見出し画像

【今週の週末ごはん】#4 銚子ワインと銚子の鯖缶で「ヤンソンさんの誘惑」風鯖缶ポテトグラタン、鴨ロースで乾杯

最近、クラウドファンディングで銚子のワインを入手した。

銚子でワインが作られているとは知らなかった。銚子は昨年泊まりで訪れ雰囲気や食べ物が気に入り、再訪したいと思っていたので「銚子の漁師町の気前のいい文化の復興を目指して」とのコンセプトにも共感。2通りのリターンを申し込んだ。
気軽に飲める「漁師は歌う」におすすめ缶詰を合わせたプランと、フラッグシップ的シャルドネ「KISSAKI」に銚子のつりきんめを合わせたプラン。どちらも魅力的。
まずは「漁師は歌う」を味わうべく、以前銚子で買った鯖缶を使って間違いのない一品を作った。使った缶詰はこちら。銚子電鉄は以前からチャレンジングな食品を繰り出しがちだが(褒めています)、これは至って普通に美味しい。脂乗りがとても適度で食材としても優秀。パッケージも可愛い。

◆ヤンソンさんの誘惑
本来北欧産のアンチョビを使って作る一品だが、鯖缶でも美味しく作れる。特に国産の美味しい缶詰なら最高。…というのを今回特にこだわってみた。

北欧のアンチョビはイタリアとはアプローチが全く異なる。甘いのだ。そしてスパイスが香るいかにも北欧的味付け。
故に日本で一般的に出回る塩気の強いアンチョビを使っても現地風にはできない。むしろ水煮やオイルサーディンに味付けして使った方が近いのでは?そこで鯖水煮缶登場。軽く缶汁を切り、骨が当たらないよう粗くほぐして三温糖少々とオールスパイス、シナモン、クローブ、ナツメグ、カルダモン、こしょうを振ってなじませ、あとは現地のレシピをなるべくそのまま、美味しくなるよう再現してみた。

重なった層がきれい(美味しそう)

…美味しい。最高に美味しい!!!
塩気のアンチョビを使用してもそれなりに美味しいものは作れると思うが、やはりこの料理は甘いアンチョビで作るものと納得。生クリームのまろやかさ、カリッと焼けたポテトと玉ねぎの香ばしさと甘さ、適度に脂の乗った優しい甘さの鯖にほんのりとスパイスが香る。いやもう最高。白ワインが進みすぎるがやむなし。だって美味しいもの。
そして銚子ワインが美味しい。正直想像以上だった。爽やかな香りに嫌味のない辛口、それでいて軽過ぎずどっしり感もある。これならバルメニューや軽めのイタリアン、居酒屋等幅広い料理に合わせられるし、味のセンスが良い。いたく良い。最初から「こういう味に」と狙ってつくっていそう。
国産ワイン、特に白はなかなかお気に入りが見つけられずに来たがこれは気に入りました。リピ決定。うれしいなあ。

《銚子の鯖缶を使ったヤンソンさんの誘惑》レシピ:2人分
①鯖水煮1/2缶は軽く缶汁を切り、特に骨の部分を舌触りが悪くならないようほぐして三温糖(お好みの砂糖やメープルシロップでも)少々、オールスパイス、シナモン、ナツメグ、クローブ、カルダモン(1~2種類でもOK。おすすめはオールスパイス)。こしょうを振って混ぜておく。
②じゃがいも中1個は皮をむいてスライサー等で千切りにし、玉ねぎ半分は薄くスライス。これらをオリーブオイルを敷いたフライパンでしんなりする程度に炒め、塩こしょうでごく軽く味をつけておく。
③バターを塗った耐熱容器に②のじゃがいもと玉ねぎの半量を敷き、①の鯖をまんべんなくのせ、残りのじゃがいもと玉ねぎで挟むように覆って上から生クリーム80~100cc程度を回しかけ、ディル少々を振って180℃に予熱したオーブンで焼き目がつくまで20分程度焼く。
★オーブンで焼く際、バターやパン粉をのせるレシピも多いですが今回は使っていません。なくても十分美味しいので、お好みで。

いやーこれは良かった。簡単でとても美味しく、家に大体あるじゃがいも、玉ねぎ、鯖缶に生クリーム(コーヒークリームでも)があればパッと作れる。それなのにちょっと手の込んだような味。おすすめです。

この日は他に鴨とねぎを焼いた。濃厚なものをちょっとずつ食べたい気分で、冷凍庫で眠っていた130g程度の小さめ鴨ロースを半解凍。
皮に細かく網目状の切り目を入れ、塩と黒胡椒をすり込み厚手のフライパンで皮目を押し付けつつこんがり焼いて出て来た脂でねぎも焼く。鴨はその後グリルに移し、皮目にはちみつを塗り色良く焼き上げる。この時のソースは肉汁(余計な脂は除く)にバルサミコ、ディジョンマスタード、醤油、微量のバターを加えて軽く煮詰めるのが私は一番好き。こんがり、とろりと焼けた長ねぎにもよく合う。

青菜が食べたくて下に茹でほうれん草を敷きました(肉の脂をほうれん草に吸わせて美味しくする狙い)

鴨は欲張って厚く切るよりも、肉汁を落ち着かせてから薄く切って供した方が結局は鴨の濃厚な旨味や力強さを存分に味わえる。短時間で調理できるのにこんなに美味しい、鴨えらいなあと感心。

付け合わせは前投稿のりんごきんとん。合います

最近ジビエを食べる元気があまりなく、久々に調理したがやっぱり美味しいと再認識。これからもジビエを時々食べられる程度の体力と健康をほどほどに維持して行きたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?