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バーチャルアバターが解離性障害・自己嫌悪を引き起こす可能性への反論

バーチャル基礎心理屋のなるです。普段はオックスブリッジ大学で研究員をやっています。
唐突ですが、私はバーチャルアバターはむしろ精神を強化すると考えている為、以下の意見に自分の立場から反論させていただきます。

これらの脅威論の所感ですが、「解離への脅威」「自己嫌悪」をそれぞれ有していると判断し、二つの問題について自分なりの解釈を述べようと至りました。

総評

・確かに解離を引き起こすスイッチとなる可能性はあるが、現代科学では危険か否かの判断すら出来ない。私の見解としては、人類の進歩の一つの形と考える。
・自己嫌悪を引き起こすスイッチにもなりうるが、別にバーチャルアバターに限定する話ではなく、取り上げるまでもない。

確かに解離を引き起こす可能性はある

バーチャルアバターには、個別の名前、外見、声を有します。
つまり、肉体情報を有す事により、従来のペルソナとは異なり、自己とは格段に異なる性格を導く可能性が高いです。
また、当然バーチャルアバターの性格に自己が引っ張られる可能性もあり、危険という声があるのはご存知です。

解離の危険性を現代科学では判断出来ない

理由は単純。「解離についての基礎心理的研究が殆ど行われていない」「精神医学者は都合の良い定義しかしない」からです。
現在行われている解離の研究は、「どういった条件で発生するか」「どのように治療すればいいか」等の基礎定義が元となった研究が殆どですが、そもそもその「そもそも解離とは」の研究が行われていません。
研究が行われていなければ、金と権威で定義を押し付ける事が好ましいとされる世界に至ります。
(しかも現状の解離診断は精神医学者の独断と偏見と言う、2000年前と何ら変わらない手法に頼っている)
故に、「解離を引き起こす可能性がある」と言われても「今の知識だと分からないし知らねーよ!」と返す事しか出来ないのです。

しかし、このような絶望的状況を伝えただけでは不誠実ですので、私なりの解釈を述べます。

バーチャルアバターにより生じるのは「解離」ではなく「進歩」だ

そもそも、バーチャルアバター上の性格だろうが、作っているのは己の精神なので、自分の一部です。
自分が従来の環境とは全く異なる場所で性格を育成し、それを現実世界の自己に取り込むとして(つまり現実世界が仮想世界に引っ張られる場合)、そこに何の問題がありましょうか?
仮想世界の経験は現実世界で無駄にならない所か、相当異なる視点を容易に得られ、物事を多角的に分析する能力が高まる為、進歩と説明した方が自然でしょう。
しかし、元々解離の性質を持つ人がバーチャルアバターにより発火する可能性はある為、現代科学に期待したいですね(正直諦めるしかない)。

自己嫌悪スイッチはどんな物事にでもある

「偉人の伝記を読んで、自分の小ささを知って嫌になる」「仕事の手順理解が周りより遅く、辛くなる」
社会は自己嫌悪へと繋がるスイッチで溢れていますが、バーチャルアバターによる自己嫌悪、つまり「バーチャルアバターはかわいいのに現実の自分は醜い」と考えるプロセスはこれらと等価だと考えます。
よって、生じる自己嫌悪を元に倫理を求めるのは、「偉人の伝記を読むと自分が虚しくなるから倫理に配慮しろ」と主張するのと同じです。
知ったこっちゃないし、勝手に苦しめばいいでしょう。

総評

解離はほんと分からんから話題振るのやめてください。
自己嫌悪で人類の進歩を妨害するのはやめろ。

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