恥ずかしいことって何?

2023年も終わりを迎えようとしているが、なかなか過去が清算できない。
何年も前のことがずっと心に引っかかったままである。

大概、自分で理由を付けられないのが、自信を持てないのが原因なのだけれど。


大学生の時に、ある雑誌に「リレー小説を書いてくれないか」と頼まれたことがある。

わたしは文章を読むのがすきで、書くのも好きだった。

そんなに大っぴらに言っていたわけではないが、携帯小説のサイトに投稿していたこともある。

わたしは自分の書いたものが不特定多数の人の目に触れることが、とても嬉しいことだと感じた。

なかなかない機会を貰えて、すごく嬉しかった。

わたしは割とスムーズに書き上げて、雑誌の配布を待った。


この雑誌はフリーペーパーというもので、大学の近辺で配布しているものだった。

だから、同じ大学の同じサークルの人にも必然的に目に触れるようになる。

わたしは、わたしのリレー小説が掲載されたことを結構多くの人に話した。

この雑誌に載っているとも言ったし、嬉しいから貰ったとも言った。


わたしは同じサークルの人に、「普通は自分で自分が小説を書いたことを言わないんじゃないか」と言われた。

わたしは未だにその意味を理解しかねている。


小説を書くことはそんなに恥ずかしいことなのだろうか?

自分の書いた文章が多くの人の目にさらされることがそんなに恥ずかしいことなのだろうか?

それとも、お前の書く文章が稚拙だからよく恥ずかしげもなく出せるよなと言いたいのだろうか?


わたしはわたしの書く文章が嫌いじゃないし、小説を書くことも文章を見られることも恥ずかしいことだとは思っていない。

なのにどうしてそういわれないといけなかったのか、いまだに心に引っかかっている。



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