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18年11月23日 大田原マラソン

 46回目のフルは4回目の大田原マラソン。55歳が厳しい那須オロシにもめげずにSUB4達成!充実感に包まれた。SUB4生涯勝敗は22勝24敗に。

 本レースは4年振り4回目の出場となる。
 大田原マラソン・・・・制限時間は市民マラソンとしては非常に厳しい4時間。今どきのFUNRUN風潮とは一線を画し、「競技性の高さ」を謳う大会。大会HPではレース3日前に「仮装、被り物はご遠慮ください」というニュースが出されたほどのガチさ。毎度エントリーの都度、誇りと、そして一抹の不安を感じる次第。
 「制限時間4時間」とはいえ、実際には38.6km関門を3:40で通過すればゴールまでは走らせてくれる。そうであれば、まずは38.6kmを3:40で、つまり@5’42を上回るペースでこの最終関門までは行かねば!ちなみに4:00を超えたら交通規制が解除されるとのこと。つまり「4時間超えたら歩道を走れ!」と。これは避けたいところ。

 レース3日前の火曜日からアルコールを抜く。この日は歌舞伎町二郎、水曜日は松屋プルコギ定食(ライス大盛り無料サービス)、前夜・木曜日はサイゼリヤでダブルサイズスパにアンチョビキャベツ。カーボローディングは計画通り。
 大田原はスペシャルドリンクを置ける。私は全7カ所のうち2か所、24.2kmと34.3kmに置かせてもらうようエントリー時に登録していた。500PETにアクエリアスを半分入れ、ZAVASPITをガムテープで留めた。ガムテープに油性ペンで大きく「26○○」と明記。白いビニール紐で少しデコる。これで良いだろう。準備万端!

 レース当日・勤労感謝の日の金曜日は5:00に起床。今年初のダウンを着て大宮駅6:45発の新幹線。3列シートの通路側を予約していた。窓際に並んだご夫婦らしいカップルも大田原ランナー。紙袋に各7個、キンピカモールの付いた派手なスペシャルドリンクを用意されていた。私位の地味なPETで充分なんだけどな。ま、人それぞれだな。
 7:32那須塩原着。今日は全く並ばずにバスに乗り込めた。幸先良し!車中が暑くて狭い座席でダウンを脱ぐのには往生したが7:36に駅を出て、7:55頃会場に入った。まだ体育館観覧席も空いていて陣地を構えた。
 8:30頃、空いているうちに貴重品(財布と携帯)を預ける。時間があるので、外に出てゆっくりストレッチ。快晴である。気温予報8℃だったので寒さをケアしていたが、陽射しがあるから大丈夫。ビニール袋、カッパは不要と判断した。9:00前、オイナリ、大福、饅頭を食す。
 9:20出陣!体育館を出て競技場に入る。やばっ!スタンドの幟がバタバタとはためいている。冷たい風が強い。先刻のストレッチでは強風は気にならなかったのに・・・。体育館で遮られていただけなのかな。風上に目を向ける。あれが那須高原なのだろうか?好天なのに頂上付近は白く霞んで見える。降雪なのだろう。スキー場だもんな。あそこから吹き降ろしてくる風は当然冷たいだろうな~。那須オロシ・・・う~ん、やっぱり風との闘いになることを覚悟した。周りにはランシャツだけの人からカッパを着込んでいる人までいる。私の格好はその中間あたりか?ランシャツに半袖Tを重ね、アームウォーマーにグローブ、膝上のランパンである。
 グランドをJOGでゆっくり1周。そのあと芝生に座って最後のストレッチ。9:45だったかな?スタートブロックが形成される。指定されたCブロックの2列目位をキープしたのだが、北風を正面から受けるし日陰だし・・・ということで少し後ろに回った。大柄のランナーの背に隠れるように風を凌ぐ。これでだいぶ違うわな。スタート5分前からゆっくりゼリーを飲む。「必要ないかな」とは思ったが持ってきてしまったからには飲まないと荷物になる。後から考えたら失敗だった。

