見出し画像

OcuFesができるまで 2013年最大のVRコミュニティ誕生 (3)Oculus Festivalの名付け親 TKGジャパンさん

前回の記事にて、おそらく日本で初めての大規模Oculus Rift体験会「Oculus Festival in Japan」(OcuFes)が、2013年8月4日に、秋葉原のRMバーガーというお店で開催されたことを書きました。

このRMバーガーと、Oculus Rift DK1コミュニティをつないだのが、TKGジャパンさんという人です。今回は、GOROmanさんとTKGジャパンさんにお話を伺ってきました。

2013年4月29日、Kickstarterでのクラウドファンディングの出資者に続々とOculus Rift DK1が届きます。到着して早速、MikulusなどVRアプリを作っていたGOROmanさんは、自身の経営する会社XVIのオフィスにて、Oculus Rift DK1の体験会を開きました。到着してから1か月もたっていない、5月のことでした。

この体験会に参加していた一人が、TKGジャパンさんです。2013年当時のXVI社はVR事業に転換する前でしたが、TKGジャパンさんは当時のXVIの取引先の社員であり、秋葉原が好きでGOROmanさんとも気が合い、個人的にもTwitterをフォローしあう関係だったといいます。

この体験会には、前回の記事で取り上げさせていただいた桜花一門さんもいらっしゃっており、ここでGOROmanさん、TKGジャパンさん、桜花一門さんなどOculus Festival in Japanの主要メンバーが揃うことになります。

TKGジャパンさんが初めて体験したVRコンテンツは、Riftコースター。その迫力に衝撃を受けたといいます。

そんな5月の24日、GOROmanさんが「OculusRiftを体験できるカフェを開いたら繁盛しそう」とつぶやきます。そこに「いい会場がご紹介しましょうか?」、とリプをしたのがOcuFesの始まりといっていいでしょう。

TKGジャパンさんは秋葉原が職場ということもあり、多くの店舗の人たちと面識がありました。当時も今も、秋葉原には店内にイベントスペースを併設した店舗が多くあります。そんな店舗のうち、オーナーがOculus Riftに強く興味を持っていて話を聞いてくれたのが、RMバーガーでした。

では、会場を借りるとして、どんなイベントにするのがいいのか。

同時期に、桜花一門さんがVRコンテンツオンリーのコミケのようなイベントを開きたいという構想を持っていました。開発者が自分で開発したVRコンテンツを会場に持ち寄り、相互に体験しあったり、来場者にデモをしたりするというものです。この構想を実現するには、やはり会場が必要です。

この桜花一門さんの構想と、GOROmanさんを通じたTKGジャパンさんのRMバーガーさんとの面識が、TwitterやSkypeグループを通じてつながります。そして、RMバーガーでイベントは開発者がVRコンテンツを持ち寄って来場者に体験してもらうという前回の記事で紹介した形式になりました。

6月下旬には、すでにRMバーガーさんとの具体的な打ち合わせが始まっていたことがうかがえます。

イベントを開くなら、イベント名が必要だ、ということになり。イベント運営メンバーで相談していたところ、TKGジャパンさんの「Oculus Festival」という提案が採用されたとのことです。この先長く続くOcuFesコミュニティの、名前が生まれた瞬間でした。

Twitter上では、7月14日に最初に書き込みが観測されています。

GOROmanさんからも、主催が桜花一門さんであることを含めて7月17日に告知されています。

TKGジャパンさんも運営メンバーの一人として、当日は体験用PCの貸し出しや、会場の誘導などをお手伝いしていたといいます。イベントを告知するチラシを秋葉原の様々な店舗においてもらう伝手もお手伝いしていました。

VRの可能性を信じ、周囲の人に積極的に体験してもらっていたGOROmanさん。まだあまり知られていない新しい技術に理解のあるイベント会場となってくれたカフェとつながりがあったTKGジャパンさん。具体的にイベントの内容を構想した桜花一門さん。そして、まだ開発情報も手探りだった環境でも趣味でVRコンテンツを作った開発者であり出展者となった技術者たち。こうした方々の出会いがあって、生まれたのがOcuFesでした。

次回は、出展されたVRコンテンツ制作者の方にお話を聞いてみようと思っています!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?