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【2023.07.02日】家族に誇れる仕事をさせてもらえたことに感謝。

寝起きが悪い。奇妙な夢も続く。

すっきりとは起きれなかったけれど、午前中は本の編集作業を少し進め、午後は買い出しと作り置きの料理を。玉ねぎの南蛮漬け、じゃがいものサブジ(玉ねぎと一緒にカレーとクミンで炒める&蒸し焼き)、カブの浅漬け、きゅうりの塩昆布和え。

夕方は髪を切りに行き、電車での移動中は昨日から読んでいる『ラテに感謝!──転落エリートの私を救った世界最高の仕事』(マイケル・ゲイツ・ギル著)を読み進めた。帰宅後、もう一品がんばりポトフを作って夕食。


2/3ほど読み終えたけれど、昨日とは違う部分に強い共感を覚えた。

エリート街道から吹き飛ばされ、職も家族も失い、転落人生にあったなかでのスターバックスの仕事との出会い。若い働き手に囲まれた64歳、一人だけ白人。人生で初めて立たされたマイノリティの立場に動揺し、新しい仕事に馴染めるのか強い不安を抱えながらの奮闘。

それでも、誰よりもきれいにトイレ掃除をし、苦手なレジ打ちをしながらも一人ひとりのお客さんと人間味のある会話を交わす姿に、胸が打たれた。

転落後の復帰にまつわる大いなる不安や、一つひとつ自分にできることを見つけていく喜びと安堵の感覚。著者と自分とでは状況は違えど、僕には痛いほどよくわかった。

もし再浮上のさなかにある人をサポートするときがあるならば、この感覚を忘れたくないと思った。なんてことない作業にも大きな不安がともなうことへの配慮を。そして何より、「できた」という感覚を一つずつ積み重ねることこそが回復のカギであることを。

「できた」の感覚は、こちらから「できているよ」と伝えるだけでは届かなかったりする。できた自分を認識でき、それを誇りに思えるかどうかを左右するのは、あくまで本人の受け止め方。

だから、そういう感覚が生まれる環境をととのえるためには、強固な「制度」をつくる以上に、その人が持つ固有の不安や安心の感覚に辛抱強く寄り添っていかなければならないと思う。

残り1/3の読書のなかで、どんな感覚との出会いがあるか。


そういえば……

去年編集を担当し、まもなく発売1周年を迎える『THE HEART OF BUSINESS(ハート・オブ・ビジネス)──「人とパーパス」を本気で大切にする新時代のリーダーシップ』(ユベール・ジョリー著)。

昨日の日経新聞「リーダーの本棚」コーナーで、セイコーグループ会長の服部真ニさんが座右の書として取り上げてくださった。会社の存在意義(パーパス)を定める際に出会い、「転機を乗り越える礎」になった本だそう。めちゃくちゃ嬉しい。

父がグランドセイコーの時計のファンなので、思わず自慢してしまった。家族に誇れる仕事をさせてもらえたことに感謝。

ソニー元社長の平井一夫さん、経営学者の入山章栄さん、『ティール組織』解説者の嘉村賢州さんなど、名だたる方々が激賞してくださるこの本。実は出版の日が僕の誕生日と同じで、だからではないけれど、大切に届け続けていきたい。

「人を大切にする組織」、それをうわべの言葉で終わらせずに本当の本気で実践するリーダー像を探求したい人へ。


▼日経新聞記事

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