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孤独なテリーとロバートから見える日本

イコライザー1でのロバートを演じる
デンゼル・ワシントンと、
テリーを演じるクロエ・モレッツの会話。

テリーは店にいて、ロバートは彼女に
仲間の誕生日だと言ってケーキを差し出す。
彼女はそのケーキを持って、ロバートの席に
座ろうとするが、自分の方から遠慮しようと
する。ロバートは彼女に座るよう席を動かす。

孤独な者同士の会話ではあるが、一緒のテーブル
に座る事で、一種の統一感が生まれる。
彼女は黙ったままだった為、ロバートの方から
話しかける。

ロバート「話が?」
顏に傷があるテリーに対して、
彼の方から話しかける。

テリー「分からない。ていうか——穏やかな声を聞きたい」
我々にはあまり縁の無い娼婦との話ではあるが、
穏やかな声を聞きたいと言う彼女の気持ちは察する
事が出来る。不安、寂しさ、安心したい気持ちが
この穏やかな声という言葉に包まれている。

テリー「狂った客と会う前に」

ロバート「分かった」
と一言だけ返す。昨日までの彼女では無い
弱ったテリーを目の前にして、言葉は無かった。

テリー「テリーよ」

ロバート「ボブだ。やるね」
彼が拳を突き出すと、テリーは軽く力を入れて
拳を合わせる事によって、ロバートの笑いが
アリーナの笑顔を誘って安心感を与えた。

アリーナ「ボブって変」

ロバート「そうか?」

アリーナ「ロバートって感じ、ロバートは本を読む。
ボブはテレビ。本名はアリーナ」
無言の中、テリーは本名を言って苦笑いをした。

ロバート「その顏は?」
彼の眼差し、そして真剣な顏で彼女に問いかける。

アリーナ「ドジったの」
普通に笑顔で彼女は言った。

それに対してロバートは無言で何があったか
分かったように浅い相槌を何度か打った。

アリーナ「素人の録音だけど、感想を聞かせて」
彼女は❝マイ・ソング・アリーナ❞と書かれた
CDをロバートに手渡した。

ロバート「歌手アリーナか」
優しい目から来る笑みと、口元が深く緩んだ
笑顔で彼女を見つめながら彼は言った。

アリーナ「現実は違うけど」
彼女は笑顔でそう言った。それは嘘の無い
笑顔だったが、ロバートの顔つきを見て、
すぐに素の顏に戻った。

ロバート「君はなりたいものになれるんだ」
彼はゆっくりとしっかりとした口調で、
言い聞かせるように話しかけた。

アリーナ「あなたの世界じゃね。私のじゃ無理」
彼女は素の顏から再び笑顔になって言った。

ロバート「世界を変えろ」
このロバートの言葉は仕事を変えろの意味も
含まれているものと思われるが、それが簡単
では無い事も知っているロバートの真意を
図るのは難しいが、ゆっくりとした口調から
説得しているように思われる。

アリーナ「指輪は?」

ロバート「ん?」
ここは素で聞き返している。

アリーナ「結婚指輪」

ロバート「ない」
この時、微かな笑みを浮かべる。

アリーナ「ロバート夫人は?」

ロバート「いない」
この時、僅かにまぶたの下に、
涙のようなものが光の反射で見える。
表情は普通の笑顔では無く、思い入れ
も入った深い笑みの顏を見せている。

アリーナ「昔は?」
彼女は普通に興味本位から問いかけた。

ロバート「1人」
この時はカップの紅茶をかき混ぜながら、
下を向いたまま笑顔は消えていた。

アリーナ「傷つけたの?」
この言葉にロバートは今までのように
即答出来ず、思考の末に答えを出した。

ロバート「逆だよ」
この言葉を出した時、微笑を浮かべた。

アリーナ「死んだのね。分かる。目に出るの。
悲しみでなく——何て言うか、途方に暮れた感じ」

ロバートは無言で、この時は普段は決して見せない
本当の自分が出ていた。想い出に浸ったような
そんな顔つきをしていた。

アリーナ「いつも本を?」

ロバート「妻が読んでた。❝読むべき100冊❞読破が
目標で、97冊までいってた。
私も読んで——❝今度❞会った時
いろいろ話そうと思ってね」
思いを込めて本に目を向けながら気持ちを込めて
彼は答えた。その時の顏は笑顔では無かったが、
思い入れは確かにある言葉と、気持ちが表れていた。

