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ハンチバック! 地獄に召喚された夜

日曜日
 
 日曜日の午後から、ハンチバックのオンライン読書会のための下読みをはじめた。

 開催日は、かつての親友だっった人の誕生日におこなわれるので、感慨深い。かつての友。わたしの灯。

 物語を読みながら、付箋をはったり、傍線をひいたりするやりかたは、わたしにとって初めてで、前から憧れていたやりかたなのだけど、やってみた感想はというと、書くことの傍らに置かれたような心持ち。
 現場感が強い。臨場感。
 ようするに、書き手のからくりを紐解くような、体験をしているような感じがした。
 もちろん、作者の考えは作者にしかわからないだろな。それは前提としてだけど。
 わたしは小説を書いているからならではの感だろうか。

 物語のなかに鎮座する、ネットスラングの毒気に浸りながら、切実で静かな叫びに耳を澄ましながら、市川さんの言葉の強さに、胸ぐらをつかまれながら読む。すごい握力!筋力!

 結構放置していた、家族の髪がすとんときれいに仕上がった。美容師さんも感じがよく、雰囲気もあかるくて家族はこの美容室を気に入っているのだ。
「いいじゃん」
 わたしの大好きなモデルで女優で絵描きもやっている、『野内まる』に似ていなくもなくて、かわいいね。と褒めた。
 さらさらになった。と、照れくさそうに早口になるところが、まだ子供だ。
 ばれてるよ全部。そう思う。髪の毛がつやつやで、若さとは罪作りだよなと思う。 

 美容室の帰りは、TSUTAYAにくっついているスーパーへ。ツルハドラッグと、東京流通センター系の靴屋さんも併設。何でもこい!だ。そろわないのは服と家具だけか?
 
 銀だこでは、呪術廻戦とコラボ。コラボしないで。辛いので。そこまでガチ勢というのではないけど、すきになると辛くなるので、適切な距離。パーソナルスペースを確保。というか金欠なので却下。あれば、食べてた。
家族もすきだから盛り上がりながら食べていた。

必要な、霧吹きと、タンスに入れる木炭を百均で購入。湿気を、どうか、おすいとりくださいませ。と小さく願う。

 TSUTAYAで、20分くらい自由行動をすることにした。家族はレンタル漫画の広いコーナーを目当ての漫画探しに奔走。
 
 まだ、家族が保育所に通っていた頃よくきた所で、たまにくると懐かしい。
ここで、絵本を買ったな。
好きな本一冊かっていいよ!と言うと、「科学のふしぎ系~」の本とか選んでいたな。今は見向きもしないもの。
絵本も買ったな。遠くて近い昔。パンダ銭湯も。ここで買ったな。

 金曜日の帰りなんか、DVDを借りたり、本をぶらぶら見たり、顔見知りの同じ保育園の親子とばったりあったりした。そのころ、わたしの孤独はピークだったように思える。

 TSUTAYAで、文芸コーナーとコミックをさらっと眺め、雑誌のコーナーへ。文芸の棚に新人賞関連の雑誌がなくて安堵・・・・している場合かい!! 新潮、文藝、新人賞掲載紙があったら、読みたかった(場合によっては買いたいけれど・・・金)
良かった品揃え。
文芸って流行ってないの?

 気を取り直して、POPEYE。坂口恭平氏が元気でいるかどうか、TwitterとPOPEYEの連載で確認しているのだけど、なぜかPOPEYEでは連載のページは探せなかった。坂口氏。元気でいて欲しい。

 POPEYEは機械書房さんが載っているとTwitterで見たので、欲しいな、というか、本屋さんの特集があったし、見ても楽しい雑誌なので欲しいなと思うけど、お金の問題があり断念。お金。金。
 家族とトイレの付近で待ち合わせだったのに、時間になっても現れず、もう一度、書棚のあたりをぶらつく。

