20190510開催レポート

教育こうdeナイト~Explayシリーズ 第2回「STEM/PBLをExplayする vol.1」開催レポート

「教育こうdeナイト~Explayシリーズ」の2回目。
今回のテーマは「STEM/PBLをExplayする~本物のSTEM教育とはなんだ?」。
STEMやPBLは旬なテーマなので、今回と5月27日の2回開催で人数を分散させようと先手を打っておいたつもりが、40名を超る参加者が集まり、会場は収拾不能に。参加者から最後に「言いたいことがありすぎて、はきそう!」との発言が。
申し訳ございません。まだまだ続けますので、ご容赦ください。

STEM教育とは?

イベントは東京学芸大学の大谷先生からのお話でスタートした。
・STEM(Science, Technology, Engineering and Mathematics)教育とは科学
 技術教育を統合的におこなう教育手法。
・アメリカで生まれ、アメリカの公教育政策の基軸として、科学技術分野に
 精通した市民を継続的に育成していくために推進されている。
・STEM教育の起点となるのはエンジニアリング(仕組みをデザインし、実
 用的なものづくりをする)。
・Project Based Learning(創造的問題解決)とProblem based learnig(探究
 的問題解決)の両方を組み込んでいくことが大切。

質疑応答じゃない!

先生の話が終わり「では少し、質疑応答をしてから、グループに分かれて話をしましょう」とアナウンスをしたのだが…
質疑はでずにすぐ議論が始まり、終了予定時間をオーバーした22時まで、40人が全員でひたすら議論するというカオス状態に。
いい意味で40人一人ひとりの熱があらゆる方向に噴き出した瞬間であった。

STEM教育は大谷先生の説明通り、エンジニアリグ活動を起点にしており、知識の活用や社会への設計する資質を伸ばす活動であり、まさに現在の教育が抱える課題の核心をついているからなのか、議論はSTEM教育というよりも教育全体の話へと広がっていった。

大学生からは「大学に入るために知識を獲得してきたので、活用とか設計とか言われても。もっと、小さいうちからそうして欲しかった」「子どもを何かにするための教育ではなく、子どもが持っているものをつぶさず、開花させる教育を」との意見が。
エンジニアからは「大学院まででた人材は知識ばかり。活用力がないから、会社としては採用したくない」「大学入試が変わらないと何もかわらないのでは?」など。
もちろん、STEM教育についての重要な視点や提議も多くなされた。(下記、参照)

そして、結論は?

結論はというと、終了間際にでた学生さんの「今日、イベントに参加して、STEM教育がますますわからなくなりました」という発言と、そして最初にも紹介した「言いたいことが多すぎて、はきそう!」という発言に尽きる。

この熱を燃えさかる炎にするため議論の場をつくり続ける必要がある!

次回(5月27日)は、東京学芸大学の西村先生から提案があった「STEM for what?」の「what」の部分、「なんでSTEM教育をするのか?」を重点的に議論できればと思う。
皆さん、情熱シャワーをぜひ浴びに来てください。

STEM教育/PBLに関してでてきたキーワード

・STEM for what?
・STEMかSTEAMか?
・STEMとSDGsを結び付ける
・project based learning(創造的問題解決)とproblem based learning(探究
 的問題解決)
 ▪ 知識と経験則
  ∟最終的には経験則に基づく「勘」のようなものがエンジニアは必要。
    もっと、経験則を育成すべき
  ∟project based learningを何回やったかの回数が大切
 ▪ 探究活動、知識獲得、設計活動のバランスをどのようにとるのか?
 ▪ 知識獲得を評価される大学入試を変える必要がある。
  ∟知識基盤社会において、知識の獲得は必要ないのか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?