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【ヨーロッパ一人旅】アートと建築の都バルセロナ①


こんにちは。

今回はヨーロッパ一人旅の最初の目的地、バルセロナ編をお届けします。

10年以上前からスペインに憧れていて、いつか絶対に訪れたいと思いながら中々行く機会がなかったのですが、今回ようやく夢が叶いました、、♡

有給期間が3週間あったので、憧れの街バルセロナで短期のビジネススクールに行くか悩んだ挙句、折角ならいろんな街を巡りたいと思い、バルセロナをヨーロッパの最初の目的地としました。


バルセロナ最大の繁華街、グラシア通りへ

ドバイ経由でバルセロナ空港に到着し、まずは市内までバスで向かうことにしました。

エアロバスに乗っていざ出発!
市内までは30分程で到着しました、、早い!!

スペイン広場からグラシア通り沿いのホテルまでメトロを使って向かい、チェックイン。

私が到着したのはまだ朝の10時頃でしたが、グラシア通りは沢山の人で賑わっていました!


ガウディ建築①カサ・ミラへ


ホテルからカサ・ミラまでは僅か徒歩1分だったので、初めに訪れることにしました。

グラシア通り沿いを歩いていると人混みがあったのでなんだろうと思っていたら、カサ・ミラが見えました。凄い、、!!
圧倒的に歪な形をした建築に目を奪われました。

ガウディは生涯に幾つかの住宅を建てましたが、このカサ・ミラが最後になります。これ以降は未完となったコロニア・グエル教会、そして生涯をかけたサグラダ・ファミリアのみです。

チケットを購入し、中に入ると1番最初に中庭に案内されました。


石切り場と揶揄された外観とは同じ曲線でもそこはまったく違った雰囲気をかもしだし、それはまるで深い海底にいるような感じ。

次にパティオから上を見上げると垂直にぎっしりと並んだ窓の集合体に圧倒され、更に上を見ると楕円に切り取られた空がぽっかりのぞいていると言う何とも不思議な光景です。

採光と換気のために設けられた中庭は、細部に植物や海洋生物をあしらい、常に太陽の自然光を真上から取り入れられる工夫がされています。

カサ・ミラは現在も4世帯が住む集合住宅と言う珍しい世界遺産です。それ以外の部分はどうなっているかと言うと事務所、ショップ、カフェテリアなどになっています。

また家主であるミラ夫婦が住んでいた2階はエキシビション(特別展示会場)となっていて、不定期で色々な展示がされています。なので、住宅部分の見学可能なのは屋根裏部屋の下の借家人が住んでいた1フロアーのみ。

中はサロン、ベッドルーム、キッチン、浴室、またその時代に使用された家具などが置かれていて当時の生活を垣間見れます。

ただし、見学した多くの人が受ける印象はと言うと、奇抜な外観や、空まで突き抜ける吹き抜けのポーチ、インパクトあるオブジェが並ぶ屋上に比べるとずいぶんと平凡。

そこにはガウディらしさが殆どなく芸術性は皆無で、またブルジョアが住んだ豪邸と言うには明らかに質素で、スペインのどこにでもある小金持ちの家と言うところです。

ただこれには理由があって、それは施主のミラ夫妻との間に起きたトラブルによりガウディが途中でこのカサ・ミラの建築から手を引いてしまっていたので、この住居部分にはタッチしていませんでした。

更にそれに加えオーナーが住んでいた2階フロアーとは違い、あくまでもここは賃貸物件であったことからシンプルな造りになっており、建物のオーナー家主が住んでいたフロアーが見学出来る「カサ・バトリョ」との大きな差となっています。

今度は屋根裏を見学します。

バスケットコート2面の広さを持つ屋根裏部屋は洗濯物を干す場所、使用人の作業場、また建物の温度を調整する機能を担っていた空間です。

尚、広いアーチ状の回廊が続くこのフロアーは現在「エスパイ・ガウディ」と呼ばれるガウディ建築に関する展示場となっています。見学を始めると最初に目に飛び込む天井を支えるアーチ。

それはまるで動物のあばら骨にも見えますが、これこそがこのフロアーの最大の見どころです。また、注目すべきはカタルーニャ地方でよく使われる通常の半分ほどの厚みの蒲鉾板のような薄いレンガ。

