月の落とし子・かぐや(仮) 4話「笑顔」 プロット(編集中です。ころころ変わります。けど、ひと段落です。)


眉間にしわを寄せ、険しい顔で眠るかぐや。

顔にはうっすらと脂汗をかいている。

かぐやは夢を見ている。

昨日、月浦屋にきた三人の荒くれ者に絡まれた時の事をー・・・。




荒くれ者B「おい、ちったぁ愛想良くしろよ。言うだろ?女は愛嬌ってよ。

そんなんじゃあ嫁の貰い手もねぇぜ?ただでさえ、ぶぷっ、そんな見た目なんだからよぉーお!」

荒くれ者達「ぎゃっはっは!!」

屈辱と羞恥に顔を歪ませるかぐや。

かぐやは、食事をしている三人の荒くれ者の席に無理矢理同席させられていた様だ。

荒くれ者Cは空になったおちょこをかぐやの方へ向け、お酌を要求する。

荒くれ者C「ほら、そんな気味のわりぃ見た目をしてやがんだ。精々、男に尽くす事は覚えねぇとな」

かぐやのせめてもの抵抗の現れか、かぐやは俯いたまま、目の前にある日本酒が入ったとっくりに手を伸ばさない。



握られた拳。

  ガァン!!

荒くれ者Cは握った拳を机に叩きつけた。

かぐやは体をびくつかせる。     

かぐや「!!」

周りの客も荒くれ者Cのあまりに乱暴な行動にびくびくしている。

荒くれ者A、Bは愉快そうに笑っている。


愉快そうな荒くれ者A、Cとは対照的に荒くれ者Cは怖い表情でかぐやにすごんで言う。

荒くれ者C「・・・注げよ」

かぐや「・・・」

かぐやは震える手でとっくりを掴む。

かぐやの表情は見えない。

その様子を見て、荒くれ者Cはそれでいいんだ、とばかりに顔を緩ませる。

あまり荒くれ者Cを刺激するな、黙っていう事を聞いてろよ、 と思っていた周りの客もどこかほっとした様な表情をしている。

かぐやは突然立ち上がる。とっくりを持ったまま。


そして、とっくりを持った手を振り上げる。

かぐやの表情は怒りに満ち満ちている。

そして、振り上げたとっくりを力いっぱい机に叩きつける。


がしゃーん!!!


