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12年1月29日 館山若潮マラソン

 22回目のフルは2度目の館山若潮マラソン。48歳の今年はいろいろあってダメ!SUB4生涯勝敗は7勝15敗となる。

 先週、ハーフを完走したものの冬の雨にびしょ濡れになったのだから、治りかけと思っていた風邪がぶり返すのもしょうがないだろう。17日前に突然襲ってきた腰の痛みの不安も拭えない。おまけに、23(月)くらいからアゴが痛み出した・・・最初は「変な寝方をしたのかな?」程度に考えていたのだが、いつまでたっても痛みは変わらない。虫歯かな?25(水)にINで調べて勤務先近辺で評判の歯科医を27(金)の予約をとる。
 レース前々日の27(金)に通院。「噛み合せが悪い。親不知が押し込んできたのが原因。少し奥歯を削ってみた。レントゲンを見ても虫歯はないと思います」との診断。「今更、親不知かよ!」って感じ。ただ翌日28(土)は痛む痛む。大きく口を開けられないから、昼の牛丼を食べるのも苦痛であった。
 風邪、腰痛、親不知とまさに三重苦を抱えてでは「ハーフまでならなんとかなる」と思っても、フルとなると出場を逡巡する。レース参加料は4,000円、不参加なら当然ドブに捨てることになる。一方、レースに行けば往復交通費は6,000円程度か?不本意な結果(DNF等)ならこの6,000円に悔いが残る・・・悩む。
 レース前々日27(金)歯医者通院の夕方、外房勝浦で取引先関連弔事が入った。車で館山を下見することとなる。「これは神が『出ろ』と言っているのであろう」・・・
 02年に初めてフル出場を決意したとき(洞爺湖で制限時間5時間レース)の思い、「30kmを3時間。残り12kmを2時間かけて帰ってくればいい」を思い出す。今回は制限時間6時間、さらに1時間の余裕がある。その思いで出場を決意した。

 前夜はスパゲッティを2人前茹でて、早めの就寝。ぐっすり寝たせいか当日4:30に目が覚めた。6:00出発予定だったが5:10にスタート。市原SAでチャーシュー丼の朝食をとる。チャーシューで白飯を巻いて口に放り込もうと思ったら、アゴが痛くて・・・・右アゴ付け根・右耳の前には湿布を貼ってきた。見てくれより実用だ。どうせ無精ヒゲ2日分を溜め込んでむさい顔だし!
 7:00過ぎに会場着。会場の裏手・徒歩3分ほどの海岸道路に駐車できた。
 しかし、なんだ!この風は! 海岸道路のせいもあるが砂塵が舞っている!!
 7:30受付開始となっていたが、7:15に行っても受け付けてくれた。今日はゼッケン通知を忘れてきてしまった。係員に余計な手間をかけさせ申し訳ない。受付を済ませて車に戻る。去年、寒風吹きすさぶグラウンドで着替えさせられたことから今日は車にしたのだが、今日の風、気温(10:00スタート時で3.6度)なら大正解だったな。
 着替えてから、ザバスピットを探したらリュックにない!あれ~?昨夜確かに入れたはずだが・・・ないものはないので売店に探しに行く。ザバスはなかったので似たような高カロリージェルを求める。その帰り道、足にワセリンを塗っていたから、風に舞う砂が貼りついてくる。「ワセリンって保温効果もあるというけど、こんなマイナス作用もあるのか!」って感じ。
 今日のウェア。青の長袖シャツの下に半袖Tシャツの重ね着、赤い手袋。下は膝下丈のランパンに5本指ソックス。シューズは練習用のASICSニューヨーカー。CAPはウェアに合わせて青を予定していたのだが、あまりに風が強い。「このCAPはお気に入りだし、東北勤務の記念品でもあるので風に飛ばされたくない」ということで車に積み放しになっていた白CAPにした。これなら飛ばされても惜しくない。
 9:25に車を出て、最後の小用を足し、9:50にスタートラインへ付く。予想タイム3:30~4:00の一団。5分前にウィダーゼリーを摂り水分補給はこれでよし。土壇場になってシューズの中の小石が気になる。恐らく風に舞って入り込んだのだろう。今更脱げない。そのまま走ることにした。
 アナウンスが流れる。「現在、天候は晴れ、気温3.6度、風速8m」。風速8mでランナーからどよめきが起きる。皆の思いは同じ。厳しいな~。