一見、きゃしゃに見えますが「カテナリーアーチ」と呼ばれる、特異なリブ構造が屋上を安定的に支えています。

屋根裏の回廊にはカサミラの模型をはじめとして、それ以外のガウディの資料が展示されています。
例えばサグラダファミリア地下の博物館に錘と糸を利用した有名な逆さ吊り模型がありますが、それがここでは糸の代わりに細いチエーンを使った模型が展示されています。

またその下に鏡がおかれており、逆さに見えるその姿はあのサグラダ・ファミリアそっくり。

展示されている模型は後から作った、ただの模型と言えばそれまでですが、ガウディは建築に当たっては図面より模型を重視し実際に幾つもの模型を製作し実験を重ねながら細部を詰めていくと同時に、新たなアイデアを得たりしていました。

屋上に出ると、光景が一転。山の稜線をイメージした床は高低差のある波打つ構造になっています。

これらは山の峰をイメージしています。

また、奇妙なオブジェのように見えるのは階段出口や煙突、換気口です。

写真左側にあるオブジェは、キリスト誕生の際に聖書に出てくる兜を被ったローマ兵をイメージしたものと言われ、このデザインはガウディの死後に作られたサグラダファミリア受難の門にも使われています。

ガウディ建築にみられる特徴として、その奇抜な煙突があります。建物の中では脇役でどうでもいい存在のはずが非常に凝った造りが多く、ガウディは煙突にかなりこだわりを持っていました。

一説には、魔物が家に侵入する際に煙突こそが一番の弱点と言う意識が中世の昔から人々にあり、ここを守る意味で荒々しく武器の様に尖った煙突にしたり、このカサ・ミラの場合では兵士の顔になっていたりするのもその為です。

ガウディ建築②カサ・バトリョ

続いてカサ・バトリョにやってきました。

カサ・バトリョは、ガウディ建築物の代表作の1つで、世界遺産「アントニ・ガウディの作品群」の構成要素の一つにもなっています。曲線が特長であるモデルニスモ建築の代表作です。

繊維業で財をなした富豪ジュゼップ・バトリョの依頼でガウディが1904年~1906にかけて改築した建物です。もともとは別人が建築した建物をバトリョが1903年に購入し、ガウディに改装を依頼しました。

外観のガイコツを思わせるバルコニーや骨をイメージさせる支柱にインパクトから骨の家とも呼ばれ、おどろおどろしさを感じます。一方、内部は海底洞窟をイメージさせる美しい装飾がなされています。

外観もおしゃれで、見に行きたい気持ちは山々でしたが、チケットのお値段がお高めだったので、中の見学は見送りました。

実際に見学ツアーに参加すると、このような内部がみれるそうです!

うゔーーー、見たかった!笑

カタツムリみたいなカワイイ部分があったり、木の手すりは、ガウディが自らの手を石膏で固めたつくりになっていたりと、細部にまでこだわりがぎっしりあるそうです。

また、デザインだけでなく、光が入りにくい部分にも鏡やガラス窓を付けて反射した光が入るようにするなど、構造にもこだわりがたくさんあるとのことでした。

その後、グラシア通りを散策し、本番のLOEWEを見つけました!
LOEWEのバックを見たかったのですが、店内に人がいなかったので入るのを渋ってしまいました、、笑

昼食は、イカ墨パエリアを食べてみました!
イカ墨パスタは食べたことがありましたが、パエリアは初めてでした!

流石本番のパエリアと言ったところで、ふらっと入ったお店でもとても美味しかったです。


ガウディ作品が集まるグエル公園

グエル公園とはガウディの大スポンサーでもあり、理解者でもあったグエル伯爵が計画した英国風の庭園式住宅地です。

当時ガウディは、今で言うゲーティッドコミュニティーのように、住宅地を外壁で囲み中へのアクセスを管理できるような宅地計画を作りました。

ただ、ブルジョア向けの住宅販売にも関わらず公共の交通手段がない上、敷地面積の6分の1しか建物が建てられないとか、勝手に木の伐採が出来ないなどいろいろな規制があり、結局はグエル伯爵の家(今は学校)、ガウディの家(今はガウディ博物館)の他に実際に売れたのは1軒のみで、夢の宅地造成計画は1914年に断念されることとなりました。

