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OcuFesができるまで 2013年最大のVRコミュニティ誕生 (1)まえがき

2013年8月4日、秋葉原にて「Oculus Festival in Japan」というVR体験会が開催されました。Oculus Rift DK1のクラウドファンディングが成功し、実際に支援者向けの開発者キットが届いたのが2013年4月末。そこから約3か月後の出来事でした。

当時から日本各地にVRコミュニティは存在していたと思いますが、2010年代に最も規模の大きかったVR開発者コミュニティは、このOculus Festivalから始まった「オキュフェス」だっただろうと思います。オキュフェスからJapan VR Festと名前を変えたVR体験会は、ベルサール秋葉原という大きな会場で、2000人以上を集めたほどです(2017年)。

Facebook(現在のMeta)がOculusソフトウェアやドキュメントが早期から日本語に対応していたのも、こうした日本におけるVRへの熱量が伝わっていたことは間違いないでしょう。

その熱量の最初の震源地たるOculus Festivalの”第0回”はいかにして始まったのか。あまり正確な記録が残っていないことがあまりにももったいないと感じたので、自身もかつてVRコンテンツ企画者だった筆者(松xR)が、当時の関係者に取材して記すのが本稿になります。日本のVRの歴史を振り返る意味はもちろんのこと、熱量のあるコミュニティというのがどうやって誕生するのかという一般論としてもお楽しみいただけるように書いていくつもりです。

まずはOculus Festivalの主催者だった桜花一門さんへの取材からお届けいたします。

(以下、記事公開ごとに更新するIndex)


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