 10:00Bang!ここに立てたことを感謝。すぐに動き出す。スタートラインを0:34で通過。さぁ!行くぞ!
 最初は当然ゆっくり。足が温まるまでこれで良い。競技場から出る際には少し減速。これも例年通りで仕方ない。取り付け道路から左折して国道461号に。ここからマイペースになる。最初から@5:41。悪くない。左折して、左折して2㎞過ぎに競技場の横を通る。ここにチアリーダーがいた。リンク栃木ブレックスというプロバスケットチームのチアが4名かな。かわいい!ちょうど身体が温まるころに、派手で明るく軽やかな応援に心にも火を灯してもらった。
 さらに左折して体育館の裏を抜けていく。国道を横切り突き当りを右折。呼吸に気を付けて進む。6kmを過ぎて左折してライスラインに入る。ここから緩やかに下っていくらしいのだが、体感ではフラット。8km地点位で盛岡走友会のランナーが抜いて行った。「ランシャツ短パンだよ。寒くないのかな?さすが盛岡人!でもこんなペースで大丈夫なのか?」などと思いながら先に行ってもらった。4年前も前半置いていかれて後半ぶち抜いたのだ!
10km通過。G54:37、こんなもんだろう。1km以降のLAPは5:16~31と極めて安定している。よしよし。
 10km過ぎの給水を摂ってしばし進むと後ろから異様な音が聞こえる。ガタンコガタンコガタンコ・・・・迫ってくる。抜かれる。たまげた!下駄だ!しかも一本歯!思わず「すごいですね!何の音かと思った」と口走った。下駄の若者「すいません」と。別に謝らなくても良いのだけど・・・隣の高齢ランナーが口を挟んできた。「しかも一本歯だもんね。負けられないよ」と。それにはあいまいに頷いて、しばし下駄の足元に見とれた。一本歯の下はラバーが貼ってあるようだ。また鼻緒のほかにカカトをホールドする布がある。そうだろうな・・・「すいません」と謝られた瞬間に「『それが今流行の厚底かい?』と返せたら受けただろうなぁ」としょうもないことを悔やんだ。一本歯との差がどんどん開いていく。結局一本歯は3:47位でゴールしたようだ。お見事としか言いようがない。
 13km手前で右折。スポンジ給水があったが、この寒さでは不要。スルー。下る。斜度に身を任す。きれいな川を渡る。登る。左折。直後の小学校トイレで盛岡ランナーを発見。「私もどこかで小用を足した方が良いのかな」と考えさせられた。スタート前のゼリーは、この気温だったら不要だったな。直後にまた盛岡ランナーに抜かれた。本当に今日の盛岡ランナーは早い。
 15km通過。この5kmも@5:10~31。下りと上りの差だけの至極安定したペース。左折して川を渡る。ここから少し登る。17kmから約1km対面通行となる。対面に3.5hPMを発見。この後ろ位がこのレースのボリュームゾーン。大群が抜けて行った。その後に盛岡ランナー発見。折返しまでのタイムを図る。その差1分というところか。わずか3kmでこんなに差を付けられるとは意外。しかも盛岡ランナー、結構辛そうだった。大丈夫なのかしら?他人を心配する余裕などないはずなのに・・・。折返して18km。後続に知人女性2名の姿を探す。見つけられず、残念。
 左折して19km。田園地帯を進む。20km通過。この5kmも@5:19~31。中間点通過がN1:53台。上等上等。時折視線を遠くに投げる。山の稜線がくっきり見える。空がきれい。紅葉も進んでいるだろうが、山と空に目を奪われる感じであった。秋晴れだ!
 23.7km、JAライスセンターを右に見る。ここの仮設トイレは数が多いはずなので目視する。列ができている。パス。
 さぁ!大田原はここからだ!!左折!!グワッと北風・那須オロシが向かってきた。思わず「やっぱりな」と独りゴチたら、隣の方も「分かっちゃいるけどってことですね」とか言ってきた。「んだ」、うなずくしかない。覚悟していたとはいえ歓迎するものではない向かい風。後から知るのだが、当日の大田原市内の風速はスタート時が4.4m/s、この時点では8m超。なかなかの大儀。前傾姿勢を深める。
 24.2kmのスペシャルテーブルでは自分のボトルを簡単に見つけられた。そりゃそうだよな。自分はこのレースでは最後尾に近いのだから、残っているボトルは少ないもん。係員にお礼を言いながらPickUp。PITを確り摂取し、アクエリアスも何度かに分けて給水した。ここの25kmまでは@5:45と落ちたが、それまでの4kmは5:20~24と安定。よしよし。
