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セルビアからコソボへ!一筋縄ではいかない旅路! 旅人ゴリラの生存報告セルビア編♯2

みなさんこんにちは、こんばんはの方はこんばんは。旅人ゴリラです。

さて、前回からちょっと開いちゃいましたが、今回は移動回!セルビアの首都ベオグラードからコソボを目指して旅立ちます!

ただ、その旅路は前途多難!一筋縄では行きませんでした!

それでは本編!

一筋縄じゃ行けない?

よく見るとセルビアとコソボの間は地図上でも曖昧な点線になってます

セルビアとコソボの関係はまぁ、アレでして、、
セルビアは「未来永劫セルビアからのコソボの独立を認めない」と宣言しているぐらいコソボと仲が悪く、セルビアとコソボの間にはちゃんとした国境線は存在しません。

セルビアの地図にコソボという国はない

そんななのでセルビアからコソボに行くのは陸続きで距離も近いので簡単そうなのに超大変。

そう、国境線が無いと言うことはコソボの入国スタンプが押されないということです。
つまり、コソボからセルビア以外の第三国に抜けることも出来なくなりますし、日本はコソボを独立国として認めている立場にあるので、最悪の場合、スタンプがなければ「不法入国者」という扱いになります。

ただ、幸いコソボは隣接しているセルビアを除いた他三国(モンテネグロ・アルバニア・北マケドニア)とは国交があるので、日本人旅行者はコソボへはセルビア以外の三国から入って出るというルートをとることができます。

簡単に図解にすると↓こんな感じ。

青線がセルビアからの入国、黄色線が他国からの入国

※青線ルートも一応理論上は可能ですが上記の理由とセルビア・コソボの国境付近は情勢が不安定なのでおすすめはしません。


前情報なしの旅路!


ということで、僕がセルビアのベオグラードからコソボに行くルート計画はこんな感じ!↓

モンテネグロ経由でコソボ西部の都市ペーヤを目指すルートです。


で、早速ベオグラードからセルビア西部の田舎町ノヴィパサルまでのバスのチケットをとったのですが、その後は実はバスがあるのかすら分かりません。

というのも、このルートはただ単に僕がGoogleマップを見ながらなんとなく行けそうという理由で決めただけであってなんの情報にも基づいてないからです。

いつもであれば現地で情報収集してからルートを決めるのですが、今回はそれができません。
セルビア人に聞いても「セルビア南部じゃん。まっすぐ行けばいいよ、バスあるよ」としか言ってくれません。

ちゃんと辿り着けるのかな…?
まぁ、いいや!後先考えずに道に迷えるのもバックパッカーの醍醐味!
そう自分に言い聞かせて出発です。

出発!セルビア→経由地モンテネグロ

ベオグラードの大きなバスターミナル

ベオグラードからノヴィパサルまでのバスは1,600セルビアディナール(1D=1.4円)+荷物代100D。

13時に出発して6時間バルカン半島の山道に揺られて19時に無事到着。

そのままターミナルでモンテネグロのベラネ行きのバスについて聞いてみると翌々日の朝出発とのことだったのでそのままチケットを購入です。(830D)

空いた1日で見て回ったノヴィパサルはこんな感じ。↓

オレンジ色の屋根が綺麗
景色がいいと空気も美味しく感じます

町はずれの修道院を見に行く時に牛に妙に懐かれた以外は特になんのイベントもありませんでしたが暖炉の香りが漂ういい町でした。

めっちゃついて来たので焦りました笑
ゲストハウスにあった薪の暖炉。山の多い東欧では薪が現役なところも多いです。
世界遺産らしいけどなんの変哲もない修道院でちょっと残念。

さて、チケットを買っていた朝9時20分発のバスに乗ってモンテネグロのベラネへと出発です。

たった4人しか乗ってないバスで質素な田舎道の景色を楽しみつつ、

都会には無い長閑な暮らしがありそうです。
道端には羊も

え、これ?と思わず言ってしまうような簡素な国境を超えて、

プレハブ小屋の国境線

12時半にモンテネグロのベラネ到着!

