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くるくるぱー



痛い時は右手をあげてくださいね張り付いたマスクごしの笑顔
親知らずを抜く 麻酔でラリった脳髄が
少しずつうまくいってると錯覚して
ほらここで「ぺ」ってしてくださいね
張り付いたマスクごしの笑顔に
強制終了素にもどらせる
唇に触れる無機質な
へんてこな器具の冷たさ

優しくされると
ささくれだった神経もやがて凪いで
また許してしまうよ懲りもせずに
いつかの裏切られた痛みも忘れて

恨みつらみを詩作のガソリンにして
やっとこさ生きてきたのに
毒にも薬にもならない詩なんか書きたくないって言いながら
あなたをトレースした詩を書いてしまう
ただただあなたに褒めてもらいたくて
書いた詩に
唇を噛んで墨汁に血を混ぜ込んで
それをぶちまける
こすっからいやり口で
黒に重みをだそうとやっきになる
そのたわみも
なかなか乙なものと自画自賛しながら
発狂する夜明け前

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