何度も
「ねぇ、私のどこが好き?」
「ん、長くて綺麗な髪かな」
そう言って私の髪を優しく撫でてくれた。
「ほかには?」
「んー、目かな。茶色く透き通る目」
そう言って私の目を見つめてくれた。
「もうない?」
「まだあるよ。細い指。しなやかで気持ちいい」
そう言って指を絡めてくれた。
私はね、あなたの、こんなつまらない質問に何度も答えてくれるところが好きなの。
「じゃあ僕のどこが好き?」って聞いてこないところも好き。
「目を瞑って」
私がそう言ったらあなたがゆっくり目を閉じた。私はポケットから飴をひとつ取り出して、あなたの唇にそっと押しつけた。あなたは唇を開けて飴を絡めとる。
「甘いでしょ?」
「うん、甘いね」
目を瞑ったまま、口の中で飴を転がすあなたを見ていると、満たされた気持ちになる。
少し、眠くなってきた。
あなたの腕に入れてね。
おやすみなさい。
お気持ち嬉しいです。ありがとうございます✨