 ちょうど近くで、母も美容室帰りだということがわかりピックアップしてもらい、スーパーで食材をかってもらった。
 素直に甘える。金がないのがばれている。

 にしん・ミニカプリコ・酒粕・しいたけ、等。柿も。

 夕食はハンバーグとか、昼につくった肉団子汁とか、焼いた鮭とか。トマト・レタスサラダ。アクセントに中華クラゲをいれて、和風に味付けする。うまい。
 ハンバーグはマクドナルドのパティを意識して、タマネギなど入れない。牛挽き肉のみ。以上。ただ練る。以上。
 塩とこしょう(こしょう切れているので塩のみ)以上。
 フライパンで焼く。以上。チーズをかけた。
 すると、「マックだこれは!」と家族のコメントを頂く。
 わたしは、食事の際にしつこいくらい「おいしいよね?」と同意を求めるのだけど、
うざめですね。その前に、美味しい!と言ってくれると、冥利につきるな。
 ジューシーなハンバーグも作るけど、シンプルに肉の味を楽しむのもたまには有り。そして、なにより楽。
 肉団子にはショウガをたっぷり練り込んで、サツマイモ・人参・ネギなど具だくさん。野菜の甘みの尊さに感謝。太陽と土に感謝。

ひひひひひき肉ばっかやん。

 感謝の嵐で、夕食は終わる。休憩ーといって、またうるさいショート動画とか、目を奪われる映像とか流れて、あめ玉を溶かすやつ、瓶を割るやつ。
自分が何か得体の知れないモノに汚染される感があるので、(世代の流行に免疫がついていない感覚)うおーーーーと、自室に逃げ込む。
 ベッドを机にし、ハンチバックの続き。
付箋をはる。わからないけど、感じたところに線を引く。
ネットスラングや、その他専門的な箇所には、?マークで対応。終わりかよ。
これを、いちいち調べたいけれど、時間の関係で断念。
用語を調べてやも、実践体感がなきゃ、理解できない。

 こってりしているよー、文章はしつこくなくあっさりしているのに、こってりしている。さらさら粘る。
市川様の凄み。ありがたみ。くわしみ。おかしみ。
 み、の使い方あってる? 自分み。さしみ。
 小説を書いている方と、お話できるなんて!ワキワキする。
 読書会っていうのは、初めて参加するのさ。
 しし、しし、失、礼とか、ないように。
 予習しないと!! と張り切る気持ちも裏腹に、眠眠・・・・と、うとうとしかける。
 たしかに、あまり実は、体調み、がよくない。
 美容室でも、頭痛薬を飲んだんだっけ。追い薬しようかな。
 
風呂に入って暖まって、ストレッチしなきゃ、茶碗も張り切って作った夕食の残骸があるしかたさなきゃ、明日の水筒作らっm・・・・の所で記憶、途絶える。花嫁じゃあるまいし。婿は死んだ。といったら笑えないみ。ほいみ。生きているよ、地球のどこかで。たぶん近所で。

 起きたのは、十二時。地獄より召還された感じ。
 いや、天国か。
 どこでもいい。東光ストアといかでいい。お肉と野菜と魚が安い生鮮市場とかでもいい。
 
 電気はぎらぎらで、光たぎっている、食卓のテーブルには、宴のあとのように食べかけの、いろいろ赤青黄色~で満載。

 洗顔歯磨き着替え、を最後の気力で行い、化粧水を儀式のように塗りたくる。これが、わしのナイト(騎士)ルーティンだ!! ああ、もうだめかもしれない。
 食器をシンク(辛苦)へ下げる。下げただけ。それだけで、もう堪忍して。辛抱たまりませんといった感じで、村上春樹の一人称単数の「謝肉祭」を百文字くらい読んで眠る。

弱いとか醜いとか、強いとか美しいとか、全部飲み込んでしまえと(夏油傑が、呪霊の玉みたいなものを飲み込むみたいに)
 わたしは、とにかく小説を書きたくて眠る。

 顔が乾燥しているので、そのへんにある、ハンドクリームを顔に塗る、というか乗せて眠る。
 

 
 

  

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