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雨女【彩姫】



一昨年ぐらいに、BAND-MAIDの海外コミュニティサイトに少しいたのですが、
そこで誰かが言ってました。

「日本で見るライブは、スマホで撮影する人がいないから見やすくてすごく良い。来日する価値があるんだ」

と。

海外だと撮影はほぼOKだと初めて知りました。

撮影禁止をきちんと守る日本人のマナーの良さに、びっくりしたそうです。

あの光景は、日本でしか見られないと。


ライブは儚く、一瞬で終わる。

昨日見たBAND-MAIDのアコースティックお給仕も、何がどう良かったのか、上手く語れない。

でもあの瞬間、たしかに泣いた。

たくさん語れるほどの記憶には残らない。

横浜アリーナでさえ、セトリの半分も言える人は少ないと思います。

でも、記憶に残ったことはあります。

雨が降りました。嵐です。

入場待機列が出来はじめた段階で、雨が降りだし、風が強くなり、嵐に。
凍えるような寒さ。

折り畳みの傘が吹っ飛ばされないように、両手でこらえる。

傘を忘れたか、危険だと思って差していない人は、フードを被りずぶ濡れになっていた。

突然、ビューっと突風がふいた。

列に並んでいた2、3人の傘がババっとひっくり返って壊れた。

やばいやばいやばい。

あの瞬間、誰もが
「開場まだかよ。早く入れてくれ」
と思った。

危険すぎる入場待機列。
早くしないと怪我人が出るぞ。

と思っていたら、開場。
逃げ込むように人が施設に入ったのか、スルスルと列が進んだ。

BAND-MAIDの彩姫さんは雨女として有名。

雨は、記憶に残る。
お給仕の様子は忘れても、あの嵐の中、入場待機列に並んだことはきっと忘れない。

去年の11月の横浜アリーナも雨だった。

前日まで暖かい気温だったのに、あの日だけ極寒で、パラパラ雨が降る中、何時間も物販に並んだ。

BAND-MAIDのファーストお給仕も、
雨どころか雪だった。

渋谷ミルキーウェイの前の、人を滑らせるためにあるような坂を、一歩一歩、雪を踏みしめて、滑らないように歩いた。

なんだかライブの神様が、

「今日という日を忘れないために、雨降らせてやるよ」

と言っているようです。

来日した海外の方は、雨と一緒に、スマホが掲げられていないライブの光景を、脳裏に焼きつけたでしょう。

わたしは、雨と一緒に、ボーカルの彩姫さんもピアノを弾いたあの光景。
5人全員が楽器を演奏したあの光景が脳裏に焼きつきました。

大切な日に雨が降ると忘れない。

次は5月10日。Zepp羽田。
どうなるでしょうね。

傘は持っていきます。








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