青ブタ 妹キャラは良き。

青ブタの世界観はやっぱり好き。
ヒロインたちが魅力的なことはもちろん、主人公の咲太が感情移入しやすいのが大きい。
やっぱり、主人公の気持ちになれる作品だと世界入り込めるので、凄く面白く感じる。
作品に没入できる、感情移入できる事は超重要。

逆にいうと、主人公の思考やセリフが現実離れし過ぎていたり、頭お花畑すぎると、なんで?ってツッコめる面白さはあるけど、作品そのものには入りにくい事もある。

今回の『青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない』は見事に没入感が発揮されており、
いい意味で主人公たちのやり取りに無駄があり、リアル感があった。

70分くらいの短い時間なので、大きなクライマックスは無かったが、兄と妹の関係性がしっかり描かれていてテレビシリーズでは描ききれなかった部分も知ることができた。

以下よりネタバレ

梓川花楓は一生懸命で素敵な女の子だった。
かえでが残した物を受け継がなきゃ、返さなきゃって必死だったのだろう。
思春期症候群によってもう1人の人格が過ごした時間を大切に想って、苦しんで、悩んで、頑張ってたんだと分かった。
テレビシリーズでは、最後の2話くらいしか花楓は出てこなかったから、少しクールな印象しか無かったが、とても素直で真面目で良い意味で普通の女の子だと分かった。

それにしても、兄を頼る姿は何よりも尊い。
妹が兄を頼りにする。
それは一見当たり前のようだが、破壊力は抜群だ。
かえでも花楓も性格は違えどお兄ちゃん子であり、咲太もまた妹が可愛くて仕方ないのだろう。
咲太はいつもは冷静だが、妹になにかあったら居ても立ってもいられないタイプだ。そして、頭ごなしに決めつけたり、押し付けたりしない、本人の考えを柔軟に受け入れる度量のあるお兄ちゃんなのだ。

だから観客としても安心して見ていられる。
自分と重ねて見させて貰える。
本当に良いお兄ちゃんで在ってくれて良かった。
ただ、コネクションや付き合っている相手が芸能人とかレベチなのは非現実的だけど。まあいいか。

最終的に花楓が前に進めたこと、今後の花楓の生活が楽しいものになりそうで良かった。
その後を視聴者の想像力に委ねる感じも良い。

そしてあのエンディングは粋。
まさか、花楓とかえでがデュエットしてくれるなんて。もうそれだけで、どんなに制作陣がかえでを大事に考えているかが分かる。
かえでがあって、花楓がある。
マジで最高の妹です。

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