【東大卒と楽しむ】英語のインターネットミームの歩き方 その2
前回に引き続いてインターネットミームの紹介記事を書きたいと思う。
与党と野党
ヘーゲルの弁証法は、テーゼに対してアンチテーゼがあり、そこから止揚(アウフヘーベン)することによってジンテーゼに到達し進歩するということになっている。しかしショーペンハウアーが言うとおり、あれは思索や哲学としてはデタラメな政治技術の指南であって、対立を作り出すことによって異なる意見を持つ群衆らをまとめて支配できるようにするための方法論だ。
与党がダメだから、別の信頼できる野党を応援しよう!などという話がしばしば語られる。巨人がダメだからヤクルトを応援しようみたいな話で、すべてのチームはNPBが管理している。政治だって似たようなものだ。
自転車操業の経済システム
living paycheck to paycheckというのは、毎月生活費をカードで決済しているので常にカード債務が残り、毎月毎月引き落としに頭を悩ませながら生活しているようなギリギリの生活を指す。アメリカの場合は日本よりもクレジットへの依存が大きいので、働けど働けど我が暮らし楽にならざるという状態の人が多い。石川啄木も借金まみれだったし、似たようなものだ。そりゃぁ友もみな我より偉く見ゆるだろうよ。
しかし庶民ばかりがそうであるわけではなく、地主も毎月の地代を取りっぱぐれると困るし、銀行や大企業も金融危機のたびにベイルアウトがないと生きて行かれない。その大元は戦争をし続けなければならない、不換紙幣の米ドルを基軸通貨にしている金融システムにある。負債による支配システムと不換紙幣体制というのは表裏一体で、現代日本でも家や自動車や諸々をローンで買うなどしなければそれなりに自由に生きていける。
目覚めた狼
「ヴェアウルフ」というのは「狼男」だが、それと発音の似ている造語を作って楽しむ、というもの。「着る狼(a wearwolf)」とか「商品狼(a warewolf)」はどうということもないが、「目覚めた狼(aware wolf)」というのがいい。しかも目覚めたといってもwoke(覚醒)系ではなくて、Taxation is Theft(課税は窃盗)という世俗的な真理に到達しているのが面白い。
学位を返します
こんな人ばっかりなんだろうねぇ。
朝三暮四
中国故事に朝三暮四というのがある。かつてある人が猿たちに、エサを朝に3つ、夕方に4つあげようと言うと猿たちは腹を立てた。それではということで朝に4つ、夕方に3つにすると言うと、猿たちは納得して喜んだという話から、結局同じことなのに目先の違いで騙されることを指して朝三暮四という。最近はこんなことばかりだ。誰も古典を読まないからだ。
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