割れるとっくり。響き渡るとっくりが割れた音。飛び散る酒。

かぐやの行動に驚愕する周りの客達と三人の荒くれ者達。


かぐやは荒くれ者Cを見下ろして言う。

かぐや「這いつくばって、飛び散った酒でもすすってな。それがアンタにはお似合いよ。」

かぐやはそう言い捨てて、その場から歩き去ろうとする。


荒くれ者C「・・・ま、待てや、ごらぁ!!」

荒くれ者Cは脇に置いてあった刀を手に取って立ち上がる。

そして刀を抜く。

荒くれ者C「この、ぶっ殺してやる!!」

きゃー  ひー

周りの客達は、荒くれ者Cが刀を今まさに抜いて、暴れようとしているので、悲鳴をあげる。

飛び出してくる女将。

そして歩き去ろうとするかぐやを止める。

女将「もーしわけございません!お客様!!かぐや、地面に頭こすりつけて謝るんだよ!!」

かぐや「冗談じゃない!嫌よ!!」

荒くれ者Cを抑える荒くれ者A

荒くれ者A「おう、よせよせ!まだそば食ってんだから!」

     「女将、かたづけろぉ!そんで新しい酒だぁ!」

女将「はい、ただいまぁ!!」

荒くれ者C「離せ、A!あの餓鬼、マジ許せねぇ!!」

荒くれ者B「くくくく、ぎゃははは!」

荒くれ者A「B!笑ってねぇで手伝え!血ぃみながら飯なんて」

荒くれ者Bは荒くれ者Aの言葉を遮る様に言う。

荒くれ者B「これが笑わずにいられるか!髪は白!目は青!で、顔は赤ってか!」

かぐやは怒りと羞恥、屈辱で顔は真っ赤になっている。

かぐや「・・・!!」

荒くれ者B「顔がゆでだこみてぇに真っ赤になってやがらぁ!!ぎゃあはははは!!」

それをきいて、今まで怒り狂ってた荒くれ者Cもかぐやを見て笑い出す。

荒くれ者C「ぶ、ははははは!!」

荒くれ者A「女将、追加だ!そば!酒!そして、醤油だ!!」

荒くれ者B「ぎゃははははは!!」


荒くれ者達の笑い声に誘われて、周りの客達の中にも、吹きだす者、くすくすと笑いだす者が現れてしまう。

そんな様子に気付くかぐや。

客「おい、くく、よせって」

客「ぶぷぷ、お前だって」

客「だって、あの顔、マジでゆでだこみてぇに真っ赤、くくく」

荒くれ者達「ぎゃははははは!!」

周りの者達「くくく」「くくくく」「ぶぷぷぷ」



屈辱と羞恥で顔を真っ赤にして、俯いてしまうかぐや。


…・・・


かぐや「っ!!」

かぐや、目をさます。見開かれた瞼からは美しい青い眼が覗いている。

かぐや「はぁ、はぁ、はぁ」

息が荒いかぐや。

かぐやの目に映るのは、天井。

見開いたかぐやの目から、力が抜ける。

かぐや、自分が夢を見ていた事に気付く。

かぐや「…はぁ・・・なんて夢・・・」


かぐや「・・・」

かぐやが横に目をやる。

そこには、昨日の夕方出会った少年が眠っている。

少年「かー、かー…」


かぐやは立ち上がり、薄い掛け布団を少年にかけ直してやる。

かぐやは玄関の方へ歩いていく。

部屋の中には生活最低限の物しかない。

そこはかぐやが暮らしている家。

土間も入れて7,5畳程。

部屋の中にはかぐやと少年しかおらず、かぐやは一人で暮らしていた様だ。

かぐやは土間の水瓶の水を、杓子ですくって押し込む様に飲む。

かぐや「…ふぅ・・・」

かぐやは寝巻の袖で口元を拭い、外へ出る。

かぐやの目の前には、朝から曇天の空が広がっている。

そんな雲だらけで薄暗い空を鬱陶しそうな表情で見るかぐや。

かぐやはまるで自分に言い聞かせる様に呟く。

かぐや「・・・もう、決めた事だから」



曇天の空。



「有難うございやしたー」

宿屋から出ていく三人の荒くれ者を見送る宿屋の主人。

前日、かぐやに絡み、かぐやがそば処・月浦屋で働くことを辞める!、と女将に訴える決定的なキッカケを作った三人の荒くれ者は、大内宿の宿屋に宿泊していたのだった。

そして、三人は次の宿場町へ向かうため、大内宿を出ようとしていた。

荒くれ者の一人が曇り空を見ながらだるそうに呟く。

荒くれ者A「空模様がわりぃなぁ。こりゃあ、道中くるかもな」

荒くれ者C「急ぐか。」

荒くれ者B「ちょ、待てよ。最後に月浦屋、覗いていこうぜ」

荒くれ者C「ああ?昨日十分堪能したろうが」

荒くれ者C「いいじゃねぇか、最後に一目だけ。な?」

荒くれ者A「あぁ、そうだな、マジでここでしか見れねぇモンだし、ちょっくら寄ってくか」

荒くれ者B「どんよりした曇り空なんだからよ、せめて一笑いして、気分晴れやかに行こうや!」

荒くれ者C「ったく…」




そば処・月浦屋

荒くれ者C「おら、どけよ」

三人の荒くれ者は他の人を押しのけて、我が物顔で月浦屋の玄関へ向かう。


店の中で働いていたかぐやは、障子越しに三人の荒くれ者がまた来店しようとしている事に気付く。

かぐや「!!」

かぐやは朝の悪夢を、昨日の出来事を、三人の荒くれ者達に絡まれ、苦しい想いを味あわされた事を思い出す。

かぐやの口元は昨日の屈辱と羞恥で歪み、汗が頬を伝う。

体は恐怖に震えだす。

かぐやは反射的に、逃げる様に、店の奥へ歩きだす。

その時、朝、自分の隣で眠っていた少年を思い出す。

止まる足。

かぐやは呟く。

かぐや「・・・決めたじゃない…!」

かぐやは覚悟を決める様に、深呼吸をする。

かぐや「すー・・・ ふー・・・、よし、やってやる!!」

かぐやは今まさに三人の荒くれ者達が開けようとしている扉まで歩いていく。


荒々しく開けられる扉。

   ガララララ!!

