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事務所とお酒が出てくる話

僕は今は会社員ですが、副業でとあるミュージックバー(ライブハウス?)のスタッフをやっています。

今日はそこでよく見る光景を忖度なしでぶった切っていこうと思います。
身バレとか特定とかそういうのもなかなか面倒ではあるのですが、そんな事を気にして思ったことが言えないなら、そもそもエンタメに絡むなんて事やらなければいいのです。


昔はあこがれた『事務所』

僕が音楽を本格的にやり始めていたのは、2006年ごろ。
情報で行けば、やっといわゆる『ケータイサイト』、SNSは『mixi』が流行っていて、まだまだ演者個人個人が影響力を持つなんてまるで信じられないような感じでした。

その頃やっぱりひとつのステータスになっていたのが、『事務所』に所属しているという事。これはこの事を話している演者はやっぱりちょっとお高く止まっていた感じはありましたね。ライブに出ることを『出演の依頼は~』みたいなことをよく分からないおっさんのスタッフさんが言ってるのも不思議でした。

事務所の仕事とは

昔はとにかく、数の力ってのが本当に大きかったと思います。とにかく金持ってるやつが強かったです。今も根本的には変わりませんが、例えば設備面だったり、予算の面だったり、それこそ所属タレント(アーティスト)の数において、やっぱりある程度力の集約があるところは強かったです。物販も事務所、ライブ企画も事務所。事務所、事務所、事務所。シナジーが取れるわけですよね。

だけど、アマチュアに毛の生えた程度のマーケットしか視野に入っていない事務所のやる事は、演者の異性のファンに対して恋愛商法まがいの事をやって、取れるうちに取れるだけ取っておこう、という動きがあからさまに見て取れました。当時のやり方もなかなかどうしてビジネスとして成立するのか、あるいは再現性が高いのか、僕と近い年齢で活動している女性の方は、こういうモデルで動いている方多いですね。…忖度しませんよ(笑)

弱い事務所に入るメリットが無くなった

先日、勤め先に企画イベントで歌いに来た若い女性がいましたが、その人のフライヤーがまぁダサい事。見た瞬間『これはオヤジの仕事だ』と思いました。

昔はそれこそパソコンも高価でしたし、物販作るのも備品作るのも結構な金額が掛かって、個人でやりきれない…という事に対して、確かに事務所に入る事によるマネジメント労力の軽減というのは、確かにあったと思います。

でも今は安いパソコンでもとりあえず最低限のことは出来るし、物販だっていくらでもハンドメイドのやり方が出てきたし、デザインだって操作性の高い、それでいてアイデア次第でいくらでも使える安価なソフトがいっぱい出てきました。

今のご時世で小さい事務所が『事務所ヅラ』するのであれば、最低限演者さんの『見せ方』『見え方』『消費のされ方』位は設計できてないと、ちょっと事務所として機能してると言えないんじゃないでしょうか。十分代わりが効いてしまうとでも言いましょうか。なんで本当は自分一人で出来るのに、手数料引かれないといけないのでしょうという感じで。

お酒飲むミュージシャンが苦手

もう一つはこれです。
お酒飲むミュージシャンが嫌い。

これは、僕基本的には考えられないです。
しいて言うならちゃんとドーピングとしての効果があって、お酒を『口にして』ステージに上がる人です。つまり咳止めトローチみたいな事がちゃんとお酒で起こる人。

あるいはお酒を飲む事をファン全員から求められていて、ステージを構成する要素として、必要不可欠である場合、とかですかね。

何が言いたいかというと、ステージに上がるってお客さんからお金をもらう事ですから、極論その瞬間『仕事』してるわけです。楽しいかどうかはさておき。

なのでこれも極論ですが、サラリーマンはお酒ガバガバ飲んで、営業に行ったりはしないじゃないですか。仕事にならないのわかっているからですね。

あとはライブハウスで良い年したプレーヤーが饒舌に昔の事を語りながらお酒を飲んでる絵面をよく見ますが、少なくとも僕はその行為にひとつも楽しさを見出せないので、ああいう方と相容れる事はないのかなと思っています。

嗅覚と飽きっぽさの狭間で

コロナを経て、ちょっとスタグフレーションみたいに世の中がなってきて、
音楽や芸事に限らず、世の中には発信者も消費者もあまりに数が多くなりました。

およそエンタメとしての事も無理やりエンタメにしてしまうような危うさが事件として取り扱われるときもあります。

健全な消費者も、まわりに振り回されることなく自分が楽しめるコンテンツを探す嗅覚と、タイパだなんだと体よくかいつまむスキルと、熱しやすく冷めやすいを地で行く消費行動に特化するようになりました。

だまくらかしが通用しなくなって、真贋が見抜かれるようになってきました。

いまだに靄が掛かっているのはむしろ、発信に携わっている人間の方かもしれません。

よろしければサポートをお願いします! いつかフリーになりたいと思っていてこれらを執筆しており、サポート頂いたものは制作環境改善に利用させて頂ければと思います。 応援よろしくお願いします!