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ケープタウンが身近に感じる?――宮城県気仙沼市にて

気仙沼ニッティング「東北探検隊」27日目は宮城県の気仙沼市へ。
いよいよ探検隊も終了間近となり、出発地の気仙沼に入りました。
迎えてくれた気仙沼ニッティングの御手洗瑞子さんと一緒に、少し早めの打ち上げです。
お店は地元で人気の「宮登」。ここは、東北探検隊と縁のあるお店です。御手洗さんは著書の中で「気仙沼でも好きなお店の一つ」として、ここ宮登について書かれていました。そして、宮登の若女将は、隊長の中学・高校の後輩であり、5年ほど前に訪れたことがありました。そんな縁もあり、仕事で知り合った御手洗さんと隊長は親近感を持つようにもなりました。

宮登は、この日も多くの人で賑わっていて、御手洗さんの知り合いの方もいらっしゃいます。

ご挨拶させてもらったマグロ漁船会社の社長さんに伺うと、船は7隻おもちだそうです。それらが気仙沼だけではなく、南アフリカのケープタウンや、スペインのカナリア諸島のラスパルマス、インドネシアのバリなどにも拠点として停泊させておられるそうです。船員さんは日本人とインドネシア人。それぞれ飛行機でそれらの国々に行き、そこから船を出しマグロを捕る。「いまもうちの技師がインドネシアに行ってますよ」と。
拠点も漁場も働く人も、まさにグローバルな構成です。事業のグローバル化が日本企業の課題の一つですが、すでにこんなに普通に世界中で仕事をされている姿に、東京住まいの無知を思い知らされました。

またカフェの経営者は、高校まで気仙沼で育ち、その後アメリカの大学に行かれたそうで、卒業後に気仙沼に戻られました。高校時代から海外志向が強かったのかをお伺いしたら「そもそも、親族には船で海外に行っていた人が多かったんです。子どもの頃から、シドニーの話しやケープタウン、ペルーのリマなどの話しを普通に聞いていたし、お土産で現地の本や写真集をもらって家にあったので、海外の存在がそんなに遠くなかったんです」と。
かつてはハワイでの漁も盛んで、ハワイには気仙沼の船がずらりと並んでいたそうです。気仙沼ではいまでも家族や近所の人で、これらの国々に行く人は珍しくないので、海外との距離感があまり遠くないようです。

お二人にお話しをお聞きしていると、ケープタウン、リマ、カナリア諸島などの、普段あまり言わない海外の地名がボンボンと飛び出してきます。東京に住んでいる人より、これら海外の町については、気仙沼の人のほうがはるかに身近なのかもしれません。

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