【短編】 キャットウォーク 【連載③】

えー、わたくし猫の『ひじき』と申します。

 本日はご家族の中で最年長の、『イノおばあさま』がご在宅でいらっしゃいます。

 齢八十にして、毎日のスケジュールは芸能人並に埋まっているといるとの事。

 こうして、お家でのんびりとされている姿は非常に珍しいです。今はソファーの上でひ孫のクウさんをあやしております。

「クウちゃ~ん、イノさんが遊んであげようか?」

 イノおばあさまはご自分の事を『イ

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短編小説『コメディ・ブロッサム-女が男を捨てるとき 編-』

向井佑樹は嗚咽した。

 丸三年間、純情をささげつづけた江梨子にフラれ、すがりついたあげく、ガンメンを三度、殴打されたのである。

 前半はまだ理解できる。

 男と女のいるところに恋はあり、恋あるところにその破綻、また当事者らの悲しみはつきものである。が、女が男に激烈な身体的苦痛をあたえる恋の終わりなど、28歳の若き向井佑樹の〈恋の教科書〉には書いていないはずだった。

「なんじゃこりゃああぁ」

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【脚本】盗っ人たち(予告)

しばらく前から準備はできていたのですが、ようやく来週から長編映画用の脚本「盗っ人たち」を連載形式でアップしていきます。

火曜日に更新で全8回の予定。前回アップした脚本「夜の惑星」と同じ、20字改行の形式です。 ↑ のヘッダ画像が目印。

まぁ供養みたいなものですので、勝手にしやがれと歌うなり壁際に寝返り打つなりして適当にスルーしてください。

書いたのは数年前になります。最初の稿に取りかかったの

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「皮膚の色」と「差別嫌悪感情」についての雑考

『トレバーノア 生まれたことが犯罪!?』(英治出版)を先刻興奮気味に読み終えた。今年度読んだ本の中では間違いなく上位十冊に入るほど好い本だった。著者は南アフリカ出身のコメディアンであるトレバー・ノア。波瀾万丈の半生を恨み節を抑えつつひたすらユーモアありきで語れるその才覚には、脱帽するしかない。読めば自ずと明らかだけれど、この陽気で屈託の無いしたたかさは母親直伝のものだろう。「神のしもべ」を地で行く

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【掛け合い台本】とある夫婦の決裂

男女の掛け合い台本。
別サイトに投稿済み、サルベージです。

▼利用規約▼
投稿作品には【作者名・当台本へのリンク】の記載をお願い致します。
利用時の連絡は任意ですが、一言お声がけいただけますと私が非常に喜びます。ご連絡いただけます場合は、該当台本にコメントしていただく形でお願い申し上げます。


A:旦那。亭主関白を気取っている。
B:嫁。3歩下がって粛々としつつ主導権を握る。

A:おーい、

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【短編】 キャットチャンネル 【連載②】

えー、わたくし猫の『ひじき』と申します。

 本日はですね、次女の『リィ』さんのご様子を皆さんにお伝えして参ります。

 現在大学生のリィさんなんですが、本日はかなりお早いご帰宅です。今この家にはわたくしとリィさんの二人だけなんですが……。

「ふふっ……ふふふ」

 先程からこの様な調子でございます。何やら嬉しい事でもあったのでしょうか。

「ふんふんふ~ん。ふっふふーん」

 おっと、さらにテ

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触るな。(短編小説)

久々に再会した友人。
中学以来だったので15年ぶりくらいだろうか。彼は相変わらず陽気なやつだ。

当時はそこまで仲が良かったというわけではなかったが、先日の同窓会で再会したときに話が盛り上がり後日の今日、サシ呑みに至る。

中学時代の懐かしい話から、同窓会の時のに再会したアイツは今こうだったとか、仕事の話とか、未だ独身の2人は結婚についてだったりを語り合った。

これが気の合った要因かもしれない。

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【短編】 キャットチャンネル 【連載①】

えー、わたくし猫の『ひじき』と申します。

 この家で飼われて早十年。

 もうすっかり家族の一員となっております。

 こちらのご家庭非常に変わっておりまして。あ、いえ、他のご家庭を存じませんので変わっているという表現は適切ではないのかも知れませんが。

 とりあえず、わたくしひじきがこれから皆さんに我が家の生活の様子をお伝えして参りますので、よろしくお願いします。

 えー、まずはですね。おっ

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第4話:四月のメイドさん

【前回のあらすじ】
 誘拐犯の船に乗り込んできた白髪の男は、「当たり屋」であることを悪びれることなくオカシラたちを脅迫する。行き過ぎた態度から、ついには戦闘となるが――。

 白髪の男を四方から取り囲んでいたチンピラたちは、突然の嵐に動転してまだ身動きが取れない。

 だが嵐の止む気配は一向になく。
 まるで本物の竜巻のように男は回転した。
 突き出されたブーツは凶器となり、棒立ちになっていたチン

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私の好きな劇団・シベリア少女鉄道について

私は今月末、新宿にて上演されるシベリア少女鉄道(通称・シベ少)のお芝居を観に行きます。

シベ少をご存知の方はいらっしゃるでしょうか?
いたら嬉しい。趣味が合いますね。

今回はまだご存知ない方の為の記事です。

シベ少はコメディのお芝居を上演する劇団です。

私、沢山の方にシベ少のお芝居を「観に行って!」とおススメしたい気持ちが常にあります。

何故なら、私の知っている限り今まで上演した全ての公

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