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【社員インタビュー】イラストチームの道標として、最高のアウトプットを目指す

f4samuraiのリードイラストレーターとして活躍中のHさんをご紹介します!

リーダーとして工夫している点や、プロのイラストレーターならではの挫折経験について語ってもらいました!


リーダーの仕事は、メンバーの道しるべになること

― リードイラストレーターとしての業務内容を教えてください。

f4samuraiのイラストレーターの仕事は、カードイラストのコンセプト設定、キャラクター設定・デザイン、カードイラストの制作、クオリティを担保するための仕上げ作業などがあります。

現在、私がリードを担当するプロジェクトではたくさんのイラストをクオリティと統一感を重視して描く必要があるため分業制を採用しており、リーダーはそれらの工程を取りまとめる役割を担っています。

IP(版権)もののタイトルなので、ゲーム全体の監修はパブリッシャーの方が行いますが、アート面のクオリティ担保は任せていただいているため、重大な責任があると感じています。制作物一点一点のクオリティをしっかりと上げていくことはもちろん、チームとして最高のアウトプットが出せるよう、調整役としても動く必要があります

各メンバーの仕事が滞りなく進むよう、また壁にぶつかったときは適切なサポートができるよう、自分も積極的にチャレンジをしていき、みんなの道しるべとなれるよう心掛けています。

― 仕事で一番大切にしていることは何でしょうか?

「自分が今なにと向き合っているのか」を常に明確にするようにしています。「仕事の目的を意識すること」とも言い換えられると思います。

ゲーム制作は、デザイナー・シナリオライター・プランナーなど、さまざまな職種の方が協力して進めていくものです。だからこそ、なんとなく目の前の作業をこなすだけではなく、自分に何が求められていて、どんなアウトプットを期待されているのかをできるだけ深く理解して仕事にあたるべきだと考えています。

またそうして明確化した仕事の目的やゴールを、チームメンバーともきちんと共有して目線を合わせるということも大切にしています。目的を明確にしておくことでイラストの品質向上につながります。

コミュニケーションがイラストの質に直結する

― 制作において、メンバーと意見が食い違ってしまうときにはどのように対応していますか?

意見が食い違ってしまったり、盛り込みたい要素が多すぎて整理が必要になったりするときは、まずやりたいことをリスト化し「カードイラストとして実現できるもの・イラストのクオリティ担保のために必要なものはどれか」をメンバーと一緒に考えます。

その後、要素をくみ取りつつ、見た目のかわいさ・かっこよさとのバランスを考慮しながら調整していきます。メンバーそれぞれにやりたいことがたくさんあるので、ひとつのアウトプットにまとめることはなかなか難しいです。

ですが、メンバーが多くのアイデアや意見を出してくれるというのは、それだけみんながイラストを描くことが好きで、真剣にプロジェクトへ取り組んでくれているということでもあるので、できる限り寄り添いたいという気持ちで対応しています。

 カードイラストは1枚で伝える要素が多いと思うのですが、大変さはありますか?

そうですね。精査してもなお、1枚のイラストに落とし込む情報量はかなり多いです。それをまとめあげていくには、メンバーに仕事を依頼する際、細かいニュアンスを伝えることが大切になってくるので、口頭でのすり合わせを大切にしています。カードイラストの進行前には、どんなに忙しくても必ず打ち合わせの時間を取るようにしていますね。

 イメージの言語化が難しいときはどのように対応しますか?

言葉の限界を感じるときは、その場で実際に描いて伝えています。同じ言葉でも人によって連想するイメージは違ったりするので、最終的に着地してほしいところがある程度明確にある場合は、描きながら説明をして、それに対して意見をもらいながらより良いものに詰めていくようにしています。

ただ、はじめの打ち合わせが完了したらそれでコミュニケーションが終わりというわけではありません。1枚のカードイラストを仕上げるのに(タイトルによりますが)最長1~2週間ほどかかるので、その間も絶えずコミュニケーションは取り続け、進捗や魅せ方の相談などはこまめにしていただくようにしています。

仕事のやりがいは、ユーザーからの声

Hさんが手掛けたTVアニメエンドカード
(オルタンシア・サーガ / ロイ・バッシュロ)

― イラストレーターという仕事の醍醐味ややりがいを感じる瞬間を教えてください。

当然のことではありますが、特にはじめの頃は褒められたり認められたりすることよりも指摘や厳しいフィードバックを受けることのほうが多く、苦しい思いをすることがありました。ですがそれを乗り越えた結果、各段に絵の精度が上がったという実感を得られ、それが現在の自信につながっています。

最近では、自分が手掛けたキャラクターがグッズ化されたり、サイン会などで名前を出して活動させていただいたりするようになりました。名前を出すと、ユーザーさんの声を直接いただくことにも繋がるので、本当に頑張ってきてよかったと思っています。

グッズ化や他メディア展開なども日々のやりがいに繋がっている

サイン会は何度か参加させていただきましたが、毎回来てくださる方がいたり、「Hさんの描いたカードは全部持ってます!」「Hさんが描くキャラだから好きです!」などのうれしいお言葉をいただいたりして、それが日々のモチベーションになっています。

― イラストを描くとき、一番大切にしていることはなんですか?

