままで書いていなかったので、書いてみます。 家族にウケたものの本人はもやった実話です。 「笑うとこじゃない。いいことしたじゃん」と思って下さる方がいたら嬉しいです。 さて、話のほう。 高校生のとき、通学路に細い一本道がありました。 バスからバスに乗り換える途中の道で、人通りは少なく、帰り道はよく、ひとりきりになりました。 ある日、その道を歩いていると、前方に突っ立っている人がいました。 長いスカートをはいた、50歳くらいの優しそうな女性でした。 女性は

          いいことをしたと思った話