 10:00丁度にBANG!久々にピストル音が聞こえた。ここに立てていることを感謝。
 ピストル音が聞こえても前には進まない。スタートライン通過が2’28。そこからゆっくりと走り出した。しかし、片側1車線としては幅のある道路だが、なかなか前に進めないものだな。だいたい目標タイム順に並んでいるのに、明らかに背伸びして並んでいる奴は許せない。なんで後続ランナーの動きを遮るようにチンタラ走れるのだろう・・・
 「最初から@6’00の遅いペースだとリズムがあわずに絶対にそのまま失速する」ということが最近わかってきたので、@5’40くらいの感覚で走る。まだまだ大集団なのでそんなに風は気にならない。強引に体を捻って前に出ることもしない。自然に自然にマイペースを心がけて進む。
 港の折り返しのUP&DOWNのあと、5km地点をN28’26で通過。「あれ?最初の2kmが進まなかった割に早いじゃん」と少し驚いた。
 直後だったかな。4時間PM(ペースメーカー)」に抜かれる。PMの後には大集団。「こんなに早く抜かれるのは悔しいな」と思い、3kmほど付いていったが、息が上がってしまう。「8km位で息が上がってはこのペースで走りきれるものではない」と自重し、PMの先行を許した。この時点でSUB4は諦めることとなるとは明らかに走力が落ちている証であろう。
 10km通過はG58’19。この5kmは27’21。PMのせいで少しペースが上がったのかな?
 海岸線を走るとやはり風が強い。波も荒れている。昨年は東京湾越しに綺麗に見えた霊峰富士も今日は見えない。
 15km通過はG1:27’47。この5kmは29’28。直近1kmは6’20?これは明らかに距離表示がおかしい。途中2km刻み程度に表示があるのだが、昨年と場所がちょっとずれたようで、今年はあまり信用できないようだ。
 ここから東京湾に突き出した岬の突端を回って岬の南側を走る。太陽をサンサンと浴びる道。道路沿いには菜の花が咲き乱れている。景色だけを見れば温かそうなのだが、風は依然として冷たい。ここで赤い帽子に赤い和装ベストのようなものを着た如何にも「還暦です」といったランナーに抜かれた。私も還暦になったらあんな格好で走るのもいいな。次にスーツ姿の20代ランナーに追い抜かれた。チャコールグレーの上下で、ズボンにはピシッとプレスも利いている。ネクタイもちゃんと首元まで絞め、黒ブチメガネのまじめそうな公務員と言った様。仮装ランナーに抜かれると腹が立つことも多いのであるが、こやつにはサラリーマンとして好感が持てた。デジカメを撮影しながら前後をうろちょろしていたが何時の間にか見えなくなった。多分先に行ったのだろう。たいしたもんだ。
 20km通過はG1:57’05。この5kmは29’18。まだ落ちるような無理はしていないのだがなぁ・・・ハーフ地点をG2:03’51(N2:01’23)で通過。SUB4は夢のまた夢・・・。
 22kmを過ぎて左折して海岸線からいよいよ内陸に進路を変える。ここからしばらく「あれぇ?去年こんなところ走ったかな~」という感じで昨年の記憶がない。昨年は良いリズムで快調だったから下ばかり見ていたこともないはずなのだが・・・
 UP&DOWNが始まる。25km通過はG2:27’22。この5kmがついに30’17と大台を超えた。「ま、まだ30km3時間にはちょっと余裕があるな」と思えど、さらにここからは@6’11~30と落ち込む。それでもUP&DOWNだとまたちょっと抜く方が多くなる。特に下りは強めに押した。還暦ランナーに追いついた。抜かす際に「失礼ですが還暦ですか?辰年ですか?」と問うと「卯年です」との回答。「私は一回り下です。負けないように頑張ります」と申し上げると「お互い楽しみましょう」とのこと。楽しむとともに走れる幸せをかみ締めなければならない。
 28kmの登りを終えた後の下り。右大腿の裏に「どよん」とした鈍痛を感じる。無理をすると攣ってしまうような感触。「あれ?右脚かよ。やばい!」、古傷になっている左脚ならこの程度の違和感は慣れっこになっているが、右は初めてだけに怖い。今日はタイムはどうでもいい。即座にコースアウトしてストレッチ。前後屈にハムストを入念に伸ばす。1分ほどだと思うが楽になった。
 30km通過がG2:59’50。「ギリギリとはいえ無事に30kmSUB3で通過だ~」とちょっと安堵する。ただしこの5kmは32’28まで落ち込んでいるので「もう無理はしない」と自らに言い聞かせる。30km過ぎの上り坂、まだ走ることはできたが、先のどよんとした鈍痛が気になり、あえて歩いた。「あと12kmを歩いて5時間」と言う当初の目論見通りのつもりであった。上りきっての下り。「下りを歩くのはもったいないかな?」と恐る恐るゆっくり走ってみる。去年のレポだと「長い下りを一気に」というような感じであったが、今年走ってみると、ずーっと下っているわけではなくて、ちょっと登っていたり平坦なところもある。昨年のように調子が良いと少々の上りも苦にしないのだな。去年との調子の違いをまざまざと感じた。
 海岸線まで下って、また歩き出したら寒い寒い!!容赦ない風が体温を奪う。凍えるのは本意ではない。しょうがないから走る。ビルや林の陰に入り風が弱くなると歩く。ただ歩くのではなく、ストレッチを兼ねるように大股で歩いた。
 35km地点はわからなかったのだが、後から換算するとこの5kmは39’03相当。歩いたり走ったりだからこんなもんかな?
 この後、風が強くなると走る、風が弱いと歩くを繰り返す。還暦ランナーに抜かれた。
 大集団を抜いて、歩いていたら抜き返された。「なんでこんな大集団なんだ?」と思えば核には4.5PMがいた。4.5PMに抜かれるのもなんだかな~。また走り出す。走り出すと私の方が速い。かなり引き離す。
 また歩き出して40km地点。この5kmは36’14。凍えそうだからまた走り出す。しばらく走ってまた歩き出したら4.5PM集団に再度抜かれた。もうラスト1kmだから集団の最後尾を付いていく。ラスト300m位かな?橋の上。スパートをかけた。集団をぶっちぎる。35km過ぎからずっと前後していたカップルランナーもぶっちぎる。運動公園に入ってラスト100m。前のランナーをガンガン抜かす。で、ゴール!!
 G4:28’○、この1kmは5’40。スタートロスを引いたNは4:25’37。「歩いてもいい」と思い実際歩いた割には良いタイムのような気がする。ま、帰って来られたのだから、DNSまで考えていたコンディションとすれば「満足満足」と言って良いでしょう!