アリーナ「すごい、100冊か。びっくり。今、何冊目?」
彼女は最初からロバートをずっと見つめて会話をしていた。
何よりも人の気持ちを察するのが、上手な彼女で、
逆にロバートは救われたように思えた。

ロバート「91冊だ」
彼が答えると同時に、彼女の携帯が鳴った。

アリーナ「ごめん、もう! 91冊だったらもうすぐ達成か」

ロバート「まあね」

アリーナ「その後は?」

ロバート「歌を習い、ドーナツ店を開く。
本気だぞ、なぜ笑う?」
この言葉で彼女の笑いを誘った。

二人はお互いに笑いながらこの店を後にした。
夜道を二人で話しながら、歩いていた。

アリーナ「夜更かし好きなの。
すべてが闇に包まれ何でもできると思える」

ロバート「私は眠れないんだ」

アリーナ「お陰で話が聞ける。今度の本は?」

ロバート「主人公は自分が騎士だと思ってるが、
現実は——もう騎士がいない世界だ」

アリーナ「私の世界みたい」
希望が無いとも取れるこの言葉には、彼女の絶望
も入っていて、何とも言えない悲しそうな笑顔を
見せた。

ロバート「家は先だ」

アリーナ「私、タクシー拾う。素敵な声をどうも」

ロバート「いいんだ。アリーナ」
二人は長めの握手を交わして去ろうとする。

アリーナ「またね。クソ、じゃあね」
一台の黒い車が二人の前に止まった。

ロバートに名刺を渡して、アリーナを連れて車は
去っていった。

こういう世界は現実に存在する。
日本でもあるとは思うが、少ないのは確かな事だ。

ここからはあくまでも私的な意見になるが、
私の地元でも若い馬鹿な奴が、
トランクに投げ込まれて、それ以後、ソイツを
見た人は誰もいなくなった。
私の世代の2世代前には駅で女性がさらわれる等、
頻繁に起きていたと聞いた。

この映画では二人の立場や状況からロバートは
再び殺しに手を染める事になる。
ここで問題点になる事がある。

人助けの為の殺しなら、私は良いと思う。
事実、日本でも弱いが為に、
勇気が活かせない場合もある。

私は父親の教育というか、尋常じゃない
方針によって、弟は狂暴化したのは間違いない。
私と弟は頻繁に喧嘩をしていた。

喧嘩が始まると、父は武器さえ使わないなら
何をしてもいいと言って、部屋から出て行っていた。
その為、弟は喧嘩で一番大事なモノを得た。
手加減無しと言えば当たり前のように聞こえるが、
喧嘩に関して、やったら死ぬかもしれないやり方は、
幾つかあって、それを躊躇ためらう事をしない
奴が強くなる。

私は弟に腕を折られても、そのまま喧嘩をした事もある。
腕がブランブランした状態で、片手で戦った。
他にも折れやすいアバラを折ってからの追撃は、
折れたアバラの骨が臓器に刺さる可能性も高く危険では
あるが、危険だと分かっていても平然としてしまう奴が
一番危険なのである。体が大きいとかの無意味さは、
多少喧嘩慣れしている奴なら誰もが知っている。

今の10代は殆ど喧嘩などした事無いという子が多い。
闘争心も多少はあった方がいいとは思う。
これから日本は犯罪率の増加、軽犯罪から重犯罪率
まで高くなるだろう。
これはかなり前に書いた事だが、少子高齢化社会に
もう入っている状況で、仮に来年からいきなり
結婚率と子供を増やそうとしても、当然、無理な話で、
もう結婚したい率がかなり低下している状況の中から、
結婚に向けて、子供を増やす事を前提にして、
海外のように大金を出しても、効果のほどは薄いと
思う。

