老後に備えて家を買おう！と思い立ったものの、「どこに」「どのような」家を買うか。そもそも妻は買うことに消極的。
妻の説得も兼ね、今の社宅の何がダメか、前に住んでいた持ち家（戸建て）はどうだったか、どんな家に住みたいか自分なりに整理してみた。

【社宅住まい継続のここがダメ】

①狭い。個室・洗面・トイレ全てリビングインの2LDKは在宅ワークするようになってますます狭いし音も気になる。
②定年後、住み続けることが出来ない。その時に新居を探すのも苦労するし、そもそも60になって引っ越しするって大変じゃない？
③近くに飲食店が少ない。外食好きで、夫婦2人ともお酒も飲むので車で出かけると片方はビールを我慢しないといけない。

【戸建て住まい時はどうだったか】

①広い。子供が生まれてもいいように4LDKだったし、それぞれの個室もあったので在宅ワークもしやすかったと思う。ただ、当時は個室で過ごすことはなく、ほぼリビングで過ごしていた。
②庭の手入れ、雑草の処理など大変だった。ゴミ捨て場の管理？が輪番制だったので、当番日はゴミ捨て場の掃除や指定外のゴミが捨てられていた場合の対応が必要だった。これらは老人的に面倒くさい。また、1階で洗濯したものを2階のベランダで干していたので、老後は洗濯物を階段で持ち運ぶのが大変そう。そもそも、リビングダイニングもスキップフロアのようにダイニングが1段高くなっていたので老人には優しくなかった（小さいけど画像参照）

③近くに飲食店が少なかった。食品スーパーは近くにあったが、その他は車が基本。外食に行ってもやっぱり片方はビールを我慢していた。

【それらを踏まえて、どんな家に住みたいか】

①リビングにいることが多いしリビングが広い家がいい。間取りはPP分離（リビングを経由せず個室・洗面・トイレに行ける）がいい。個室は必要ないので、LDK、寝室、書斎の2LDKで十分。
②老後にそのまま住み続けられるところがいい。免許返納しても問題ないようにスーパー・病院が近いといい。室内は段差がない方がいい。庭の手入れ、ゴミ捨て場当番のような煩わしいのはない方がいい。
③歩いて行ける範囲に美味しい飲食店が多いといいよね。

もう、②の時点で戸建てではなくマンションにすべきなのは確定的に明らかだった。老後に向けたフラットな家というだけなら平屋という選択肢もあったが、戸建て＝ゴミ捨てが面倒というイメージがあった。ほんとゴミ捨て場当番とかいう文化は煩わしかった。もしかしたら戸建て全体で見たらそんな面倒がある方が少ないのかもしれないし、プラウドブランドの戸建て等ではマンションのようなサービスがあるのかもしれないが、もうそこを詳しく調べていくよりも「老後の面倒は金を払ってでも避けよう」「マンションで管理費払えば24時間好きな時にゴミを捨てられるらしい」という思考に傾いていた。
※あとで物件調査を進めてから、24時間ゴミ捨て可ではないマンションも多いと知ったが。

タワマンとの出会い

妻にマンション購入を提案するにしても、上記のような理想を述べるだけでなく、ある程度具体的なイメージがあった方がより伝わると思いsuumoで物件探しをしてみた。
時は2021年年末。そう、年末ジャンボの発表前である。
私も当然買っていたし、当たる気しかしなかった。
そうなれば勤務地の近くに住む必要はなく、じゃあどこに住もうかな？夏暑いのはイヤだし、外食が美味しいしやっぱり札幌かな？と札幌の物件を調べ始めた。
築年数、駅距離、24時間ゴミ捨て可などの条件を選択して絞り込んだ物件を順にみていく。そのとき出会ったのが、某タワマンの角部屋だった。
ダイレクトウィンドウから見下ろす大通り公園の緑。真っ赤な東京タワーのようなさっぽろテレビ棟も見える。そんなリビングの写真が掲載されている。なにこれホテル？なにこれすごくない？こんなところに住めるの？ディスポーザーとかいう生ゴミ処理設備があるの？24時間ゴミ捨てどころか、下に降りていかなくても自分のフロアにゴミ置き場があるの？え？？なにこれすごくない？？？

それまでタワマンという単語は知っていたものの、具体的に何がすごいのか全くイメージがなかった。webニュース記事ではタワマンを買って後悔した人の話がよく出ているなー程度の認識しかなかった。
いや、タワマンすごいじゃん。
この札幌の物件はそうではなかったが、タワマンの下駄部分にスーパーや病院などが入っているものもあるという。住人専用のジムなど各種共用設備もあるという。
いや、タワマンめっちゃすごいじゃん。生活がマンション内だけで完結するじゃん。老後生活の理想形じゃん。

そうして私は「今の社宅はこの辺がイマイチだよね～老後のことも考えるとこういうところに住みたいよね～。住宅ローンで家を買うと、もし自分が死んでもローンはチャラになって財産としてマンション残るよ！ローンは45歳までしか組めないらしいので、動くなら早い方がいいよ！」と妻にプレゼンし、無事にマンション購入に動くことで家庭内合意の形成に成功した。
当たる気しかしなかった宝くじは見事に300円当選した。

（つづく）