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最近の短歌まとめ 4

2/10〜3/10

まともそうに見えて実はまともではない人がいるその逆もいる

詩とか歌の話したい。でもたぶん涙でうまく話せなくなる

死ぬためのロープを買った後旅に出てああやっぱ死にたくねえな

愛の一文字が書かれた木製のバットで母はぼくを殴った

死なないと駄目だと思うたび目から溢れるこれは寂しさなのか

緊張で顔が真っ赤になることが一度もなくて京都の空気

皮が剥けひび割れだらけ血の滲む手のひらを見て占ってくれ

どうせまた死なないとって思うだろうこんな明るい夜もあるのに

蹴散らして歩くただただ悲しくてあの花束がほしかっただけ

一番になりたかったと泣く人の一番になりたかった私

すぐ横で警告音が鳴っていて頼りないなあ遮断機の棒


「のら」

野良猫のようにふらふら彷徨ってたまに撫でられまた彷徨って

ずっといていいんだよって言われてもよくわからないよくわからない

なんですかこれは初めてですなんか怖いです愛ってやつですか

でもやっぱいただけません返したいけれど返せるものがないです


野良猫を最近見かけなくなって多分どこかで寝てるのだろう


母さんの手作りぜんぶ破り捨て呪いを解いているところです

本当の意味で誰かを好きになることができないこれも執着

寂しいね寂しくなるねと言われたら寂しくなってきちゃったじゃん

もう君に会えないのならこれからの日々は余生で美しいヒビ

死にたすぎ流石にワロタ虚しくてワロタ悲しいワロタ ワロうな

レタスって簡単に手で割れるんだ友達だって信じてたのに

絶望に朝露キラキラくそったれ「またこの夢か」まくら濡れてる

春ですね。匂い、気温のことじゃなくこの死にたさは春特有の

どうせまた違う理由で死の影が濃くなるだろう場所を変えても

飼い猫になりなさいとか幸せになりなさいとかお前が言うな

見ているし知っているからブレーキを踏みつけている殺したくない

春の風なんか吹いても憂鬱で花びらなんてゴミに見えるよ

信じたい気持ちのせいで苦しくて嘘つきばっか嘘つきばっか

僕たちは誰かを好きになる前に人を信じる努力をしよう

野良猫が好きだ。なぜなら美しく気高くおれに懐かないから

仄暗いあなたが好きだけどもしも明るくなっても好きだと思う

寒空の下で歌っていた人の名前も曲の名前も知らない

茶化さずに真面目に聞いて聞くだけでいいから頭にさわらないで

スロットをうちに出かけたままの父いつになったら帰ってくるの

居心地のいい場所でただ息をして夜に眠って朝に起きたい

違和感を違和感のまま放置して答え合わせをさぼったせいだ

本当に足りてないものなんなのか知ってるくせに増えてくピアス

優しいと言われるたびに居心地がわるい私は優しくありたい

ほっといて好きで削ってるんだから長生きなんかしたくないから

枝につく雪が桜の花みたいだねって言えば伝わるのかな

掛け布団カバーの中でぐちゃぐちゃになってしまって私みたいね

行かないで消えないでってほぼ寝言みたいな願い叶えてやろう

もう少し褒めてあげてよ よく見てよ 自分のことを撫でてあげてよ

夜目が利く見たくないものまで見える僕はあなたの手を引き歩く

愛とかじゃ分からないから簡単に数字で示して私の価値を

ピアスって怪我っちゃ怪我でほっといてほしくて返す「大丈夫です。」

血と涙ばかり流れる時代でも笑っておけば幸せですか

もういっそ全人類から嫌われて安心したいまだ眠れない

おれ自身間違いだから選んだら選んだほうが間違いになる

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