見出し画像

2023年フリーゲーム紹介まとめ10選

今年もあと一日!もしかしたらもう年が明けているかもですね。ふだんはTwitter(現X)でフリゲ紹介してる電子の妖精プリム( @FairyPrim )です。

 毎週フリゲ紹介としてフリーゲームを紹介していますが、2023年に紹介させてもらった107個+α中から特に印象深かった10作を振り返りつつ、140字では書ききれなかったことも少しづつ書いていけたらな、と思います。


〈 タナトスチェイサー 〉

 「タナトスチェイサー」はかなりやりこみ自由度の高いRPGです。

 以前の紹介文にも書きましたが、この作品の魅力はなんといっても「当たり前の見直し」でしょう。宿屋を単なる全回復手段ではなくステータスバフのひとつの手段として起用したり、「ダンジョン攻略時のリソースが無くなっていくヒリヒリ感」と「戦闘終了毎に回復を挟む煩雑さの回避」を両立させた食糧システムなど、ひとつひとつシステムを精査しながら面白い作品を作り上げていっている感じがすごく好印象の作品でした。

 ひとつひとつのシステムがやりこみの一部にもなり得るし、あえてそれを縛ることによってより緊張感のある戦闘を楽しむことが出来たりと幅広い層にとって楽しめるような作りになっていたのも良かったです。

 何度やっても楽しい作品。「タナトスチェイサー」でした。

〈 アイスさん探訪記 〉

 「VIPRPG紅白 2022」から一作。タイムカウント式戦闘が特徴のRPGです。

 「カウントバトル」という特徴的な戦闘はもちろんながら、全体的な作りの丁寧さとまとまりが魅力のRPGです。ゲーム部分を楽しみやすくするために会えて作り込んである世界観はサブにとどめてテンポよく進めるようにしてくれていたり、最後に自分の使用武器によって総評をくれて褒めてくれたりなど挙げればキリがありませんが、とにかく一つの作品としてまとまりがある良作でした。プレイヤーに対する配慮がいっぱい感じられるとこちらも嬉しくなっちゃいますよね。

「VIPRPG」のキャラを使用していながらもあまり身内ネタになりすぎずに物語が展開されていたのも良かったですね。この作品からVIPRPGを始めて他の作品にも手を出していきやすい、良い架け橋となってくれる作品だったと思います。

〈 ANT 〉

 「改造人間」アズミラの中編ドタバタサイバーパンクRPG。「ANT」です。

 この作品は、今でも鮮明に思い出せるくらいにはストーリー展開が魅力的でした。「怪物」であることを求められて生きてきた少女。今にも抗争が起きそうなギャングの溜まり場である街。何やら裏でとんでもない研究をやっていそうな数々の施設…..こんな不穏な空気が全体に漂っている中を、とにかくお気楽な博多弁少女アズミラとその他愉快なお仲間たちが悠然と闊歩していくような闇と光のアンバランスさ加減に惹きつけられた作品でした。

 戦闘も特徴的!敵味方の位置と向きが重要になってくるシステムで、敵の背後をついて大ダメージを狙ったり、逃げた敵をスキルで引き寄せて範囲攻撃で巻き込んでいったりと他のRPGではなかなかないような戦略が楽しめました。

 街や仲間はドタバタでも話はちゃんと筋の通った良作です。未プレイの方はぜひご賞味あれ。

〈 アツマール終了までの日数分魔王が出てくるRPG 〉

 次は少し変わったところから一作。「アツマール終了までの日数分魔王が出てくるRPG」です。

 2023年にはアツマールが終了するという悲しい出来事がありましたが、その出来事すらも笑いに変えて作品創出への原動力として昇華させているのが非常に印象的な作品でした。

 単純な一発ネタではなく、ちゃんとゲームとしても面白い作品でした。レベルやスキルを見直して何十体といる魔王に立ち向かっていく(!?)戦略性が意外と高いRPGです。Plicyにてまだ遊べるみたいなので気になった方はどうぞ。

〈 ダンジョンネクロ 〉

 「」を利用してダンジョン攻略していくやりこみ豊富な長編ハクスラRPG。「ダンジョンネクロ」です。

 「ネクロ」と名がつく通りネクロマンサーの少女が主人公で、他作品に比べ自分の命を燃やして敵に大ダメージを与える技や自動蘇生、蘇生時に反撃するスキルなど、とにかく「死」を利用することが推奨されているRPGです。

 テーマは暗く作風は明るい不思議な世界観もポイントです。ぜひ「クリア」までプレイしてみてくださいね。

〈 ビャッコーギャモン 〉

 ウディコンから一作。戦闘ストーリーとにかくカッコいいスタイリッシュACT。「ビャッコーギャモン」!

