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春のお彼岸入りから明けまでに起こったこと!


私の祖母は蚕を育て繭から糸を作り、藍染めをしているお家で育ちました。
小さい頃からお店のお手伝いをしてきた祖母は『一つ一つの物・人を大切にするんだよ。』とわたしが幼い頃に教えてくれて、とても大きな心で温かい優しさと愛で溢れている人です。

昨年の9月に施設へ入り面会に行けば車椅子でお散歩もしたね。喜んでくれる祖母の笑顔がわたしの活力になっていて…『来年は桜を見に行こうね〜!その為にばーちゃんリハビリ頑張らなくちゃ!』って話していたのは、闘病中の私にとっても励みになっていたんだよ。
お婆ちゃんが頑張っているから、私も頑張れる!

今年に入り、コロナも緩和してきて昨年より面会時間も長く、話す時間が多くなったね。

そんな時、施設に入っているお婆ちゃんの余命を宣告されたのが3月の初め。
早くて2ヶ月、長くても半年…分かっていても、宣告されるとつらい。おばぁちゃんもきっと分かっていたんだよね。
会う度に涙を浮かべたり、笑うことが多くなったり…。
7年前に亡くなったお爺ちゃんが自宅の庭に梅の木を植えて、梅の木を見るのが毎年の楽しみだな〜って!祖母は色んな話をわたしにしてくれて、何かを伝えたい。という気持ちが伝わってきて、また会いに行かなきゃ…と思った日から、1週間後のことです。

お彼岸入の朝、施設から『容態が急変した』と電話が入りました。
すぐに施設へ向かい、ケアマネさんからは、私たちが呼びかけても反応しない『最後まで耳は聞こえるのでいっぱい話してください。』
お部屋に入ると、眠っているようなお婆ちゃん。
『お婆ちゃん!会いに来たよー!桜の季節だよ!お婆ちゃん、今までありがとう。』
祖母の瞑っている目はピクピクしている…『ありがとう。』と祖母から伝わってきた瞬間にスっと眠りました。

苦しい顔もせずに涙を目頭に溜めたまま、お爺ちゃんが連れて行ってくれました。
最後まで、私たちの声が届いてよかった。気持ちを伝えることができて良かった!

そして、お爺ちゃん、お婆ちゃんの孫で良かった♡お母さんの娘に生まれて幸せだよ。おばぁちゃん、ありがとう。

後から祖母の話を施設の方から聞くと、施設の皆さんにも沢山愛されていたんだなと、どこに行ってもお婆ちゃんは温かい愛を皆さんに届ける人だなと感じました。最後まで、わたしたちみんなの話をしてくれていたと聞いて、ずっと大切に想っててくれたんだなと。
お婆ちゃん、おじいちゃんとゆっくりしてね。

そんな、お別れの日はお彼岸明けで暖かく桜が満開の日でした。

お彼岸入りから明けまで一気に進みました。
全てお婆ちゃんが選択をして、そしてお爺ちゃんが連れて行ってくれたんだね。
お婆ちゃん、ひ孫は見せたかったな〜。ずっとお爺ちゃんと見守っててね!今までありがとう♡

ご先祖様があっての、今がある。生かされている命に感謝して、一歩一歩を大切に前へ進んで行きます!
同じ日は二度と来ません。生きていく強さと温かい大きな愛を祖母から学び受け取りました。
今までたくさんの愛を本当にありがとう。

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