いたみが伝えるもの
ギブス固定が外れて装具をはいて足先にほんの少し荷重して歩行練習を始めている。
職業柄、ある程度の知識があるものだから、注意しながら自己判断で動きすぎてしまう。
担当医から「lemon sodaさんの場合、少々踵骨に近い部分で切れていますから、慎重にお願いします。無理はされないように。」
なんて念を押されてしまった。
理学療法を受けるように言われ、20代の可愛らしい子が担当になった。言葉を選びながら、荷重量を調整するようにと指導してくれている。触れ方が優しく、緊張しているその様にぐっときた。「心地よいです。ありがとう。」と伝えると「ありがとうございます」と屈託のない笑顔答えてくれた。
まさか、自分がリハビリを受けるようになるなんて…
リハビリ室の風景は懐かしいはずなのに、戻りたいと思う場所ではなく、少し遠い世界に感じた。「自分もあそこにいたのか…」そう思うと少し不思議だった。
こうして自分が当事者になると、リハビリ室にいた頃の自分が如何に未熟で自分勝手な思い込みで患者さんに接していたか身に染みて感じる。
見通しがあるとはいえ、常に焦りと不安があるという事…。
しっかり治そうと思っていても気持ちがはやる事…。
最近は冬らしい気温になり、私の町にも雪が先日降った。
あっという間に溶けてしまったけれど。
冷えが続くと傷口がズキズキと痛む。浮腫みもある。
弾性ストッキングで血流改善、冷え取りのソックスで温める。
しんしんと降る雪が「じっとしていなさい」と言っているようだ。
なんともいえないこの気持ちを残しておこう…。
私のフォローしている方には、詩、短歌、短編の物語を創作される方がいらっしゃる。
私にも「創ってみてはどうですか?」とお誘いを受けてきたが、なかなか踏み出せないでいた。
自信がなかったからだ。
しかし、足が踏み出せないなら、気持ちだけでも踏み出してみよう。
今日、そんなことを思った。
短歌は短い文面に様々な感情をつめこむ。奥深い。
比喩を使うのも好きだから創ってみたかったもの。
また機会があればチャレンジしたい。
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