本編URL

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前書き

この記事は作品のネタバレを含みますのでご注意。
こちらの記事はあくまでも筆者の個人的意見です。
評価の基準としては200円～700円前後の書籍を購入し、読んだものとして付けさせていただきます。そのため基本的には厳しめとなります。

あらすじ

冒頭のあらすじはなし。
書こうと思ったけどタイトルに全部書いてあるのでそちらを参照。

ストーリーと見所

上にも書いた通りもうタイトルやらその辺りで全体的に出オチ感が漂っている作品。

じゃあ読んでいてあれかと言うとそんなことはなく、スピード感とテンポで上手い具合に楽しさを演出してくれるのでダレる前にテンションを保ったまま全て読み切ることができる。

女神の手違いで異世界転生したら白豚令嬢的なあれで、魔物の声が聞けたことからオークと仲良くなり、サーロイン伯爵とかいう思い切った名字の悪そうな伯爵を倒して婚約解消。ハッピーエンド！

などとなんかこう、色々と詰め込まれた感じの物語となっている。

とは言え上にも書いた通りスピード感があるのでそれによって読みにくくなっていたり、物語を把握し辛くなっていたりなどはしないのでご心配なく。

むしろそれも物語の全体的なコメディ要素の一つとして受け入れることができるような感じになっているのがまた秀逸。

割と短い間に転生したりピンチになってみたり助けられたり、またもや危機に陥ったりと色々な要素が含まれているので飽きも来ない。

もう少し長くやっていたらちょっとダレたかも……ってところで終わらせているのも芸術点が高い。

個人的には登場人物のネーミングが秀逸。そのいい意味での投げやり具合には新キャラが出てくるたびにニヤニヤしてしまう。
このぐらい思い切ってくれた方が読んでいるこっちも安心して笑える物語になると言うもの。

キャラクター

テネーゼ

恐らく本名はテネーゼ・ヨークシャーなのかな？

前世で不幸だったが、女神から色々と得点を貰って復活する。しかしまぁ、女神も女神でそれなりにぽんこつだったので最初は記憶がなかったりと苦労したりもしている。

そのため意識が戻った時点では太り気味で白豚令嬢と呼ばれていたりもする。
周りの人間に笑われながらも頑張ってトレーニングをしたりと、その手の物語の要素もしっかりと取り入れてある辺り抜け目がない。

女神が勘違いしたことで、多くの兵を率いるのではなくオークの兵を率いるための言語理解能力を持っている。

ゴブリンに攫われたことからそのアジトで一匹のオークと出会い、彼を助けたことでその後の運命が色々と決まっていく。

前世が男だったからなのか、ボクっ子である。
大事なことなので二度言っておくが、ボクっ子である。

総評

評価点

いい意味での出オチ感が楽しい小説。

特にキャラクターのネーミングセンスと台詞回しのセンスは相当なもので、読んでいると自然と笑いが込み上げてくるような楽しい空気を作りだせている。

物語のテンポもよく、コメディと言うことが最初からわかっているので細かいことは気にせずに次々と読み進められる魅力があった。

問題点

当たり前だが短編ギャグ作品なので些か無理矢理なところは見られる。
その辺りには目を瞑って楽しむのが大人のマナーと言うものだろう。

最終評価　58点（Web小説としては充分な良作）

短く楽しく読める短編コメディ小説。

特筆すべきはそのスピード感とテンポの良さ。

物語としては正直まぁ、出オチではあるのだがそこに呆れる前に猛スピードで物語が展開し終結していくので気にならない。

上にも書いた通りキャラクターの名前と台詞回しは秀逸の一言。読んでいて思わず吹き出してしまう。

軽く読めて楽しい気持ちになれる。そんな良作短編コメディとなっている。

所要時間は凡そ15分ほど。