見出し画像

人生の振り返り ⑧私を襲っていた正体

疲れ果てた中でも、自分なりに
一生懸命仕事をしていた。
仕事中は、会社から指定されている
パンプスを履いていた。
ある日、休憩中にパンプスを脱ごうと
足の甲をみたら、たんこぶの様に
腫れ上がっていた。
異常な腫れ具合だった。
パンプスを脱いだら、足の周りが
内出血していた。
何もどこにもぶつけていないのに。

翌日、会社を休んで、近所の病院へ
行った。
珍しく、母が診察室まで入ってきた。
お医者様は、新しい靴を履いた時、
外傷は無いけど内部が傷付くことが
ありますと。
母は、直ぐに血液検査をして下さいと
言ったが、先生は血液検査するほど
じゃないよと返答があったが、
母親の勘だったんだろう。
再度、血液検査を強く要望した。

翌日、病院から電話があった。
直ぐに病院へ来て下さい。
不安で押し潰されそうになった。

私の身体を襲っていた正体は、
白血病だった。

25歳の春、白血病と診断された。
私は、死ぬんだ。

まだこの時は、長い道のりになることを
知らないまま、母の膝で、ただただ
泣くことしか出来なかった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?