前回は阿波国一之宮、大麻比古神社に祀られる大麻比古大神について書かせていただきました。

伊勢の猿田彦大神

今回は、もう一柱の御祭神、猿田彦大神について。

猿田彦と言えば、瓊瓊杵尊が天孫降臨される時、途中で現れ道案内をされた神様です。鈿女命が奥様。道開きの神様として有名ですね。

伊勢にある猿田彦神社は多くの方が参拝されています。

私は伊勢の猿田彦神社では毎回、火打石を買います。

時代劇が好きな方なら、銭形平次が出かける際、奥さんが背中越しに火打石を打って送り出すシーン。覚えてますよね。邪気を払い縁起が良いらしいのです。（うちの奥さんはしてくれない）

また、日本武尊が敵に追い詰められた時、火打石で草に日をつけ、草薙の剣を振ると、火が広がり難を逃れた。あの火打石です。

以前、私たちの団体がお参りした時のこと。
バスの中で師匠から上記の話を聞いていたので、全員が社務所にて火打石を購入。普段はほとんど売れない火打石。一気に売り切れ。

社務所の方がビックリされて、「今日は何かあるんですか？」逆質問を受ける珍事がありました。(笑)

と、まあ、また雑談になってしまいました。すみません。

伊勢の猿田彦神社に祀られる猿田彦は、やはり道開きの神として、凛とした社殿に座しておられます。

おおあさはん

一方、大麻比古神社の猿田彦大神。社殿裏の大麻山の峰にお鎮まりになっていたそうです。いつの頃からか現在の社殿にて大麻比古大神と共に祀られるようになりました。

伊勢と比べてみても、親しみを持たれている神様で、
お祭りの際、天狗の姿ををして、神輿の先頭に立ち、皆を先導。
人や土地の周りに立ちふさがり、災難や禍いをもたらすものを祓い退けてくださる、とても身近な存在として親しまれています。

地元の人たちからは、大麻比古大神、猿田彦大神を相称して「おおあさはん」と呼ばれ大切にされています。
私はこれこそ本物の信仰のように感じます。（人々の生活の中にある）

猿田神社　銚子市

話変わって房総半島銚子市にある猿田神社。

東国三社を回ったおり、予定になかったのですが、妙に気になり、回り道して参拝させていただきました。

個人的感想ですが、とても落ち着く大好きな神社です。
格式高くアミューズメント化された大社よりも、地元の氏子に親しまれ大切にされてるな～と感じました。

一の鳥居から社殿までの階段下にはJR総武線の鉄道が走り、なんともノスタルジックな風景。犬吠埼近くの宿からレンタカーで移動。途中の道も立派な農道で気持ち良かったです。

奥の院的な社は、猿田彦大神降臨の地と刻まれた碑が建てられています。
本当にいつまでもここに居たいと思える神社でした。

神様は人間だった？

房総半島が阿波人によって開かれた歴史。忌部氏の血筋の神様を祀っている神社がある。元の阿波には大麻比古神社があり、そこには大麻比古大神と猿田彦大神が祀られていること。

そんな背景から推理すると、猿田神社も阿波人によってもたらされた信仰であったのではないか？そんな風に思えてしまう。（個人的見解ね！）

多くの人たちが持たれている猿田彦大神についてのイメージ。

阿波国（徳島）に伝わる猿田彦大神の伝承。

実はかなり異なっております。

前述したように、神輿の先導役としての猿田彦。
珍しいのは藍染の神様としての猿田彦。
残念なのは、海中に潜った際、貝に挟まれて亡くなった猿田彦。
等々、神様というよりも、人々の生活の中に生きた人として。

記紀神話に登場する神々。神社に祀られる神々。
みんな実在する人間であったんだ。そう見解を変えると、
なんとなく親しみが湧いてきませんか。

皆様の身近の氏神様。大切になさってくださいね。

周辺おすすめスポット

大麻比古神社周辺。実は歴史的にかなり重要な拠点です。
歴史を覆すような古墳や神社が点在しておりますが、
かなりマニアックになってしまうので、今回は控えますね。
お勉強したい方のために、おすすめの本、次回にご紹介させていただきます。

その代わり、大麻比古神社周辺おすすめスポットを下に貼っておきます。

上記以外にも、道端の直売所で売っている農作物。鳴門金時、レンコン、フルーツなど。お買い得です。
我が家は大量に購入して、天ぷらにして食べます。

ぜひ、ゆっくり遊びに来てください。
（なんか徳島の人みたい）
最後までお読みいただきありがとうございます。

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https://medium.com/@animism_resort/sarutahiko-no-okami-3aafe8e5c3db