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真夜中の電話

先日のこと。 真夜中2時頃に携帯に着信がある。 なんだなんだ、こんな時間にぃ。と見ると、スマホ画面には義父の番号が表示されている。 ああ、これは何かあったなきっと。マズいな……。マズいぞ。 傍らの妻を叩き起こす。妻の目の前にスマホをかざして、表示番号を見せる。 まだ着信は切れない。 落ち着かなくちゃ。何があっても冷静に。 1回深呼吸して、電話に出る。 そしたらですよ。 なーんか妙にのんびりとしたトボケた声で、 「いやァ今さァカミさんとさァ、イビサ島に来てんだよォ地中海のさ

    • 2024.0517

      今日はオフ。 僕はベルベットのスーツを着込み、妻はウェディングドレスを着込みヘアを作り込み、婚礼写真の撮影がようやく終了!何ヵ月越しだよ。 いやあ、スーツが暑くって死ぬかと思った。 今日のために誂えたこのベルベットスーツ、すんごく格好良いんだが、もう二度と着ることはないでしょう。 せっかく仕立てたのに? だが、このムダこそが着道楽の醍醐味! その後、松本で会食するならココ!というお店で、双方の親族を交えて食事会。 尤も、僕の親族はもうキレイサッパリいないので、代わりになぜ

      • J.M.WESTONのローファーのこと

        社会人になって初めての海外出張の折、パリのJMウェストン本店で買ったローファー、#180。 確か70000フランくらいだったと思います。当時のレートで、日本円換算で10万円弱。今だともう少しするでしょうね。 1991年だから、もう33年間履いてるんだな。全然壊れません。ただ、今までにソールとヒールは青山のお店で2回張り替えています。 緊張しつつお店に入る。 日本を発つ前からもう何を買うかは決めてたので、目的のローファーを手に取って、これのサイズを合わせてほしい、とシューフィ

        • 結婚しました。

          ええと、ご報告します。 本日11月11日、私は、一般女性と(とかって書くと芸能人ぽくてイイよね)入籍いたしました。 秋の終わりというか冬の始めというか、この季節、僕はあまり好きじゃないので渋ってたんだけど、だんだんどうでもよくなってきて。 で、今日にしました。 なぜかと言うに、忘れにくいであろう日付だから!理由はそれだけ! でも、もっとぽかぽかした季節の、5月5日とか6月6日とか7月7日とか、のが良かったなホントは。同じ忘れにくいゾロ目の日付ならさ。 まあでも今日は、昨日の

        真夜中の電話

          高橋幸宏さんのこと。

          僕は、今までに高橋幸宏さんに3回お目にかかったことがある。 お目にかかった、ったって僕はまったくの一般人だから、一方的に目撃したということなんですが。 3回とも僕が21歳のとき。大学2年生。1988年です。 1度目は、表参道のモリハナエビルの1階にあった、花水木という喫茶店で。心臓が止まるかと思いましたね。 2度目は六本木にあった、ターキッシュブルーというバーで。店内全体がターコイズ色の照明で染められていて、飲み物や食べ物の色がまったく判らない、というヘンテコな店だった。

          高橋幸宏さんのこと。

          この2ヶ月の間にあったこと

          8月に、突然、弟が死んだ。 義妹からの一報を受けて、弟が暮らす隣りの市まで駆けつけるあいだ、どうかウソや冗談であってほしいと願ったけれど、義妹はどう考えてもそんなウソを吐くタマではなく、また人の生き死にを冗談にするハズもなく、着いてみれば果たして弟は死んでいたのだった。 自宅でひとりでいるところ死んでしまったので、警察の検死が入り、弟は素っ裸にされて床に寝かされていた。 義妹とふたりで弟の身体を拭く。義妹は「ケンちゃーん、ケンちゃーん」と何度も呼びかけている。お気に入りだった

          この2ヶ月の間にあったこと