 ゴールエリアでゆっくり大きくストレッチ。ホット麦茶をいただき、参加賞のスポーツタオルをいただく。なんだスポーツタオルか・・・使わないのだよな、ほとんど・・・。去年のCAPは使えたのにな~。スポーツタオルは結局単身社宅で捨てた。

 手荷物預かり所の長蛇の列を尻目に、会場出口からそのまま海岸道路に出た。
 そのまま車に入る。凍えそうだから、即、上のシャツ2枚を脱いで、Tシャツに着替える。下のランパンを脱ごうとしたら、ふくらはぎのワセリンを塗っていたところに砂塵がまとわりついている。「砂が付いているのにスエットは履けないよな~」と着替えるのを躊躇。ティッシュで拭うが完全には取れない。タオルを水道に濡らしに行くのも大儀。結局下は着替えるのを断念。そのまま車で出発した。14:30にゴールして出発が15:20くらいだったかな。

 高速に乗るまでが渋滞。最初のSAで休憩。膝下ランパンにビーサンでSAを歩くのは顰蹙者だったかも。南房総のお土産を勤務先に購入。またちょっと渋滞。市原SAで休憩。いつも混雑している千葉市を過ぎた所でまたちょっと渋滞。帰宅は18:00。

 今日は、歩き出してからの給水3箇所で「若潮マラソン名物(前日の朝日新聞に掲載)」のクリームパン1/2個を食した。3箇所で合計1個半になる。おいしかった!でも歩いていたから食べられたけど、走っていたらモコモコしたパンはやっぱりきっついな。その代わりにジェルは22km位で1本摂取しただけ。
 ゴールしてからもコンビニオニギリ1つを補給していたので、帰宅してもあまり食欲はない。それでも、前日購入していた牛ステーキとサラダで缶ビール2杯、焼酎ロック1杯の独り打上げを実施しました~。
 なお、帰宅したら座椅子の横にザバスピットが落っこちていました。ちっ!

 今日の総括。
 5kmLAPは。28:30、27:21、29:28、18、30:17、32:28、39:03、36:14、12:58。なんだかジリジリと落ちて行ったことになる。タイムだけ見れば残念だわな。寒かった。風も強かった。30kmで歩き出したのは無理したくなかったから。そういう中、途中で止める勇気が持てたことには満足である。
 ただ今シーズンのフルではまだ4時間を切っていない。3月の佐倉。ここでSUB4を目指そう!
                                以上


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