シンゴ

劇作を中心にシナリオの執筆をしています。 また殺陣師として殺陣・チャンバラの振付もして…

シンゴ

劇作を中心にシナリオの執筆をしています。 また殺陣師として殺陣・チャンバラの振付もしています。 どうぞ宜しくお願いいたします。

最近の記事

シナリオ:「蜻蛉斬る」【第四話】

シナリオ:蜻蛉斬る [第四話:後悔] (江戸市中。番屋。前回のつづき。浪人達の遺体の検分を終えた近藤が複雑な面持ちで右京と長次に告げる…。) 近藤 「殺害に使われた凶器ですが…どうも私達の“探し物”らしい」 右京 「え?」 長次 「探し物って例の…とんぼ…?」 橘  「ええ」 のえ (「はあ!?」) (のえ、ひどく驚く。長次、それを察して…) 長次 「なんで、そう、思うんですかぃ?」 近藤 「裂傷の断面が鋭利すぎるからです」 (近藤、図を交えて説明する。) 近藤

    • シナリオ:「蜻蛉斬る」【あらすじ】(ジャンププラス原作大賞応募作品)

      シナリオ:蜻蛉斬る [あらすじ] 江戸は深川で損料屋を営む長野屋長次はいわくつきの品を持っている。 徳川四天王の一人、本多忠勝が使っていた名槍「蜻蛉切り」の"柄"である。 柄に宿る妖の"のえ"と共に用心棒を請け負った長次はひょんなことから 江戸城より盗まれた槍刃の捜索に協力する事になる。 そこで長次は「蜻蛉切り」にまつわる因縁と江戸の町を揺がす大事件に 巻き込まれて行く…。 _____ 本作は時代劇の殺陣師もしている筆者が マンガ原作を念頭に執筆したシナリオです。 損料

      • シナリオ:「蜻蛉斬る」【第三話】(ジャンププラス原作大賞応募作品)

        シナリオ:蜻蛉斬る [第三話:殺害事件] (宿屋。嶋倉とさぶろうの前におえんが酒と盃を持ってくる。) おえん  「どうなさったんです、旦那?」 (おえん、嶋倉にもたれかかると…) おえん  「ふふ、可笑しな方。まるで誰かと話てたみたい」 (おえんにさぶろうは見えない。) さぶろう (「話てたもんな」) 嶋倉   「ふんっ」 (おえん、鼻息の荒い嶋倉に…) おえん  「まだ高ぶっておいでかしら?…私、そういう殿方は嫌いじゃなくてよ?」 嶋倉   「…ぁ、う…

        • シナリオ:「蜻蛉斬る」【第二話】(ジャンププラス原作大賞応募作品)

          シナリオ:蜻蛉斬る [第二話:盗難事件] (近江屋の座敷。幕府監察方の近藤と橘の前に座る右京と長次。 長次の独白が差し挟まる。) 長次(ナレ)「どうも、長野屋長次です。本日もあっしのお話にお付き合い下さり、誠にありがとうございます」 (幕府監察方・近藤と橘のアップ。) 長次(ナレ)「さて…このお侍。幕府監察方は俗に八州回りと呼ばれるお役人のことでございます。八州回りは関東を股にかけ、無宿人を取締るお役目だそうで役人の不正を調べるのも、その務めらしく…」 (緊張して

        シナリオ:「蜻蛉斬る」【第四話】

        • シナリオ:「蜻蛉斬る」【あらすじ】(ジャンププラス原作大賞応募作品)

        • シナリオ:「蜻蛉斬る」【第三話】(ジャンププラス原作大賞応募作品)

        • シナリオ:「蜻蛉斬る」【第二話】(ジャンププラス原作大賞応募作品)

          シナリオ:「蜻蛉斬る」【第一話】(ジャンププラス原作大賞応募作品) 

          シナリオ:蜻蛉斬る [第一話:長次と"のえ"] 長次 (「お、俺ぁ…、っ!、」) (…江戸市中、深夜。夜道で男が複数の浪人に追い立てられている。 損料屋の長野屋長次(ながのや ちょうじ)である。長次は着流しを端折り、 たつけ袴を着たいかにも町人といった風体。長さ五尺(150cm)程の見事な 装飾が施された"棒"を手に浪人達と斬り結んでいる。 浪人達は見るからに荒くれといった風体で覆面や眼帯を付けた者もいる。 長次、浪人達の斬撃をぎりぎりで躱しながら…[2ページ見開きの大

          シナリオ:「蜻蛉斬る」【第一話】(ジャンププラス原作大賞応募作品)