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水の生まれる夜に

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別荘を購入して一人暮らしを始めた青年のところへ、美しい女性が訪ねてきた。 二人は運命に操られ歩き出す。 田舎暮らしのほのぼの物語。 読むと幸せが見つけやすくなります。
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記事一覧

水の生まれる夜に 113 『愛してる』その言葉を聞かせて

俺は美しい草原に立っている。歩いていくと向こうに沢山の花が咲き乱れる美しい花畑が見えた。…

紫恋 咲
10か月前
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水の生まれる夜に 112 消えた笑顔

翌日の土曜日、綾乃は天空カフェへと出ていった。俺は先輩に電話する。 「先輩、予定通り今日…

紫恋 咲
10か月前
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水の生まれる夜に 111 一人より二人

週末になってやっと別荘に帰ってきた二人は「「フー」」っとため息をついた。 「やだー!ため…

紫恋 咲
10か月前
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水の生まれる夜に 109 果樹園の風

数日後、橋口家の前に白い車が停車した、そして二人の紳士が降りて来る。 「すみません、橋口…

紫恋 咲
10か月前
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水の生まれる夜に 108 実家の反応

九州の新の実家では父親の弘が晩酌をしていた。 母の正子と兄夫婦もいてテレビを見ている。 リ…

紫恋 咲
10か月前
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水の生まれる夜に 107 養子縁組

将輝邸では将暉パパと俺が焼酎を飲んでいた。 「最近パパはボンペリじゃ無くて焼酎のハイボー…

紫恋 咲
10か月前
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水の生まれる夜に 106 天空のBBQ

日曜日、天空のカフェに先輩・留美さん・松本君・美由紀ちゃん・夏菜ちゃんがバーベキューに来ていた。綾乃は忙しそうに働いている。 「綾乃さん、まだ土日はアルバイトしてるんですねえ」松本君は不思議そうに見ている。 「新さんもバイトしてるって本当?」美由紀ちゃんが聞いた。 「ああ、バーベキューの人が多い時は炉の準備や炭の火起こしなんかをやってるよ、時給1000円も貰えるんだよ」俺は微笑んだ。 「時給1000円ですか……」松本君はクスクスと笑った。 「綾乃は本当にいい人を見つ

水の生まれる夜に 105 寿司屋会議

高崎の寿司屋に私と専務の森田がいる。二人でお酒を飲みながら昔話を懐かしそうにしていた。 …

紫恋 咲
10か月前
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水の生まれる夜に 104 新定食

二人になった賢一君と俺は仕事の話を始めた。 「新さん、僕は何から始めたらいいですか、託児…

紫恋 咲
10か月前
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水の生まれる夜に 103 カッコイイ

将暉邸では俺と将暉社長が話し込んでいた。 「社長、何とか賢一君がアルバイト出来る様に森田…

紫恋 咲
10か月前
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水の生まれる夜に 102 優しさと傷跡

数日後、俺はあるバーで賢一君と会っていた。 「初めまして」 「こちらこそ」 「あなたが新…

紫恋 咲
10か月前
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水の生まれる夜に 100 社員食堂

社内の食堂の設営は急ピッチで進められた。 夏菜さんは募集で集まったパートさん達と、メニュ…

紫恋 咲
10か月前
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水の生まれる夜に 99 たかじょの恋

数日後夏菜さんはマーケティング課にやってきた。夜の店にいた時は派手でキツめの化粧だったが…

紫恋 咲
10か月前
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水の生まれる夜に 98 夏菜の夢

落ち着いてきた綾乃は夏菜ちゃんと少し飲み始めた。ミホさんは成り行きを心配そうに見守っている。 「綾乃、結婚するんだって?」 「うん、でも忙しくてなかなか結婚式は出来ないけどね」将暉パパと俺を睨む。 「夏菜は調理の専門学校に行ってたんでしょう?」 「うん、そうよ」 「ご両親の食堂を引き継ぐって言ってなかった?」 「そうしたかったんだけどさあ、やっぱりファーストフード店とかに押されちゃってさ、お店を閉めちゃったのよ」 「そうなんだ……それで連絡つかなくなったのね」