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情報戦と戦争と政治を振り返って

初めまして、こんにちは!N/S高 政治部3期生のひかりと申します!
初めてnoteを書かせていただきます。よろしくお願いします! 
今回はゲスト講義「情報戦と政治と戦争」について振り返っていきたいと思います。ゲストはノンフィクションライターの石戸 諭(いしど さとる)さんです。 
YouTubeはこちらから、 ニコニコ動画はこちらでご覧いただけます。 
この振り返りでは、各チームの質疑応答と、そこから得た私の気づきや学びについて書いてみました。(意図に反しない範囲で一部省略させていただいてます。全て観たい方は 上記のURLから動画の視聴が可能です。ぜひご覧ください!)


1つ目 Aチーム 
コロナ関連やウクライナ侵攻において、かなりの情報が複雑に錯綜しました。いわゆる新興宗教などといったこれから社会悪になりかねない大衆扇動のモデルを、ポピュリズム新党として、社会に影響を与える政党なども出てくるかもしれません。そして、これらはインターネットや次世代技術によって簡単に成し遂げられてしまう事が考えられます。これらを踏まえ、民主主義国家とはいえ、国の統治に一定数必要であろう暴力装置の加減や民主主義遂行のジレンマについて、 また、インターネットや次世代技術の力によって変化する民主主義の50年、100年後の未来像についてご意見をお聞かせください。
 
石戸さんのご意見 
民主主義は危うさも勿論ありますが、戻すことも簡単にできると思います。例えばトランプ元大統領が良い例で、4年間もの間で、彼はアメリカの統治システムをかなり変えました。ですが、その後の大統領選で戻ったじゃないですか。このように、民主主義は極端な方向に振れやすくはあるけれど、かなり簡単に戻ることができるんです。大衆扇動とはいえ、変えることができる、という点が大切な所なのではないかと思います。 

この質疑応答での私の学びや気づき
石戸さんが「民主政治は揺り戻しがきく」とおっしゃっていて、その中で例えとして出されていたアメリカの話がとても印象に残りました。確かに、トランプ前大統領が施策したことで、アメリカの統治システムは一変し、今後どうなってしまうのかと思ったことがありました。しかし、2021年に行われたアメリカ大統領選挙でのバイデン氏の勝利は「国民が元に戻ることを支持した」という意思の表れだと取る事ができると感じました。
また、このように「民主主義は戻りやすい」という事を多くの人が知ることにより、選挙も様々な人が行きやすくなるのかなと考えました。


2つ目 Bチーム 
ウクライナ侵攻についてもSNS上では様々なフェイクニュースが流れています。しかし、私はSNSは自由な発言の場であるべきで、政府の規制はいらないと考えています。そこで、石戸さん、三浦さんはSNSのフェイクニュースに対して政府は規制をするべきだとお考えでしょうか。また、他にあるとすれば政府はどのような対策を取るべきだとお考えでしょうか。  

石戸さんのご意見
政府が規制すべきとは考えないです。言論の自由がある国では、フェイクニュースが出てくるということはしょうがないと思っています。ただ、名誉毀損など、虚偽情報は今ある法を活用した方が良いと思います。

三浦さんのご意見
フェイクニュースで一番危ないのは犯人扱いだと思います。例えば、ある人が、ある事件で事情聴取が行われ、それが原因でその人は村の中で犯人扱いされた。そのフェイクニュースの一端は政府にもあるじゃないですか。こういう事も起こりうるので、石戸さんの警戒心に私も賛成していて、 あとは新聞や私企業がフェイクニュース認定するなど、私企業が権力を持ちすぎることについても、警戒しています。

この質疑応答での私の学びや気づき
私自身、石戸さんのお話を聞くまでは、フェイクニュースは悪質なはずなのに、どうして発信することに規制をかけないのだろうかと思っていました。しかし、石戸さんの「言論の自由がある国というのは、フェイクニュースも必ずある」という意見に納得しました。自由だから、規制をかけない。そうする事で自由を守り、もっと活発な意見や、沢山の人が賛同する政党や考え方が出てきて、それこそ民主主義の良いところが活かせることもあるかもしれないと、お話を聞いて考えました。

3つ目 Cチーム 
ロシア、ウクライナのプロパガンダ戦において、ウクライナの勝利という見方を示す記事や報道を見かけました。同時にロシアは資金が尽きるまで侵攻を続けるという記事も見かけます。個人の発言力が増す中で、世論は戦争の結果や過程にどのような影響を与えるとお考えですか 

石戸さんのご意見 
「影響」という面では答えはないと思います。ただ、重要なこととしては、ゼレンスキー大統領は情報発信で、様々な国の人々から支援を得たことです。それは物資、武器など様々な物の調達に成功したこと。個人の発言力という面で見ると、世論は長期戦を支持した。ということになります。この支持が今後どう影響するかどうかは分からないですが、世論は長期戦に間違いなく影響していると思います。

