ゲームテーマパーク着ぐるみTSTF①(お姫様キャラ編)

 就職先のテーマパークの研修で、着ぐるみ体験をした男の子が脱げなくなった話。

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 そのテーマパークはさるゲームシリーズを題材にしたテーマパークだ。
 ゲーム自体は基本的にファミリー向けのシリーズで、多種多様なキャラが出ていて世界的にファンが多い。
 それがオープンすると言う訳で、スタッフの募集が大々的に行われたのだ。
 僕も長年のファンだし、高校の卒業を控えている。応募しないわけにはいかない。

 筆記試験的なものは行われず、いきなり面接となる。
 面接会には沢山の人が訪れていて、グループ面接になると思いきや一対三の面接だ。
 面接官は緊張する僕が話しやすそうに、柔和な笑顔と物腰柔らかい喋り方で話してくれた。
 そして「オタクとかファンは採用されないみたいな噂があるけど、あれは嘘だからね。好きなキャラクターとかいる?」と尋ねる。
「スカーレット女王ですね!」
 そこから面接官と楽しいおしゃべりになった。
 スカーレット女王は、一番最初の作品では緋色の女王と呼ばれていた人で、主人公に無理難題押し付ける人なのだが、本質的に優しい人なのでストーリーの随所で助けてくれる人だ。
 年齢は数千歳――文献で調べられる限り――と言う設定で、主人公に同行したり或いはゲームによっては主役になるヴァイオレット姫はその子孫だ。
 昔連載された漫画ではメイドのインディゴや精霊のオリーブと面白い絡みをしている。
 多面性があっていいなと思っているのだ。
 色々と喋ってしまったけど、面接官の面々は目配せをして、「おめでとう。採用だよ。研修に関する概要はこの封筒に入っているから」とA4の封筒を渡された。

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