荒くれ者B「かぐやぁ!!いるなぁ!?出てこぉい!」

かぐや「はーい、いらっしゃいませー!!」

ニヤついている荒くれ者Bを満面の笑みを張り付けたかぐやが出迎えた。

足取り重く、嫌そうに、無愛想な表情のかぐやが現れるとばかり思っていた荒くれ者Bは、満面の笑みを浮かべるかぐやに面食らって言葉を失ってしまう。

荒くれ者Bは無愛想な表情をしていた昨日のかぐやを思い出す。

てっきりそんな表情をしたかぐやが現れるとばかり思っていた。

しかし目の前にいるのは満面の笑みを浮かべたかぐや。

困惑する荒くれ者B

荒くれ者B「おまえ、本当に、いやぁ…お前しかいねぇよなぁ・・・」

かぐや「では、お好きな席へどうぞー!」


荒くれ者A「ほー」

どこか関心した様子の荒くれ者A

その一方で、かぐやのそんな様子に、妙にいら立ちを抱く荒くれ者C

荒くれ者C「なんだぁ、この餓鬼!昨日の今日で」

荒くれ者B「あ、いや、ただお前の顔を見に来ただけで、もう済ませてるから…」

かぐやは笑顔を崩さず、愛嬌たっぷりにこたえた。

かぐや「なんです、冷やかしですかぁ、止めて下さいよー」

荒くれ者Aは荒くれ者Bを押しのけて前に出る。

荒くれ者A「いや、食べていく。三人前と酒だ」

      「かぐや、お前が持ってこい」

かぐやは笑顔を崩さずに答える。

かぐや「…かしこまりました」

奥へ歩いていくかぐや。


荒くれ者C「おい、酒って!」

荒くれ者A「いいじゃないか。江戸は逃げない」

荒くれ者B「あんだよぉ、お前まで、らしくねぇなぁ・・・」

荒くれ者A「ちょっと、意地悪したくなっちまってな」

荒くれ者Aがいたずらっぽい目で、かぐやの後ろ姿をみている。


そんな荒くれ者Aの視線に、そして意図を察したかぐやは、受けて立ってやる、という覚悟を決めた、力強い目をしている。




厨房。

三人の荒くれ者達のそばと酒の用意が出来る。

三人分のそばと酒はかぐや一人では一度には持っていけないので、かぐやと女将で持っていく様だ。

先ほどとは打って変わって仏頂面をしているかぐや。

かぐや「・・・」

そんなかぐやに女将は念押しするように言う。

女将「今朝、あれだけ大見えを切ったんだ。しっかりやるんだよ」

かぐや「煩い」

女将「うるっ、こ」

かぐやは女将を無視して、三人の荒くれ者の元へ向かう。

再び不自然なほどの笑顔を張り付けているかぐや、そして女将が荒くれ者達のそばと酒を持ってくる。

かぐや「お待たせしましたー!」

荒くれ者Aは、かぐやが張り付けている笑顔を見ながら、二やついている。

机の上に並べられたそばと酒。

荒くれ者B、Cは、宿を出る前に食事を済ませていたので、あまりそばにそそられず、酒から手を付ける。

かぐや、女将「では、ごゆっくりー」

荒くれ者A「ああ、待ちな。」

     「かぐや、座れよ」

荒くれ者Aは自分の前の空いた席に座る様促す。

荒くれ者A「女将、その分、色をつけるからよ。」

かぐやは、そういわれるであろう事を察していた様な表情。

女将「はい、期待してますよ」

荒くれ者A「かぐや、さぁ、座れよ」

かぐやは、笑顔を崩さず、荒くれ者Aの言われるまま、座る。

かぐや「はい、では、失礼します」




荒くれ者達とかぐやの様子を遠巻きに見ている女将


荒くれ者BとCはおちょこ片手に目の前の光景に驚きを隠せないでいる。

・・・チン  とくとく…

とっくりからおちょこに酒が注がれる。