これは身近でも感じれる事で、実際、飲み屋やパチンコ店
等は悲鳴を上げている。行かない事が習慣となって
しまった為に、これから昔のようにするには、かなりの
大赤字を覚悟して、客が勝てる事を印象付ける事が出来れば
客も徐々に戻ると思うが、戻るまでの期間に関しては、
1年、2年と赤字続きでも徐々に増やしていくしかない
状況になってしまった。

更に物価の値上がり、等が取り巻く現代では、個人的には
開発会社も新台を出す率を大幅に下げて、出来る限りは
控えて乗り切るのが最善だと思うが、色々ややこしい
問題があるのかもしれない。
その場合なら、元となる問題点を変えるしか手は無い
だろう。外国人労働者はもう何年も前から言っているが、
必要不可欠なものであり、養子縁組に関しても、
取り組むべきだと個人的には思っている。
当然ながら、その際には、巨額な資金で虐めの防止の為に、
外国人学校を各地に建てる事になる。
日本は配慮が足りない為、今がある。

島国故に他の国とは違って油断がある。
例えば今はどうか知らないが、昔は自動販売機がある事は、
盗んでくださいと言っているようなものだと、外国人は
言っていた。当然ながら、外国人労働者が増えれば、
薬物以外にも色々問題は増えるのは当たり前ではあるが、
全体像を見れば、色々な問題を含めた上で言うなら、
消費税20%にしても問題点の解決には至らないのは明白
である。毎年、何度も起こしている不正問題。
額が少額なら定期的に調べていると思うが、
額が大きすぎるということは、ザル状態とも言える。
一人だけがやってるわけでは無いだろうし、
1,2回やって手を引く人もいるだろう。

根底にある問題点をしっかりとしないと全ては無駄に
終わる事を毎年繰り返しているから、変な話になる。
東京では結婚はしなくてもいい率も高いし、
子供に関しては作らないと決めている夫婦も多い。

最近のニュースで、女子中高生を使って商売をして
いた関係者も捕まったりしている事から、今後も
色々な手口で高齢者を騙す手口も増えていくだろう。

今の日本で潤っているのはタクシー業界だが、
人手不足で空き車が余っている状態のようだ。
常にお客を乗せているといっても過言では
ないほど、タクシー業界は上り坂をぐんぐん
上っているが、今はなりたがる人が少なく
増える見込みは薄いと言っていた。
コロナが一段落した時に、一時的にタクシー
乗務員をしていた人たちが、元々の仕事に
戻ったのも大きな原因だとも聞いた。

あとは防衛費として世界でもトップクラスの
軍事兵器だけはある自衛隊も大きな問題と
言えるだろう。
実際、日本に被害が出ない限りは戦わない
のが自衛隊だ。
しかし、仮に攻撃された場合、即座に動く
のはアメリカだろうと思う。
実戦経験の差は、何事に於いても非常に
戦いを左右するほど重要である。
果たして、自衛隊が本当に活躍できるのか
が、個人的には疑念を払拭ふっしょく出来ない
所だ。

まさに喧嘩と同じで、未経験に近い隊員が世界で
戦い抜いて来た軍隊を相手に戦えるとは、どうして
も思えない。
確かに昔と違い、戦い方も変わったが、ゲリラ戦は
どこでもある事だ。アメリカの基地があるから
日本にミサイルの雨は降らないが、何とも言えない
のが本音である。

世界の各地で争いが起きる気配はしている。
これが発展すれば大変な事態になる事だけは
避けたい。
しかし、日本にミサイルが撃ち込まれたら
日本は戦わなければならない。
今年も色々あったが、来年は更に色々な
問題が増えそうな気配がする。


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