メアリージェーンが大好きな小山田壮平

 今回はA.L.の「心の中の色紙」に収録されているメアリージェーンという楽曲の歌詞を考察していきたいと思います。
この曲がCD化されたのはA.L.になってからですが、この曲は作曲者の小山田壮平さんがandymoriにいた時代でも歌われていたため、作曲されたのはかなり昔ということになります。

 早速ですが、この曲のキーワードとなるのはタイトルでもある"メアリージェーン"です。色々と言ってもしょうがないので先にメアリージェーンの意味を言うと、"マリファナ"という意味です。
 メアリージェーンは一見人名ともとれますが、全体の歌詞を見る限りメアリージェーンという人を歌っているわけではなさそうです。調べてみると、マリファナの隠語としてメアリージェーンが使われているのは、そういう界隈では割と普通らしいです。脱法ハーブを摂取してホテルで暴れたことのある壮平さんなので、マリファナの讃美歌のような曲を書いていてもおかしくはありません。
 今回はいかに壮平さんがメアリージェーンもといマリファナのことが大好きなのかを歌詞から考えていきます。

 実際の歌詞が歌われる前に"スローダウン、スローダウン、everything's gonna be alright"というコーラスが入っています。これはその後も曲中で何度も出てきており、一番伝えたいものと思われるので考えてみます。
 まず、"スローダウン"はゆっくりとなっていくという意味ですが、何がゆっくりになるのでしょうか。これは後の歌詞で明らかになります。
 つぎに"everything's gonna be alright"は、"すべて上手くいく"という意味ですが、これはandymoriの「everything is my guitar」という曲の歌詞にも出てきます。それと同じニュアンスで使われているかは分かりませんが、同じであれば何かを隠喩しているわけでもなく、普通に和訳の意味だと考えられます。つまり、"ゆっくり、ゆっくりとなり、すべて上手くいく"になります。これが壮平さんが一番伝えたい抽象的なマリファナの効果だと考えられます。

 歌詞に入ります。
"メアリージェーン、君に会ったのは19の頃、憧れのインディアの聖なる川のほとりで"の部分ですが、壮平さんは19歳の頃にインドに一人旅に行ったことがあるらしく、その時に聖なる川であるガンジス川のほとりでマリファナと出会ったということでしょう。
"見知らぬ旅人の瞳を覗き込んだ船乗りのじいさんが連れて行ってくれたメアリージェーン"は、見知らぬ旅人(=当時の壮平さん)に船乗りの仕事をしている老人が、「マリファナを買わないか」と声を掛けたということでしょう。ですが、連れて行ってくれたメアリージェーン、とはどういう意味でしょうか。メアリージェーンは地名ではありません。おそらく、マリファナの世界(マリファナを摂取したときの幻覚によってみえる世界)のことを指しているのだと思います。

"時が止まったガンジスの午後"ここで先程のスローダウンの意味が分かるようになります。ゆっくりになるのは時間の流れです。マリファナを摂取した際、時間の流れがゆっくりになっていき、最終的に時が止まった、という壮平さんの幻覚の世界の出来事を歌っていると思われます。

"幻の火が燃えて"では、もうはっきりとと言ってしまってます(笑)。ガンジス川のほとりでは川に散骨するための死体を燃やしているので、それを見たのも影響しているのかもしれませんが、幻覚の中では炎が登場するようです。

"メアリージェーン、溶けてしまいそうな至福の瞬間"はマリファナの使用を至福と言っています。溶けてしまいそうというのは、心地よさの意味合いもあると思いますが、先程の幻の火のように、幻覚の世界では溶けてしまいそうなほどグニャグニャとしたものが見えているということでもあると思います。

"長い長い旅の途中で出会った仲間は頷いて"では、インド旅で出会った仲間と頷いて、何をしているのでしょうか。これも察しはつきますが、次の歌詞で分かります。

"ぬるいシャワーを浴びた後、安宿のベッドの上でぐるりと輪になって浮かんだ"は、浮かんだということはハイになったということなので、完全に集団でマリファナをキメてますね。しかもちゃんとシャワー浴びてベッドの上に行ってキメてますから、気持ちよくなったらそのまま皆で寝ようとしてます(笑)。

"緑色の風と七色のメロディーを呼ぼう"は、ベッドの上での続きです。"呼ぼう"ってことは、"さあ!前にマリファナで見た緑色の風と七色のメロディーをもう一度見よう!"ということなので、もうこの頃には常習犯になっているということですね(笑)。それにしても、火やら風やらメロディーやら、壮平さんが幻覚で見るものは形の定まらないものが多いんでしょうか。確かに幻覚のイメージは、ユラユラしてて形のなさそうな感じです。

"夜明け前の星たちにささやく"は解釈が難しいです。まず、何をささやいているのでしょうか。おそらく繰り返しの"メアリージェーン、スローダウン、everything's gonna be alright"だと思いますが、確かではありません。"夜明け前の星"ですが、何か深い意味があるのかと考えましたが、よく分からなかったです。でも夜明け前ということは、星はもうすぐで消えてしまう時間帯なので、消えていきそうなものに「マリファナ使えば時間が止まって消えなくなるし、全部うまくいくよ、大丈夫だよ」ていうヤバすぎる悪魔のささやきをしているのかな、とも考えました(笑)。

 繰り返しの部分は省略して歌詞はすべて触れましたが、歌詞とは関係ない部分の話で、最後の声が重なって歌っている感じがまさに讃美歌のようなので、マリアの代わりにメアリージェーンを讃えてるという捉え方ができるのかなと思いました。


--まとめ--
この歌がマリファナの讃美歌だということに気づいている人は多分あまりいないと思いますし、自分も割と最近になって気づいたので、本当に罪深い歌詞を書くなぁと思いました。あと、マリファナの所持は日本の法律で禁止されているので絶対に受け取らないでください!

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