この質疑応答での私の学びや気づき
私が思ったのは「世論が長期戦を支持することは、結果や過程には確実に影響するのではないか」ということです。私は世論が武器供給を支持したことで、世界の人々に支援されて戦争が長期戦になったと考えました。しかし、「世論が長期戦を支持する」という考え方は私にはなかったので新しい気づきになりました。また、今回のウクライナのゼレンスキー氏の行動や動画の発信は「戦略的コミュニケーション」の成功例にあてはまるとも思いました。


4つ目 Dチーム 
ロシア西部のサンクトペテルブルクにある「トロール工場」では、主にロシア側に有利なプロパガンダの発信が組織的に行われていました。しかし「トロール工場」は現在稼働を停止しており、当時と比べるとプロパガンダの発信場所を確認することが難しい上、無数の偽情報が発信されていると考えられます。そこで石戸さんは、現在発信されているプロパガンダを見分ける方法として、どのような方法や手段があるとお考えですか。 

石戸さんのご意見 
ないです。すごく難しいからです。私達ができることといえば、例えばロシアから翻訳されたニュースにすぐ飛びつかない事です。その情報がもし本当に大切なら、日本やアメリカなどのニュース番組が繰り返し報道するはずなので、それを待つことだと思います。この「曖昧さに耐える力」というのはメディアリテラシーにも繋がると思います。 

質疑応答での私の気づきや学び
「曖昧さに耐える力はメディアリテラシー」という石戸さんの通り、私は何度か偽の情報に踊らされたことがあります。しかし、それも今考えれば「速報」という名のつくものばかりだったので、もう少し冷静になればよかったのではないのかと思うものでした。(生活に影響する程の情報ではなかったのでなにもなかったです)メディアリテラシーとは、情報を正しく精査することができる力なので、曖昧さに耐える力はこれから沢山の人が習得していかなければいけない力になっていくはずです。


5つ目 Eチーム 
日本のメディアでは、政治の情報操作がされているとよく聞きますが、日本人には危機感が少ないように感じ、プロパガンダにも弱いと思っています。その原因の1つに、日本の教育で「疑うことはよくない」と教えられていることがあると考えました。しかし、このままではメディアリテラシーを 持たない若年層が増えていくと思っています。今後、日本では「疑うことは悪ではない」という教育が行われていくのでしょうか。 

石戸さんのご意見 
「あまり情報操作がない」ということを知っておいて欲しいです。メディアリテラシー教育に関しては、私も変えなければならないと感じていて、昔は「メディアを疑え」という考えが教育に入れられていましたが、今は、疑うだけではなく、メディアリテラシーの考え方自体をアップデートしていかなければならないと思います。 

質疑応答での私の気づきや学び
正直、あまり情報操作が行われていないというのは驚きましたが「メディアリテラシー1.0」という考え方は私も必要だなと思いました。私の妹とニュースやメディアについて話したことがあります。妹は「ニュースの誤報などはない、ニュースやメディアなどが発信した情報は全て正しい。」と言っていてとても驚きました。このことからも、小学校や中学校などで「メディアリテラシー1.0」をアップデートした考え方を教えていく授業の必要性を感じました。また、少しずつでも学ぶことで、世論やニュースに惑わされずに自分で物事を見ることができるようになれば、情報戦に惑わされることは少なくなるのではないかと考えました。


講義を通して〜終わりに〜 
私は講義を受ける前はテーマが大きく、なかなかイメージがつかないまま講義を受けました。しかし、私が興味を持っていたロシア、ウクライナの情報戦争のお話が出てきて、思ったよりも近くで起こっていることであると少し驚きました。また講義を受けるまで、この戦争に直接関わる事はないと思っていた点で他人事として見てしまっていたので、先ほど書いたように、日本はウクライナに防衛装備品を支援することなどを国民が支持しているし、私自身もそれでいいと思っていました。しかし、世界各国が支援することにより、ロシア、ウクライナ戦争を長期戦にしている→それを世界中の人々が支持していると思いました。また。確かにウクライナから発せられる映像などを見て、武器を供給する他の国々のことを、ウクライナにいる人達からすればヒーローに値するのではないかと思っていました。しかし、今回のお話を聞いて、私達、第三者がそれを支援しているのであって、当事者はどう思っているのか分からないから、同じ意見ではないかもしれない、と改めて立場が違うことを再認識できました。 また、Dチームの質問の回答に「曖昧さに耐える力は情報リテラシーにもなる」という言葉があった事も印象的でした。確かに速報性を求めるだけじゃなく、私達第三者には1つ1つの情報を精査して受け取ることが求められるため、これからは今回の講義を意識しようと思います。 
長くなりましたが、ここまでご覧くださり、ありがとうございました! この記事は要約である為、大部分を削らせて頂いております。講義の内容は冒頭に貼りましたリンクから飛べますので、ぜひご覧ください! 

最後になりましたが、石戸さん、三浦さん、全てのスタッフの皆さん、ここまでご覧頂いた画面の前のあなた、今回は本当にありがとうございました!





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