東京都知事選は闇鍋か?

劣化した民主主義。日本の民度の低さなのか。you tubeを見ていて毎回呆れる。これが日本の首都の首長を決める選挙なのか。

宮台真司氏が言っていた。

「日本は三等国に落ちる」

彼の言うことにはすべて賛同するわけではないが、この言葉が突き刺さる。

「日本はどん底に落ちないといけない」

宮台氏は日本人の「実感のなさ」が日本の危うさの原因としている。もともと日本の選挙の一部は知名度競争のような芸能人枠が暗黙の了解としてあったように思える。しかし、それは選挙の一部であって、大部分はいわゆる普通の選挙が行われてきたように見える。しかし、波風が立たない選挙を経るうちに、問題意識の欠如が表面化してきたようだ。その最たるものが今回の東京都知事選ではないだろうか。今回はさすがに呆れるを通り越して、嫌悪感すら覚える。

よく聞けば、まともな意見も多々ある。しかし、パフォーマンスに終始し、どれだけ注目を集められるかを念頭に置いているのが見え見えだ。

パフォーマンス重視なのはどれだけスキャンダラスな絵が撮れるか、それをyou tube等で配信し、BUZZって広がる。結果としてユラユラした浮動票が安直な思考で投票してしまう危険性があるのではないだろうか。もう少し地に足をつけた議論を聴けば、モノの善し悪しが見えてくるはずなのにもったいない……。有権者もスキャンダラスな映像よりも、候補者のビジョンにもっと目を向けてほしい。候補者ももっと積極的に自らのヴィジョンを語ってほしい。

僕らが「聞く耳」「見る目」を養わなければ、その程度に応じた映像や意見しか出てこない。

僕らがもっと有権者としての「質」を上げなければ、「質」の高い候補者が醸成されない。

選挙の「質」は我々自身を映す鏡なのだ。


福島県のどこかに住んでいます。 震災後、幾多の出会いと別れを繰り返しながら何とか生きています。最近、震災直後のことを文字として残しておこうと考えました。あのとき決して報道されることのなかった真実の出来事を。 愛読書《about a boy》