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税務会計とは

税務会計の基本について、ご説明いたします。



〈目次〉
1.税務会計とは
2.税務会計と財務会計の違い
3.税務会計の注意点



1.税務会計とは

企業会計には「財務会計」「管理会計」があり、税務会計は財務会計の一つといわれています。

税務会計とは、「納税」をおこなうための会計業務です。経理担当者は、法人税法に則って、収益や費用から適切な課税所得額を算出しなければなりません。

帳簿や伝票の作成・分類は、全て「適切な申告書を作成するため」です。

ただし、法人税の根拠となる所得の計算はあくまでも税金視点のものであり、必ずしも企業の収益の実態に即しているわけではありません。

所得の計算では、財務会計と同様な会計処理を認めている部分もあれば、認めていない部分もあります。

企業がおこなう財務会計と税務会計は、完全なイコールとはなりません。


2.税務会計と財務会計の違い
財務会計とは、「外部のステークホルダーに対し、経営状態を適切に開示するための会計」です。

適切な経営成績・財政状態の報告のため、企業は「損益計算書」や「貸借対照表」といった財務諸表を作成しなければなりません。

税務会計と財務会計の大きな違いは、「目的」と「会計処理の根拠」です。

税務会計が「課税所得額の適切な算出」を目的とするのに対し、財務会計は「企業の財産・利益を適切に開示できるようにすること」を目的とします。



3.税務会計の注意点
常に税制改正についてチェックする習慣が求められます。

税制改正とは、税金に関する法律の見直しをおこなうことです。

改正の頻度は基本的に「年1回」とされており、税務会計に関連する改正がおこなわれることもあります。

正しい会計処理をおこなうためには、税法にどのような改正が加えられたのか・どのように会計処理すべきなのかについて、常にアンテナを張り巡らせておく必要があります。

税制改正の動きが始まるのは、毎年8~9月頃です。12月頃には「税制改正大綱発表」が発表され、翌年1月には法案が成立する流れが一般的です。

そのため、経理担当者は、国税庁のホームページを随時チェックする等の対策が求められます。


以上

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