見出し画像

住むほどに自然が澄む「生き方」



過去3回の記事やInstagram でも
ちょこちょこと紹介していましたが、

Sumu Yakushima プロジェクトの
全体像についてご紹介したいと思っています。


最初は、DIYで家を建てよう!と
めちゃくちゃ小さく始まったのに

次第に壮大なプロジェクトになってきております笑

Sumuのラウンジとデッキ越しに海を臨む




Sumuとは何なのか?

なかなか一言では伝えられず、

「ひとまず現地に来てもらえばわかるから!」

と話すと本当にみんな来てくれちゃってたのでww 
いままでちゃんと文字にしてかったんですね


でもせっかくなので、これから数回にわたって
解説したいと思ってます!

人が住むほどに自然が澄む


まず大きなコンセプトとネーミングの由来は

「人がそこに住む(スム)ことで
自然がもっと澄む(スム)」


という2つの「スム」という意味をかけています。

もう一つ、フィンランド語でSumuとは
「霧」という意味の単語です。
とても美しい言葉ですよね。
(我々のウェブサイトやロゴは
フィンランド人デザイナーが担当してます)

空気、水、光が澄んだ状態は美しい



屋久島に来るまで、自然の中に建築を作るって、
ただの自然破壊だとしか思ってませんでした。


しかし建築家として、そこを直視してしまうと
なにもできなくなってしまうので、

人が生きるためには多少しかたないよね、、
と片目つぶって割り切ってました。

(以前の別な現場です)



このように、
「人が住むこと」と
「自然が澄んでいく」
というのは相反することで
同時に実現するのは不可能
と考えていたのです。


外食するときに
中華も食べたいけど、和食も食べたい!
ってワガママ言ってるようなものです
(ちょっと違う、、?)

オーバーツーリズムが縄文杉の森を
傷めつける


同じようなできごとが有名な縄文杉で
起こっていました。


屋久島ではコロナ前まで、
オーバーツーリズムの問題が顕著になり、
人が来れば来るほど、縄文杉の森が
荒れていくという現象が起きてしまったそうです。

樹齢数千年の屋久杉の森が、踏み荒らされて弱ってしまった



自然に癒されたくて来た人たちが
癒してくれる自然を壊して帰っていく。。

なんとも不幸な構図です。


縄文杉というアイコンばかりが注目され
一点集中で人が押し寄せてしまっていたこと、

自然の再生のスピードの許容範囲を超えて
人が踏み入ってしまったことなどが
原因だと思います。


縄文杉に来た人が悪いと言ってるわけでは
ありません。


森や自然に対する理解を深め、
森からいただくだけではなくて、なにか
お返しできることを考えていけないでしょうか?

住みながら良くしていくという「生き方」


Sumuを一緒に作っている屋久島の
モスオーシャンハウスの今村さんは
そんな理由から、早々に縄文杉ツアーガイドを
撤退したそうです。

そして、森までいかなくても楽しく学べることを
麓の里地で実践してきました。


彼の自然を見る眼差しや、自然との関係性を育むという
考え方が、いまの私の考え方の原点になってます。

Sumuのデッキで語り合う今村氏と筆者



もう10数年も前から
「住みながら日常で自然と関わり
育んでいけたらいいね」
という夢はあったそうなのです。

流域全体を俯瞰して循環を捉え、行動する。


私は2020年春にコロナを機に
屋久島に無期限滞在することを決めました。


この決断は私の「生き方」の決断だったと
思っています。


東京中心の生き方から、自然と向き合い
自然との関係を育む「生き方」へ。



その日からこのプロジェクトが転がるように
進んでいったのもお互いにとって
運命だったと思ってます。


この「生き方」を疑似体験してもらえるのが
Sumuで過ごす時間なのだと思っています。

みんなでおうちごはん。おおきな家族のような感覚。


楽しくやらないと続かない


我々Sumuは住みながら、
自然のシステムの根本原則である

循環の仕組みを「楽しく」学び、
実践する場として、日常生活や仕事や寝泊まりが
できる建築と空間を用意しました。

楽しく、というのはとても重要です。
楽しくないと続かないし、そもそも
誰も来てくれないでしょうw

汗をかいたら海に浮かぶお風呂。無理しすぎず、ご褒美タイムも大切に。



だいたい環境のことって、なんであんなに
退屈なんですかね?SDGsとか。

大義名分を振りかざして、断ったら悪!
みたいな勢いで、我慢しながらやらされることが多い。

しかし、我慢してると長続きしませんよね。
いつか息切れしちゃう。

世の中のサスティナブルが我慢が前提で
成り立ってるとしたら、
それはサスティナブルではない!!


Sumu的楽しみかた

・まず快適な家がある(めちゃくちゃ重要)

・まだ完成してないから一緒につくりあげる
 喜びがある。

・自然に手を差し伸べると、
 すぐに結果が見えるから達成感がある。

・自然から得られる知識は、実は人間関係や
 組織など様々なことに応用できてしまう。

・仲良い友達と一緒に作業し、学び合える。

・作業が上手くなると上手くなると
 自然との対話ができるようになる。

・作業してお腹すかせて自然の中で食べる
 ご飯がうますぎる(重要)

・ただ、うまい話にはデメリットもあって、
 ご飯がうますぎて食べすぎる傾向にあり
 痩せる効果はあまり期待できませんww

美しい海をみながら食べるごはんは食べ過ぎの傾向にw


Sumuに来てくれる人が
自然を育むワークを共に実践してくれることで

「人が来れば来るほど、自然が豊かになっていく」

という「生き方」を想像してもらい、

オーバーツーリズムとは逆の現象を
起こしたいのです!


土のなかの環境や菌たちと対話しながら整える


これが、Sumu Yakushima の根幹となる
部分ですが、他にも建築方法、エネルギーや食、
コミュニティ、子育て、そして菌と自然に至るまで
など沢山の課題を解決できるプラットフォーム
だと思っています。

物語は続いていくので是非フォローお願いします!





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?