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ユーザには見えているけど気づかれないもの

ユーザビリティテストをしていると度々目にするのは、ユーザは制作者側が考えているよりも、画面内の要素に気づかないということです。
設計時の画面を見ている段階では、問題ないと考えていても、実際に操作してもらうと気づかないのです。

なぜそのようなことになるのでしょうか。

・他の要素に注意が注がれている
・該当画面に探している情報があると思っていない
・探している情報に気づくための情報が不足している


のような状況が想定されます。

それらの原因としては、

・メンタルモデルとずれている
・情報設計に問題がある
・ワーディングが誤解を生んでいる
・メインの視線範囲から外れている
・フィードバックが無い(または弱い)


などがが考えられます。

このような状況に陥らないためにも、ユーザインタビューなどの調査を行い利用状況を把握して、情報を整理してから画面を設計する必要があります。

ただし、ユーザ調査をおこなったからといって、ユーザビリティテストをする必要がないという訳ではなく、調査を経て作成したUIについての問題の有無を検証し、問題があれば改善をおこなうためにも必要です。

ユーザビリティテスト の実施方法に関しては、プロジェクトメンバー内で実施する、ターゲットユーザに近い一般ユーザを呼んで実施する、リモート接続して遠隔で実施する方法など複数手段あるので、目的やスケジュールに合わせて、適切なやり方を選択して実施が可能です。

準備でやることは大まかに言うと、

・テスト の目的を決める
・評価観点を決める
・被験者を決める
・進行を決める
・タスク(ユーザにやってもらう事)を決める
・実施場所を決める
・プロトタイプを作る


などがあります。

実施後の分析ですが、ユーザの言っている事を鵜呑みにしない、ユーザの操作を観察して問題点を抽出する、なぜそのように操作したのか深く聞くといった部分に気をつけていただくのが良いです。

是非ユーザビリティテストを啓蒙・実施して、少しでも使いにい要素を排除した製品をリリースできるようにしていきましょう。

せっかくつくったものが使われなくなってしまわないためにも。

おわりに、ユーザの注意に関連した実験動画をご紹介します。中々興味や理解を得られない場合の一助になれば幸いです。(有名な動画なのでご存知かもしれませんが...)

1. 黒チームと白チームがパスを交換します。それぞれ何本通したか数えてくださいという動画です。

こちらの動画は見た方の半数は気づきにくいそうです。

2. ある撮影シーンの動画です。衣装やセットはどれだけ変わったでしょうかという動画です。

こちらは、一旦視線が離れると変化に気づきににくいという変化盲という要素も含まれています。下記は同様の実験動画です。
http://nivea.psycho.univ-paris5.fr/ASSChtml/couple.gif
UI設計時には気を付けたい視点です。


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