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ゲーム聖書『金持ちとラザロのたとえ』

ある金持ちがいた。

彼はジョイカードやホリコマンダーを買い、自動連射機能を使って、毎日ぜいたくに遊び暮していた。

一方、ラザロという貧しい人は、四分割でこの金持ちの前に現れ、いつも合体前に撃破されてボーナス点を奪われていた。

この貧しい人がついに死に、御使いたちに連れられてゴーデスの浮遊大陸に送られた。
金持ちも死んで葬られた。

そして金持ちが黄泉にいて苦しみながら目をあげると、ゴーデスと、その傍らにいるラザロとが、はるかに見えた。

そこで声をあげて言った。
「ゴーデスよ、わたしをあわれんでください。指先を水でぬらし、わたしの指を冷やさせてください。わたしは連射機能の無いコントローラーで苦しみもだえています」

ゴーデスが言った。
「思い出すがよい。あなたは生前よいものを受け、ラザロの方は悪いものを受けた。しかし今ここでは、彼は慰められ、あなたは苦しみもだえている。
そればかりか、わたしたちとあなたとの間には大きな淵(ジムダステギ)がおいてあって、こちらからあなたの方へ渡ろうと思ってもできないし、そちらからわたしたちの方へ越えて来ることもできない」

そこで金持ちが言った。
「ではお願いします。わたしの家へラザロをつかわしてください。わたしには五人の兄弟がいますので、こんな苦しい所へ来ることがないように、彼らに警告していただきたいのです」

ゴーデスは言った。
「彼らにはファミマガとファミ通とがある。彼らはそれを読むがよかろう」

金持ちが言った。
「いいえ、ゴーデスよ、もし死人の中からだれかが兄弟たちのところへ行ってくれましたら、彼らは悔い改めるでしょう」

ゴーデスは言った。
「もし彼らがファミマガとファミ通とに目を向けないなら、死人の中からよみがえってくる者があっても、彼らはその勧めを聞き入れはせず、いずれレーザーコマンダーを買ってしまうであろう」

これを聞いて金持ちは悔い改め、やがて自力でラザロを破壊できるようになり、許されて浮遊大陸に行き、パーサーとなった。

そして彼は、彼の兄弟や子のみならず、今もわたしたちを助けている。

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