荒くれ者Aのおちょこに、かぐやがお酌をしている。

かぐやは昨日、とっくりを叩きつけてまで拒絶したのにも関わらず。

荒くれ者Aはそそがれた酒を飲む。 くいっ

荒くれ者A「ふー、」

荒くれ者Aは笑顔を笑顔を張り付けたかぐやを見やる。

荒くれ者A「くく、くははは、…へったくそだなぁ」

かぐや「・・・」

荒くれ者A「…昨日はとっくりを叩きつけてまで酌を拒絶したってのに、何か心境の変化でもあったか?」

かぐやは本音を言いたくなく、どう答えるべきかわからず、なんとも歯切れの悪い返答しか出来ない。

かぐや「…いえ、まぁ・・・」

荒くれ者Aは空のおちょこを机に置く。

荒くれ者A「客をより集める必要にでも迫られたか?」

かぐや「!…」

荒くれ者Aは机のささくれ、剥がれかけている部分を指で弄ぶ。


荒くれ者A「吉原遊郭桃源郷」

     「それが、俺が生まれた場所の名前だ。知っているか?」

かぐや「いえ、存じ上げません…」

荒くれ者A「あそこで働くすべての女達は、その日を生きる為、そしてその先にある自由を手に入れる為、その苦界を渡り歩いている。様々な手練手管を用いてな」

    「中でも最も基本的で、何より重要な事、それが、笑顔を張り付ける事だ」


かぐや「!…」

荒くれ者A「どれだけ魅力的な笑顔を、ごく自然に貼り付ける事が出来るか・・・その出来不出来によってその女の生きやすさは天地程にも変わってくる。」

笑みを張り付けたかぐやの顔がひくつく。

かぐや「・・・」

荒くれ者A「下手な掘師が掘った様な、いびつな笑顔しか貼り付けられない様な女は、多少容姿に恵まれていようがその日の飯にありつく事にすら苦労する。」

かぐやの脳裏をよぎる、少年の姿。

かぐや「・・・」


荒くれ者Aはなおも机のささくれをいじっている。

荒くれ者A「そんな、不器用な女が大好きだ、俺は」

荒くれ者Aの突然の大好き発言に呆気にとられる荒くれ者B、C、そしてかぐや

かぐや「・・・」

荒くれ者A「可愛くて、可愛くて、つい意地悪したくなる」

荒くれ者Aは机のささくれを引きはがす。

 べりっ


荒くれ者Aは意地悪な笑顔を、ぎこちない笑顔を張り付けているかぐやに向けて言う。

荒くれ者A「どうしようもなく、その剥がれかけた笑顔を引っぺがしたくなる」



雨が降っている。

サーーーーー

女将「有難うございましたー!!」 

二やついた荒くれ者Aが女将に言う。

荒くれ者A「ご馳走さん」

女将は店を出ていく三人の荒くれ者達を見送る。

女将はそのまま、客が立ち入らない店の奥へと歩いていく。

女将「・・・出来るモンならやってみな」

 


女将の回想。


それは、今朝の事・・・

そば処・月浦屋。

女将の前には昨日、店の看板娘を辞める!と宣言したかぐやが店に立つ準備をしている。

そんなかぐやを満足そうに見ながら、女将は言う。

女将「なんだい、昨日あんなこと言っていた割には素直に来たじゃないか。

それでいいんだよ、いい子だ」

かぐや「煩い。これからも客寄せをやってやるわよ。ただ、条件があるわ」

女将「…言ってみな」

かぐや「倍よ。これからは、今までの倍の金を貰うわ」

女将「はぁっ!?馬鹿言ってんじゃ」

かぐやは女将の言葉を搔き消すような大きな声で言う。

かぐや「その代わり!今までの三倍の客を引っ張ってやるわ!!」



・・・


女将の前には襖。

女将が襖を開ける。


  ドンッ!!

