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夜を、さるく。

【さるく】さる•く。カ行五段。あちこちを歩き回る。動き回る。九州の方言。「そんげ ーいちょってん、何も落ちちょらんが」

気候が良くなってきて寒さも落ち着いてきたように思う。まもなく3月だからね、当たり前なんだけど、それが嬉しいもの。一方で天気が今年は不安定で雨が降る日が続くものだから、この前の連休はどんよりとした空模様に、ちょっと辟易した。
 そんなわけで、なかなか出歩けなかった連休の代わりに、月のある夜に散歩に出た。
 夜の少ない光のなかでも、M10Rなら、それなりに撮影できるのが良い。もっと街ならtyp240でも問題ないのだけどね。

ISO12500ともなるもノイズがかなり出る。被写体の形も壊れている。同時代の日本メーカーのものよりも、ノイズは多い。
けれども粒が揃っているというか、嫌な感じを抱かせないノイズ感だ。モノクロにすれば表現として成立しそうだ。夜間はモノクロにして撮るのが一つの解のように思う。

ちょっと前に撮った240の写真も載せてみる。

夜、モノクロ、といつもと違う撮り方をしていると、見えてくるものも違ってくる。夜のフォトウォーク、これから暖かくなってくるし、続けていきたいものだ。

パトカーが通ると挙動不審になるけどさ。

再びM10-R

「そんげ ーいちょってん、何も落ちちょらんが」
 スナップは、何かがぽとりと落ちている。それを見つけて拾う作業だと思っている。釣りにも似ていて何もない日もあるけど、それならそれなりに昆布でも取って帰るか、くらいの気持ちで歩けばいい。
 夜をカメラを持ってさるく時間は、よく知った街でも、新しい何かが落ちているのだ。

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