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秘境に住む先住民族

現代と伝統を組み合わせる民族もいれば、謎に包まれた民族もいます。 



世界各地に存在する先住民族たちは現代社会とはかけはなれた伝統を守り続けてきました。

現在、彼らの多くは自分たちの生活を守るために観光産業に頼っていますが、だからと言って彼らに出会うことは簡単ではありません。

今回は、ユニークな文化を持つ8部族をご紹介いたします。

〈目次〉
1.フリ族・ウィッグマン(パプアニューギニア)
2.ドゴン族(西アフリカ)
3.チンブー族(パプアニューギニア)
4.ネネツ人(シベリア)
5.アサロ渓谷のマッドマン
6.ヒンバ族(ナミビア)  
7.カザフの鷹匠(モンゴル)  
8.バヤカ族(中央アフリカ共和国)




1.フリ族・ウィッグマン(パプアニューギニア)

フリ族・ウィッグマン(パプアニューギニア)

場所:パプアニューギニア・タリ高地

フリ族のこの見事な頭部の飾りは自分たちの頭髪から作られたものです。

40000万人強の部族たちは自分たちで使用、または他人への販売用に頭髪を伸ばしています。

そのたてがみのような頭部の飾りをはじめ、彼らが身に付ける黄色のフェイスペイントや斧、葉を使った腰巻きなどは対立部族を脅すために用いられています。

また、島に住む数々の鳥たちを真似た独特のダンスも伝統のひとつとして知られています。

今後:現代と伝統を見事に融合させた彼らの多くは洋服を着て生活をしており、伝統を守るための観光産業にも積極的に取り組んでいます。


2.ドゴン族(西アフリカ)

ドゴン族(西アフリカ)

場所:西アフリカ・マリ

彼らはバオバブの樹皮を編んだロープを使って危険なバンディアガラへ登って肥料として売る鳩やコウモリの糞を集め、また工芸品を欧米のアートコレクターへ売って生活しています。

40万人が700の小さな村に別れて住んでおり、198kmに渡る崖沿いに危険と隣り合わせの状態で住んでいます。

今後:観光産業で生活してきたが、最近は政局が不安定なことから旅行者の数が減少し、作物の収穫も減少していることから苦しい生活が続いています。


3.チンブー族(パプアニューギニア)

チンブー族(パプアニューギニア)

場所:パプアニューギニア・チンブー地区

彼らの姿を見たことがある人もいるかも知れませんが、この部族のダンスは対立部族を脅すために行われてきました。

パプアニューギニアは、部族同士の対立が激しい国として知られています。

彼らは奥地に住んでいるため、普段の生活はほとんど知られていませんが、標高約1500mから2300mの温暖な気候の荒れた山岳地帯に住んでいて、男女別の家で生活していますが、最近は家族として生活する者が増えていると伝えられています。

今後:観光客と徐々に交流を持ちつつあるため、山奥で生活する代わりに一般社会に馴染んだ者たちによるダンスショーの数が増加傾向にあります。


4.ネネツ人(シベリア)

ネネツ人(シベリア)

場所:シベリア・ヤマル半島

約1万人の遊牧民族である彼らは忍耐力があり、フランスの国土の1.5倍もある土地でマイナス50度の寒さの中、30万頭のトナカイを1088km移動させます。

彼ら自身は殺したトナカイの血を塗ったソリを約8kmの長さに連なって移動します。

1970年代に石油と天然ガスが発見されて以降、近代的な人間の出入りが多くなりましたが、彼らはその中で自分たちの生活を守り続けています。

今後:遊牧民族が減少傾向にある中、彼らも社会的・政治的環境の変化に対応しつつあります。


5.アサロ渓谷のマッドマン

場所:パプアニューギニア・ゴロカ

全身に泥を塗ったマッドマンたちは外見のために泥を塗っている訳ではありません。

彼らは泥を塗ることで精霊のような姿になれると信じており、そうすることで付近の対立部族を脅かせると考えています。

彼らは1000年に渡り数多くの部族が住んできたこの高地の中で特に厳しい環境と言われる地域に住んでいるため、存在が発見されたのはわずか75年前です。

今後:現在は数多くの観光客が訪れており、パプアニューギニアのシンボル的存在になりつつあります。


6.ヒンバ族(ナミビア) 

場所:アフリカ・ナミビア

半遊牧民であるヒンバ族はナミビアの北西部からアンゴラ南部にかけての地域に住んでいるが、定住時は泥と肥料を使ったティピーのような建物で暮らしています。

崇拝する神ムクルを称えるため24時間火を燃やし続ける儀式が特徴として知られる彼らの生活の糧は家畜で、山羊を主食としています。

今後:現在2万人から3万人が生活していると言われている。振興開発に追いやられている立場にあるが、伝統的な生活を守り続けています。


7.カザフの鷹匠(モンゴル) 


場所:モンゴル・バヤン・ウルギー県

彼らは鷹を使ってキツネやマーモット、オオカミを狩り、その毛皮を身にまとっています。

認められた場合は13歳から鷹匠としての生活を始める。半遊牧民である彼らは19世紀からアルタイ山脈を移動しながら生活しており、現在総人口は10万人ほどと言われていますが、その中で鷹匠は250人ほどと言われています。

今後:若者離れが進んでおり、現在は鷹匠の伝統を守るために女性が進出しています。


8.バヤカ族(中央アフリカ共和国)

場所:中央アフリカ共和国南西の熱帯雨林

森の精霊ジェンギと共に暮らすと言われる彼らは、植物薬の豊富な知識を持っています。

また、独自の言語を持ち、伝統的な狩猟生活を営んでいます。

彼らはアフリカの奥地に暮らす総人口約50万人と言われる数多くの部族の中のひとつですが、最近は森の奥深くまで入る機会が減少傾向にあるため、伝統技術の伝承が難しくなってきていると言われています。

今後:森林開発や保護政策により、彼らの多くは伝統的な生活様式を失いつつあります。


参照元: 「Red Bull」Webページ

以上

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