コソボ行きのバスが…ない!

到着したベラネのバス停

ベラネは地図上では大きく書かれていたのでそれなりの規模の町だと思っていましたが実際はノヴィパサルよりも全然小さな町。

ベラネの町

大きな町ならバスターミナルも大きいだろうしそこでコソボ行きのバスについて聞いてみたらいいや〜とか楽観的に考えていましたが、速攻で当てが外れました。
窓口どころかターミナルでもない、あるのはただのバス停です。

でも、悩んでても仕方がないので町で情報収集開始。


「コソボのペーヤに行きたいんだけど、知ってる?」

ガソリンスタンドのおじさん
ペーチのこと?知らないなぁ」

ピザ屋の兄ちゃん
ペーチね。ここからは行けないと思うよ」

バス停の近くにいた女の子
ペーチ!首都のポドゴリツァからじゃないと行けないわ。もうすぐバスが来るからそれに乗って。あと、ペーヤじゃなくてペーチだしコソボともあんまり言わないほうがいいわね」

そう、モンテネグロ人は基本的にセルビア系。
現在は国交こそ結んでいますがコソボのことを内心面白く思っていない人も沢山います。
なので、アルバニア語表記であるペーヤもセルビア語のペーチに必ず直されます。
(誰に聞いても必ず直されるのでちょっと面白かったのは内緒です。)


でも、親切に教えてくれて大感謝。
ノヴィパサルから直接ポドゴリツァ行きのバスもあったのでベラネは完全に無駄足になってしまいましたがこの情報がなく別の場所に行ってた場合、夜までにコソボに着けず危うく詰みかけるところだったのでプラマイはプラスです。寄ってよかった。
運良くバスもすぐ来ましたし。

1日2便なので本当に運が良かった

ということで飛び乗ったバスは14時10分発で10ユーロ(モンテネグロはEUでは無いけどユーロが通貨。1ユーロ=160円)

一転ポドゴリツァへ。そしてついにコソボ入国!

またまた山道を越えていき、約2時間半走って

この辺ほんとに山ばっか

16時半にポドゴリツァ到着!

欧州は火が落ちるのが早いのですっかり夜です

バスターミナルにあった電光掲示板を見ると18時にPEC(ペーヤ、ペーチのこと)の文字があったので早速購入。(1日1便、16.5ユーロ)

18時に無事ポドゴリツァを出発して、
20時半頃にベラネのスタンドで小休止を入れて、(ベラネ通るじゃねーか!)

そしてついにコソボ国境へ!

ちなみにコソボへは雪道の峠越えになるので酔い止め必須です。普段酔わない人もゴリラもあれは酔います。

コソボの国境付近の写真

ただ、国境審査については特に他の国と異なるところもなく意外にもスムーズに通過できました。

そして…!

夜12時、ペーヤ到着!

ペーヤの街

僕はコソボについてコソボ紛争の勝手なイメージしか持っていませんでしたが、
ついたペーヤは意外にも都会だしネオンは明るて街も綺麗だし治安も良くて驚きでした。

それにしても、、
なんとか着けてよかった〜!!

以上!

セルビアからコソボへの道のり編、いかがでしたでしょうか?
一時はどうなるかと思いましたがたどり着けて良かったです。ほんと。
ルートのまとめとしてはこんな感じですね。
ベオグラード→ノヴィパサル→(ベラネ)→ポドゴリツァ→ペーヤ
セルビアからコソボに向かう人は是非参考にしてみて下さると嬉しいです。

さて、次回はコソボ編!
紛争を経たコソボの今を紹介していきます!
見た目が超怖い鉄道にも乗ってみたりして…?

乞うご期待!

PS.

ペーヤに着いて安心してお腹が空いてきたので開いてたパン屋でパンを買いました。

コソボのもっちりパン

見た目はなんの変哲もないただのパンですが、
なんとブランデーの味がします。
寒いからなんでしょうか?意外な美味しさです。
でもお酒に弱い人は酔っちゃうかも。

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