「絵を描こう」とはあまり思わないようにしています。

キャラクターイラストであれば、そのキャラクターを誰かの目線やカメラで映し出すような感覚で……本当にそのキャラクターが生きていて、私はそれを映しているだけといいますか。立ち絵だったとしても、すぐそこにキャラクターが存在しているような臨場感を出すにはどうしたらいいか考えて描くようにしています。

以前、私の描いたカードイラストを見た方に「キャラクターがそこにいるように感じる」と言っていただいたことがあって、自分の意識していることが伝わったのがとてもうれしかったです。

“自分の絵柄を捨てる” 課題と向き合った20代

― これまで特に苦労したことを教えてください。

入社当初、「女の子を描いても、どこか男っぽい」と指摘され、その克服に苦労しました。「Hさんの描く女の子はかわいくない」なんて言われてしまうこともありましたね……(笑)。

若いイラストレーターにありがちなことだと思うのですが、ある程度絵が描けるようになると「自分の絵はこう」という固定概念が生まれてしまうんですよね。いわゆる手癖というものですが、当時の私の場合でいうと、手足や肩幅が大きくなってしまったり、背筋をつけてしまったり、女の子らしいシルエットから遠ざかってしまっていました。

そこで自己学習として、参考画像をトレースしたり模写したり、ひたすら練習を重ねることで、少しネガティブな言葉に聞こえるかもしれませんが「自分の絵柄を捨てる」ことに注力しました。

その積み重ねによって、自分の手癖や得意なテイストに縛られず、さまざまなイラストが描けるようになっていきましたね。かわいい女の子以外にも、かなり引き出しを増やせたと感じています。

 「自分の絵柄を捨てる」というと、それまで努力して身に付けたものを捨てるような感覚もあったかと思います。どんな気持ちで取り組んでいましたか?

そうですね、当時は「自分の絵を描きたい」「自分の絵柄で認められたい」という気持ちも強かったので、正直つらいと感じることもありました。自分の絵を描くことと、会社で働くイラストレーターであることの狭間にいた時期でしたね。ただ同時に、「とにかく褒められたい」という欲もあったので(笑)。その気持ちを頼りに頑張りました。

はじめの3年間くらいは何案も出してはリテイクをもらっていましたが、徐々にリテイクが少なくなり、仕様書に対してスムーズにイメージを固めて描けるようになっていきました。

今は学生さんでも、描く技術がものすごく高い方がたくさんいらっしゃいます。そこからもう一歩踏み込んで、「なにが必要とされているかを考えて絵に起こせるかどうか」「求められているものを具現化できるかどうか」がプロとして重要なスキルだと感じています。

ただ、「自分の絵柄を捨てる」と言っても、どんなものを描いたとしても最終的には自分の色は現れてくるものです。自分の個性を失うことなく、求められているものをきちんと描けるスキルを身に付けるというバランスが重要なのかなと思います。

「ひとりじゃない」と思わせてくれるf4samuraiのチーム感

― f4samuraiの好きなところを教えてください。

人と人との距離感が近いところがf4samuraiの魅力だと思います。オフィスでも、すぐ近くで代表や役員が仕事をしていますし。とにかく孤立することがないので、仕事自体がつらかったり、挫折するようなことがあったりしても、「ひとりじゃない」「サポートしてくれる仲間がいる」という安心感を持って取り組むことができます

また、「自分がどんなことをしたいのか?」「それを達成するためにどうすればいいのか?」ということも周囲と話し合いながら、自己研鑽に励むことができる環境です。私自身も、ストレートに課題を指摘してもらえて、かつそれを克服するための方法を一緒に考えてくれる人たちがいたからこそ、イラストレーターとしての腕を磨くことができたと感じています。

私は、入社したての頃自分の腕に自信がありましたが、仕事でまったく通用しないという現実に直面し、正直ものすごく辛かったです。プライドをへし折られたと言いますか……(笑)。でもそこからもう一度立ち上がり、腕を磨き続けたことで、もうなにが来ても怖くなくなりました。このように自分の成長をサポートしてもらえたという点でも、f4samuraiにはとても感謝しています。

― 最後に、今後の目標や展望を教えてください!

20代はとにかく全力で走り続けてきました。30代は、制作物の質を上げることはもちろん、視野を広げて成長し、より高いレベルで仕事をしていく必要があると感じています。

リーダーとしては、チームのみんなが「仕事とプライベートを両立させながら幸せになること」を目指しているので、みんなが心身ともに健やかに業務へ取り組めるよう細部まで気を配ることを意識しているつもりです。

さらに、”f4samuraiイラストチーム”というブランドを確立させるという目標も掲げています。次の世代までつながるような組織作りを行い、イラストチームの価値を上げることも私の使命だと思っているので、引き続き頑張っていきます。


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