壁を力いっぱい殴りつけるかぐやの拳。

かぐやの顔は屈辱と恥辱に紅潮し、口は食いしばられ、目からは涙が溢れそうになっている。

かぐや「あの下衆野郎…!!」

そんなかぐやをせせら笑いながら、女将は言う。

女将「まだ初日の昼間だよ。そんな有様でもつのかい?」


かぐやは目を閉じて、深呼吸、気を落ち着かせようとする

かぐや「ふー、ふー・・・」

かぐやの頭に浮かぶ、少年の顔

開かれる瞼、決意のこもった目

かぐやはぐるん!と勢いよく振り返って、女将の方へズンズンと歩いてくる。

そんなかぐやの勢いに気おされる女将。

女将「な、なんだい」

かぐや「どいて!」

かぐやは女将の脇を通り過ぎる。

そしてかぐやは後ろにいる女将に言い放つ。

かぐや「・・・やってやるわよ!!」




ザーー--

雨はより強くなって、地面を叩きつけている。

  ばしゃっ! 二人の足。

傘を差した二人の旅の侍が宿場町・大内宿にたどり着く。

二人の侍は、江戸時代には大層高価なものである傘を差し、かつ立派な旅の装いをしている。

侍A「ふー、やれやれ。早く宿を探しましょう」

侍B「待て待て、その前になにか腹に入れようぜ。」

侍Bの腹の虫がなっている。  ぐぎゅるるる

侍A「はいはい、どこに」

侍Bは侍Aの言葉に被せる様に言う。

侍B「月浦屋に行こうぜ!」

侍A「…あなたも好きですねえ、そんなに会いたいのですか、あの無愛想な娘に」

侍B「ここでしかお目にかかれない存在だぜ、あいつは!」

侍A「あなた、お腹空いているのでしょう?もっと美味しい所にしましょうよ」

侍B「背に腹はかえられねぇ!」

侍A「優先すべきものを間違ってますよ。私は別の店にします。少しでも美味しくて、そして笑顔で接客してもらえる所に」

侍B「なんだよ、つきあいワリィなぁ」

侍A「食べ終わったら、そっちに行きますから、それまでずーっと愛嬌の欠片もない顔でも眺めて待っていて下さい。何が楽しいのか、わかりませんが」



月浦屋に向かう侍B

侍B「楽しいだろうが!あいつはホント分かってねぇわ!うまい飯なんざ江戸にいくらでもあるだろうが!

・・・、ただあいつのいう事にも一理なくもねぇ、やっぱ女は愛嬌だ。

どうせなら、笑顔で、愛嬌をもって相手してもらいてぇもんだ。

ま、かぐやにはそんな事、期待できねぇか…」


侍Bが月浦屋の扉を開ける。

ガラララ!


かぐや「いらっしゃいませー!!」


侍Bを迎えたのは、振り返りながら、満面の笑顔で挨拶をするかぐやだった。


女将も扉が開く音に反射的に振り向いて、挨拶をする。

女将「いらっしゃいませー!」

女将の目に映る、再び笑顔を張り付けて接客をしているかぐやと、かぐやが笑顔でいる事にビックリしている侍B

女将「…一体何なのかねぇ・・・あの子をあそこまで駆り立てるのは・・・」



雨    ざー---

かぐやの家。

なにやら、思う事があるような、険しい顔をして、板間に座っている天寿。

天寿「・・・せめて、なにか・・・」









もし少しでも応援してやってもいいぞ😏と思えましたらキンドルインディーズにて公開している作品を購読&ダウンロードして頂けたらとても嬉しいく思います。 その分だけ、お金が頂けるので。 そのお金は生活費・活動費に使わせていただきます😊