その後1922年にバルセロナ市が取得し管理することになり、1984年にはアントニ・ガウディ作品群として世界遺産に登録され、現在サグラダ・ファミリア、カンプノウスタジアムに次いでバルセロナでは3番目に入場者が多い人気スポットとなっています。

さて、中に入りますと前にあるのがロザリオの道です。

ラ・ナトゥーラ広場へ続く道の左端には、転々と石が置かれています。この石はロザリオを象徴し、その数は54個*と言われ公園のラ・ナトゥーラ広場を取り囲むように並べてあります。

尚、この道は馬車も走れるように設計されていたため、道に球体の石を並べて車道と歩道を区分けする目印にもしたそうです。

次に見えたのはガウディ博物館。
モデルハウスとしてガウディの友人であるフランセスク・バランゲールが設計。

1906年から1925年までガウディが自分の父と姪と一緒に暮らしていました。1926年にガウディが無くなった後は個人に売却されましたが1960年からはガウディ友の会が所有し博物館として公開しています。

見所は公式にはガウディがデザインしたオリジナルの椅子がそうですが、ガウディ関連の観光スポットとして ガッカリ入場ベスト3 にも入る博物館は、ハッキリ言って入場料を払ってまで見る価値のものはここには何もありません。


訪れる人に人気のメリーゴーランドを彷彿させる、トレンカディスの波打つベンチ。また、見晴らし台をも兼ねたこのベンチの先端からはバルセロナの町が一望できる絶景ポイント。

この6年の歳月を要した全長110メートルのベンチは、ジュゼップ・マリア・ジュジョールによるものです。

このベンチ、一見するとまず土台から作りその上に破砕タイルを貼りつめたように思いますが、実際は別の工房で1つあたり2メートル程の完成ブロックとして作製しました。ここでそれぞれのブロックを連結して組みあげた現在で言うところのプレハブ工法です。

この工法の利点は品質が一定で、高い精度を確保でき、また建築現場での作業が軽減され、工期が短縮されることですが製作に6年も要したことからベンチがいかに緻密で手間のかかる作業だったかが伺い知れます。

施主であるグエルから、この建築にギリシャ神話を入れるように依頼されたガウディは、屋根を支える柱にドリース式の列柱を取り入れました。この円柱の下には右上写真の貯水槽があり、上の大広場に降った雨水を貯める仕組みとなっています。

天井飾りに注目すると、柱の間の半径3メートルの大きい円盤が4つが「太陽」を表し、その周りのドームに埋め込まれた半径1メートルの14の天井飾りが月を表しています。

ガウディは天体の動きこそが市場で売られる生鮮食品の成長の源、その生命のサイクルをこの天井飾りで表現しようとしました。

最後に公園の正面にやってきました。目の前に飛び込んでくるのは中央大階段です。ギリシャ神話を元にシンボリズム溢れるこの階段は、下界の喧騒から離れた山に作られた住宅地。その非日常の世界へと誘う重要な舞台装置としての役割が、ここでは与えられていました。

また、今やバルセロナのシンボルにもなっている大トカゲは公園の泉の守り主、蛇はギリシャ神話でモーゼを守っていたネフシュタン、更に神話の中の”世界のへそ”デルフィを象徴した石と続きます。

階段の側壁に目を移すとは昔の伝統的な化粧タイルの構図をまねた様々なデザインのトレンカディスで作られたパネルが並んでいます。中央の階段にある蛇の像の後ろの青いモザイクタイルに散らばる丸い粒、それはユーカリの実でここでは健康を表しています。

なぜそれが健康になるのかと言うと、理由は当時の地中海沿岸では広くマラリアが流行していて、マラリア対策として蚊の繁殖を抑えるために湿地減らす試みがなされ、水分の吸収力が高く土地を乾かすことで知られるユーカリが盛んに植えられました。ここではガウディはそれを健康と結び付けています。



今回はここまで!
次回はバルセロナ2日目をお届けします。

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