 ただ那須オロシは強く冷たい。登りでもある。足が重くなってきた。26kmを過ぎて足元に違和感。目を落とす。「げっ!左の靴ひもが解けてる!」、レース中では初めての体験。登りでペースを乱したくないがここは止まるしかない。左にコースアウトしてしゃがむ。太ももが痛重い。グローブをしたまま結ぼうとしたのでちょっと時間がかかったか?冷静な判断力があれば、まずグローブを外してからコースアウトするべきだったのだろう。
 後続を確認してコースに戻る。完全に止まって、しかもしゃがみこんでからのリスタート、さらに即登り、かつ、向かい風。これは辛かった。すっかりペースが落ちてしまった。今日はスタート前のゼリーと、この靴ひもの解けが大失敗だった。
 25kmから30kmまでは予想していた以上に苦労した。LAPは5:39、靴ひもで6:02、その他トラブルがなくても5:54、6:06、6:06と落ち込む。那須オロシめ!!!もはや、自分、終わったか?!?
 30km通過がG2:45:10。残りを@6:00で行けば充分お釣りがくる勘定だが、すでに6:00超ペースに落ちている。「前半の貯金はある。ここで急な登りは終わりだ。ここから@6:00に拘ろう」と自らに言い聞かせた。
 30kmを超えたら左斜め前に折れる。向かい風は変わらない。すぐに仮設トイレが2基並んでいる。右の1基に1人入ったのが見えて待ち人はいない。「よし!まだ我慢はできるがここがチャンス、用を足そう」とトイレの前に立った。すぐ開くと思った左のドアはなかなか開かない。結局、右が出るまで待たされた。ロスタイムは1:45程度。貴重な1:45であるが、この先は沿道の応援も増えるし、街中になると仮設トイレも減るだろうし、ここを選んだ判断は間違ってないと信じよう。ここのLAPは@7:40と相成った。架設トイレに続いてスポンジがあったがここもパス。
 明るい田園地帯を進む。コース高低図では30km以降も登りとなっているが、そこまでのような傾斜は感じない。牛舎からかぐわかしい臭いが漂ってくる。仕方ない。32kmでまた左斜め前に折れ国道461号に入る。それでも向かい風は変わらない。国道は片側通行、対面から大型貨物が来る。すれ違う瞬間、強烈な風に煽られた。CAPが吹き飛ばされそうになり慌てて押さえる。
 34.3kmのスペシャル給水。
 35km通過。トイレロス以降の4kmは5:52、6:02、6:09、スペシャル給水で6:31と落ち込む。Gでは3:17:24。残り43分で、残り7.2km。@6:00丁度のペースではSUB4は無理な勘定。このままずるずると落ち込みたくはない。まずは38.6最終関門を目指そう!意地で強く足を運ぶ。
 35km過ぎ、沿道の国際医療福祉大学の大学生かな?明るい大きな声援を送ってくれる。一応笑顔で手を振って応える。少し元気が出る。ここから下り。頑張って足を伸ばす。36kmまでは@5:39。下ったら登り。えっちらほっちら苦闘は続くが、幸い向かい風は気にならなくなってきた。次の37kmまでは@6:06。続けて残り4km・38.195地点までは@5:53のペース。
見えた!最終関門!SUB4の望みを持ったまま通過できた!係員が「残り2分」とか言っていた。これでゴールまでは行ける。小さくガッツポーズ。必死に脚を運ぶ。シューズがパタパタ言いだした感あり。39kmまでを@5:42ペース。G3:40:46で通過。残り3.2kmを19分。状況は変わらない、「最低限@6:00を切って進め!」ということ。40km通過!@6:00!状況は好転も悪化もしない。しばし進んで左折。長身で脚がコンパスのように細くて長いランナーに抜かれた。一歩が広い!私も背は高い方だがストライドが全然違う。うらやましい。こっちはパタパタ脚を運ぶ。41kmまでは@6:06で3:52:52。残り1.215kmを7分か!ほんとに微妙!ここから気持ちでピッチを上げる!「3月の古河ではラストスパートができただろ!」と我が身に暗示をかける。意地で脚を回す。右折して競技場取付け道路。「あ!コンパスが止まって道端でストレッチしてる!」、つい先刻、41km位ではふらついて止まりかけたランナーに「走り続ければ行けますよ」と声を掛けたが、ここではもう他者に声をかける余裕はない。必死のぱっち。
 陸上競技場に入った。顎が上がる、顎を引く。アンツーカーでさらにペースアップ!!うしっ!圧倒的に抜く一方だ!最終コーナーを蹴る!ゴール横のデジタル時計が見える!3:59を指している!でも届く!ここまで来て初めてSUB4を確信!!最後脚を回す!入った!ガッツポーズ!
 G・O・A・L!!!時計を止める。G3:59:2○!朦朧とした意識で考える。「Netだと3:58台か!よく頑張った!」。今日は自分で自分を誉めてあげよう。

