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野球からバスケ界へ。 長崎で過ごす2年目。

昨年3月1日からプロバスケットボールクラブの長崎ヴェルカの事業スタッフとして働かせていただいております。
本日でちょうど1年が経過しました。

長崎での生活は、観光資源も食も気候もすごく気に入っています!
(サムネ写真は平戸市の生月島)

あっという間の1年であり、今もシーズン中でせわしない日々が続いていますが、そんなときだからこそ、この節目となるタイミングで地に足をつけて1年間を反省し、次の1年を見据えたいと思います。

「野球」の肩書きが無くなるとやっぱり何者でもなかった自分

ざっくりと自己紹介をさせていただくと、
23歳で大学を卒業したあとは26歳間近の2019年秋まで3年間を独立リーグで選手としてプレー。
引退後の2020年1月から1年間、独立リーグの事業スタッフで新球団の立ち上げに関わらせていただき、2021年3月から現職となります。

前職も現職も広く見ると同じスポーツ業界であり、どちらも立ち上げの時期であったこと、対コロナでの運営だったことなど共通点はありつつも、
自分のアイデンティティとなっていた「野球」との決別は大きなチャレンジでした。

自分の過去など周りは誰も知らず、会社はおろか長崎県内にほとんど知り合いもいない、そしてバスケの慣習やルールなど何も分からず、
と最初の半年間はかなり苦しみました。

自分であえて選んだ道ではありますし、相応の覚悟もありましたが、その想像を上回るくらい「自分のできなさ」に向き合うこととなりました。

これまでの環境は個人としてどれだけ成果を出せるか、にコミットしがちだったために組織として物事を前に進めること・実行しきることが上手くできず多方面へのご迷惑をかけ、失敗もたくさんしてきました。

そんな中でも、力になってくれる方々・話を聞いてくれる方々が周りにはたくさんいて、チーム側の選手・スタッフも素晴らしい人柄で、それが勝利という結果にも現れて、、
やりがいもたくさん感じられました。

前職のときもそうでしたが、やはり0→1で準備を積み重ねた中での開幕戦は特別な思いがありましたし、
何もなかった体育館を自分たちの手で作り上げて、そこに2000人近いお客さんが集まり、笑顔になっている姿は大きな達成感を感じられました。

「できない自分」を受容した先に

「できない自分」に目をそむけたくなることは今もありますが、そこと向き合い続けることで次第にこびりついたプライドは剝がれていき、謙虚に目の前のことに向き合えるようになってきました。

そして少しずつ自分の得意・苦手をメタ認知できるようになり、依頼される仕事や自分にできることも増えてきました。ほんとに少しずつですが…。

①まずは自分の苦手・できないを認めて素直に周囲へ助けを求めること。

②そうして与えていただいた知識・時間を自分の血肉として、逆に自らが誰かに与えられるように研鑽を重ねること。

③それがいずれ武器となり、チームの中での確固たるポジションとなり、組織に無くてはならない存在・頼られる存在になること。

④そうするともっと面白い仕事・インパクトの大きい仕事・自分の裁量で回せるプロジェクトが増えてきて、
その積み重ねは組織という枠を飛び出して、業界という枠も飛び越えて大きな市場価値になること。

至極当たり前のことではありますが、こうした日々のステップを意識し、経験を積み、明るく前向きに目の前の仕事にトライしていきたいと思います。

これまで野球という狭い世界の中でしか生きてこなかった自分が、いきなり大口だけ叩いて上記の③や④からスタートしようとしていたのがそもそも大きな過ちであり、まずは①と②を何度も往復しなければいけないと気づけた1年間でした。

これは実際に失敗・挫折を経験しないと気づけなかった大きな収穫です。
今までとは全く異なる環境で過ごせたのは自分にとって非常に刺激的で素晴らしい1年でした。

"数字で語れる"スポーツ人材は強い

すごく抽象的な話が続いてしまったので、最後に具体の話として自分が深めていきたい経験・知識について。

スポーツクラブの源泉は「集客」です。

集客=盛り上がりであり、人が集まるところに人は集まる。会場でグッズが売れる。グルメが売れる。メディアの方にも取り上げていただける。来場者数がスポンサーさんへの最大の説明材料になる。
そしてヒト・モノ・カネのリソースが集まることがチーム強化に繋がる。

つまり、すべての起点は集客であると(個人の意見として)考えています。

その「集客」にコミットするのが自分たちの仕事。

コロナの影響もあり、ただ「来てください!」の呼びかけだけで満員の空間を創れるほど簡単なものではありません。

そこで鍵になるのが、数字。データ。

ずっと昔から「こんなビジネスマンになりたい!」と尊敬しているマーケターの森岡毅さんのような数字で語れる人材。
そんな人材が組織には求められるし、圧倒的にデータを扱える人材が足りていない業界であるとも思っています。

ただデータや数字を読み解くだけではなく、そこから仮説を立てて、企画に落とし込み、効果を検証し、その再現性を高められるか。

ただ数字を並べるだけでは施策に繋がりませんし、ゴールの集客に繋がっていきません。評論家でなく、上流の戦略設計から下流の現場での実行まで一貫してやり抜ける人材でありたいです。

今までの自分を省みると、
前職では短絡的にTwitterのフォロワー数をKPIとしていたものの、その先の売上(集客)に繋がっていたとは胸を張れず、
現職での1年間もロジックが抜け落ちたなんとなく面白そうな企画・集客施策を提案し続けてしまっていました。

柔軟なアイデアと確固たるロジック・数字の両面から語れる企画・施策に落とし込みながら、応援いただいている方々、そして何より自分たちが楽しめるように頭をひねり続ける1年間にしたいと思います。

野球選手の過去を遺産にしない

次の1年がどんなものになるか。

まだまだ転ぶことも多いと思いますが、その失敗を運に任せるのではなく、なぜ失敗したのか、次はどうすれば結果を改善できるのか、といったPDCAを回し続けます。

そのためには目標設定。仮説設定。
そしてとにかく机上で時間をかけるのではなく体を動かす。つまり実行に移す。

これって野球選手のときには当たり前のように毎日やっていたのに、仕事が変わると急に疎かになってしまっていた。

プロ野球(NPB)選手になるという夢は叶えられなかったが、だからこそこれまでの経験・マインドを絶対にムダにせず、今のキャリアにガンガン取り入れていく。

それが今まで野球をさせてくれた両親、支えてくれた方々への恩返しだ。

勝負の2年目。

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