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22/3/1 《21-22FA杯 5回戦》 ミドルズブラ vs トッテナム

こんにちは。えつしです。


今回は、21-22FA杯5回戦、ミドルズブラトッテナムの試合をレビュー。


1. スタメン

スタメン

・ミドルズブラ
ラムリー
ダイクスティール-フライ-マクネア
ジョーンズ-クルックス-ハウソン-タヴァーニア-テイラー
スポラル-ワトモア

75’ ワトモア⇄バログン
96’ スポラル⇄コバーン、テイラー⇄ボラ
106’ マクネア⇄ペルティア
118’ ハウソン⇄バンバ


・スパーズ
ロリス
ロメロ-ダイアー-デイビス
ドハティー-ホイビィア-ウィンクス-セセニョン
クルゼフスキ-ソン
ケイン

81’ ドハティー⇄エメルソン、セセニョン⇄ベルフワイン
106’ クルゼフスキ⇄レギロン
115’ デイビス⇄スカーレット


2. 振り返り

チャンピオンシップでプレーオフ圏を争うミドルズブラとプレミアリーグでヨーロッパ大会への出場権をかけて戦うスパーズとの試合。スパーズ側としては勝つべき試合として臨んだ一戦でしたが内容としては五分五分、特に前半はミドルズブラがボールを持つ時間が多くありました。


守備時のスパーズは基本的に普段と変わらない装いの〔5-4-1〕ミドルズブラ〔3-5-2〕
ローブロックを敷くスパーズでしたが、ミドルズブラの左右のCBがボールを持った際にはボールサイドのボランチが出ていく形になっていました。

スパーズはボランチをミドルズブラのCBまで出すものの、そこからハイプレスに移行するようなことはなかったのでミドルズブラは簡単にボールを保持することはできていました。
しかし、効果的なビルドアップができていたかと言ったらまた別の話。
左右に積極的に動き回ってボールを受けるアンカーのハウソンに対してスパーズのボランチが食いつき、それによって空いたスペースに2トップの一角が顔を出してボールを引き出すことができていたときもありましたが、そのような形を再現性高く出すことはできず。
30分辺りから右CBのダイクスティールが右に開いて右WBのジョーンズを押し出すという形を明確にやるようになりますが、出てくるスパーズのボランチの裏で受けようとする選手がいないため、WBやIHが下がってきてスパーズの守備ブロックの前でボールを受け、後ろからプレッシャーをかけられてバックパス、というシーンが多くなっていました。
IHはスパーズの守備ブロックの前まで逃げてしまい、左右のCBが積極的にインナーラップやオーバーラップで攻撃参加することからか、パスの出し手もWBにボールをつける意識がかなり高かったため、どうしても外回りのボール回しになってしまうミドルズブラWBの強引なカットインやCBのインナーラップによる瞬間的なコンビネーションに頼らざるを得なくなり、不用意なロストが増えることに。


ハイプレスで自分たちの保持の時間を増やすことをしていなかったスパーズは、そういったカウンター局面で仕留めたかったところでしたが、連戦や怪我人、スタメン固定による疲労もあるのかポジトラ局面でイマイチスピードが上がりきらず。カウンターでシュートまで持っていくことができません。


さらにスパーズがボールを保持したときのビルドアップに問題がありました。


〔3-4-2-1〕でバックラインから繋いでいく姿勢を見せるスパーズに対してミドルズブラが行ったのは、〔3-5-2〕のボールサイドのIHが左右のCBまで出ていく守備。
スパーズのバックラインに枚数を合わせる形ですが、中盤が縦ずれしてホイビィアウィンクスの2ボランチを捕まえることはせず、ボールを奪うためハイプレスというわけではありませんでした。
見えた課題はデイビスの相手のプレッシングに対する身体の向きです。トラップの時点でプレスから逃げて身体を外に開きすぎてしまい、ボランチへのパスの選択肢を自ら消してしまっているシーンがいくつかありました。
これがロメロの場合はプレッシングに出てくるタヴァーニアに正対してトラップすることで、ホイビィアドハティー、場合によってはクルゼフスキ、と3つの選択肢からパスを選択することができるように。
デイビスも決してビルドアップ能力の低い選手ではないと思いますが、現時点でデイビスでもロメロと比べると足りない部分が浮き彫りになってしまうなと。


そして、デイビスの正対問題に加え、シャドーとWBの動きにも問題がありました。
前述の通りデイビスは左IHのクルックスのプレッシングから逃げるようにオープンにトラップし過ぎる傾向がありました。よってクルックスの外側からソンへの斜めのパスコースは見えやすいはずです。
しかし、デイビスがパスを出せるタイミングでシャドーのソンとWBのセセニョン2人とも降りてきてしまうことによってスペースがなくなることが多く、降りてきたセセニョンについてくるジョーンズの裏をソンが狙うこともできませんし、デイビスからソンにボールが入ってもただでさえ狭いスペースでプレーするのが得意ではない彼はターンして前を向くことができません。
シャドーとWBが同時に降りてきてしまう現象は右サイドでも起きており、要改善のポイントだと思います。


お互いなかなか決定機を作ることができず、下記の通り前半は両チーム共に枠内シュートなしで終了。

後半もスコアは動かず、試合は延長に突入。
延長に入る前から疲労が見えていたスパーズの選手たち。
ベンチの層も薄く、交代で入ってきたミドルズブラのフレッシュな選手の動きについていくことができずに延長後半始まって早々の105分59秒ミドルズブラのスローインの流れからコバーンに値千金の決勝ゴールを決められ、1-0、どちらも攻め手に欠いた試合はアンダードッグ側の勝利で幕を閉じました。


3. おわりに

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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