 回避を上手く決めることが重要な戦闘が特徴の作品で、慣れれば慣れていくほど操作が馴染み自機を華麗に動かせる喜びがどっと湧き上がってくる、すごくバランスがいい作品だと感じました。

 最初から最後まで駆け抜ける清涼感!全員悪人のキャラクター達をバッサバッサ倒していく爽快感!気付けば惹き込まれていく熱いドラマ!ウディコン物語性部門堂々の一位圧巻のストーリーだ!これをプレイしていない?ノーだろうよ!!

〈 ピンボライアン 〉

 次は「VIPRPG夏の陣2023」から。質の高いミニゲームがたくさん収録された気軽に遊ぶのにピッタリの作品です!

 ミニゲーム一個一個が作品一本分の価値を秘めた超トンデモ作
いろんなミニゲームを楽しむ
→新しいミニゲームが追加される
→もっと楽しめる
といった、ミニゲームを楽しむためのすごく良い循環ができていたところも良かったです。ツクールで表現されているのが信じられないくらいのクオリティでした。

 なかでも、タイトルにもなっているピンボールのクオリティが凄かった!「原作」のほうも相当クオリティの高いゲームでしたが、それにも勝るくらい凝った点も多くちゃんとVIPRPGの世界観やキャラにも添えている、とても心地のいい作品でした。

〈 リナックスとウィンディともしもの宝珠 〉

 次も「VIPRPG夏の陣2023」から。生成画像を用いてゲームを作るということが主軸に置かれたADV(魔王把握)、「リナックスとウィンディともしもの宝珠」です。

 とにかくキャラクターが可愛い!生成イラストでよくネタになっているような「変な箇所」もほぼ無く、一枚の絵としても完成度の高い魔法のような作品でした。

 昨今生成イラストを用いて作られたゲームが出始めるようになって私も色々プレイしてきましたが、正直おまけ程度のもので「生成イラストを用いたから格段に面白くなっている」ような作品にはあまり出会えていなかったんですよね。ただこの作品は、物語に沿ってイラストが作られているし、生成イラストに沿って物語もきちんと展開されている、生成イラストであることが面白さにちゃんと繋がっている作品だということを明確に感じられるような作品でした。新しい技術も使いよう。生成イラストの新たな可能性を垣間見せてくれたゲームでした。

〈 Altertum 〉

 今年プレイした中でのイチオシ!自由度の高い冒険が魅力の長編RPGです。

 このRPGの主な目的は旅をすること!広いフィールドを探索しながら世界を渡り歩いていく「目的を自分で決める」タイプのRPGです。気軽な気持ちで入った場所が実はかなりの危険地帯だったり、一度探索した場所をもう一度調べてみたら新たな発見があったりと、危険でわくわくする「旅」を思いっきり楽しませてくれました

 仲間や武器選びも自由度が高く、プレイヤーによって戦法や進路が大きく変わる、自分にしかない旅を作り出せる作品です。

 あとXP製なのも良いですね!XPの頃のグラフィックやBGMが一番好きなので、それだけでテンション上がっちゃいます!

〈 おす島。 〉

 最後は、無人島で好みの男の子を育ててまったりスローライフを楽しめるRPG、「おす島。」です!

 人間が自分しかいない無人島優しい男の子たちと一緒に村を作り一緒に散策できる、遊んだ心がどんどん癒えていくような作品で、前作「おす♂モン」よりもゆったり要素クラフト要素が追加されてより長く遊べるようになっています。

 ただまったりとしているだけではなく、随所に少しダークな部分が垣間見えるのも魅力の一つです。「ただの都合のいいゲームシステム」で終わらせずに、ちゃんと作ったシステムに対応して世界観が組み上がっているのも嬉しいですね。ちゃんとシステムと世界観が相互作用しているような作品は大好きです。

おわりに

  ここまで見てくださって本当にありがとうございます!あなたは本当のフリゲマスターだ!

 今年はアツマールの閉鎖やフリゲ20XXの終了など少しフリゲにとってつらい出来事も多かったですが、依然として面白いものを作ろうと熱意を燃やしている制作者様方も多くまだまだ遊びたいゲームは尽きません。いつもありがとうございます。

 2024年もいっぱい色んな作品遊んでいこうと思います。今年はとっても楽しかったね。来年は、も~っと楽しくなるよね?🐹以上プリムでした✨

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?