電脳ラリアート

電脳ラリアート

最近の記事

元旦の地震について

ソファでまどろんでいた私が地震で目を覚ました時、実は最初は、ちょっと楽しい気持でいた。というのは、私の住んでいる地域ではめったに地震が起きないから。人は命に危険がないときめてかかったとき、非常事態をエンターテインメントとして消費できる。しかし、どうやら事態はもっと深刻らしいとすぐに解った。スマートフォンはけたたましい警告音を発し、本棚から本があふれてきている。家全体が尋常でなく揺れている。もしかしたらこのまま潰れてぺしゃんこになってしまうのではないかと思った。すぐに私はドアを

    • 考察:なぜ私たちは美醜にとらわれるのか

      「美醜の囚人」 「客観的な美」など存在しない。なぜならその「美」は社会の側に作られたものだからだ。私たちはしばしば「自分の判断で」美醜を判別していると思い込んでいる。端的に言ってそれは間違いだ。美とは社会的構築物にほかならない。本稿の主題__「なぜ我々は美に囚われるのか」を考えるうえで、まずこれを前提として覚えてもらいたい。というのも、本稿の内容についてさまざまな意見が出ると思うが、その賛否の根底には、この前提の理解の差があろうからだ。 容姿への執着を考えるにあたって、そ

    元旦の地震について