 「満足感に浸りながらゆっくりとストレッチ」と言いたいところなのに係員にゴールエリアから即出ていくように促される。4時間を経過したのだから係員もさっさと撤収したいのだろうな。ベルトコンベアに乗せられるように進まされる。競技場建物裏のテントで水500PET、紙パックトマトジュース、菓子パン、グラノーラ、そしてそれらを収納する袋を受取る。体育館へ向かう途中のテントで完走証を受取る。なめこ汁配布のテントがある。一瞬スルーしようかと思ったが身体が冷えている。やっぱりもらおうか。並んだのは3分ほどか?ぬるくはあったがなめこ、ネギ、豆腐の味噌汁を美味しくいただいた。
 最後、体育館入口でTシャツを受取る。赤紫っていうのかな、変わった色のTシャツをいただきました。プレゼンテーターは丸坊主の小学生。頭を撫でてやろうとしたらイヤがりやがった!失礼しました。

 今日はアームウォーマーは無論、グローブも(給水時以外は)外さなかった。とはいえ、那須オロシの北風の中、全身が冷え切るまでにはならず着衣の選択は正解だった。レース中の気温は8℃から10℃程度、これ位なら今日の出立ちでOKなんだな。

 体育館観覧席に戻ってまずはストレッチ。ゴールして10分ほどしか経っていないと思うが、すでに身体が硬直しているのを感じた。やはりストレッチはゴール直後に行った方が効果的だろう。
 参加賞として温泉入浴券もあるのだが、制限時間4時間ぎりぎりでゴールした身にとっては温泉に行くバスの時間が厳しい。断念した。
 14:00にゴールして、体育館を出たのが15:00位だったろうか?西那須野駅行きのバスは幸い待たずに乗れた。バスの中でトマトジュースを一気に飲み干し、15:15位には駅に着いた。駅のホームでは500PET水を飲み干す。15:27発に乗車。宇都宮までの乗車時間は40分。5年前はこの40分を立っていたので実に辛かった。それ故今日は簡易イスを用意してきたのだが、幸い先頭車両で座ることができた。宇都宮駅に着いたら「一番搾り」「レモン酎ハイ」をお供に求め、16:14発の上野東京ラインのグリーン車に乗車した。グリーン車でも新幹線より1,000円以上安いもんね!車中のアテを買い忘れたので菓子パン。悪くない。ゆっくり飲んだビールが心地よく広がる感じ、良い気分になった。
 17:30大宮着。ここで下車して「いづみや」でも寄ろうかと思ったが、首筋がべとついている感あり。シャワーを浴びたいので直帰することにした。最寄り駅前のスーパーでカツ丼とサラダを求め帰宅。ゆっくり浴槽に浸かり、膝をアイシング。それからカツ丼をアテにワインを半分だけ飲んだ。
 充実した1日が終わった。

 今日の総括。
 5kmLAPは以下の通り。5-27:01、10-27:02、15-26:35、20-26:59、25-27:12、30-29:47、35-32:14(トイレロス1:45を含む)、40-29:22、L-12:36。N3:58:4○。
 「前半10kmはマイペース、20kmまでは少し下っている。25km過ぎから那須オロシでリズムが乱れ、風向きが変わった35kmからは粘って挽回した」と言う感じか?35kmからの挽回、5kmLAPが30:00を超えた後30:00を切るという挽回は初めてだろう。「那須オロシに負けずによく頑張った!」と言って良いだろう。
 今日くらいの粘りがあったら前回の横浜もグロスでSUB4はできたであろう。また今日の強風・・・・あれがなければ3:50も行けたかもしれない。ま、タラレバだな。
 これでフルは46本目。SUB4は22勝24敗。今シーズンはあと2本を予定している。五分にしたいな。

 後から知った他者の結果。盛岡ランナーはやはり30km以降失速気味だったが私より約20秒先着。女性知人Yさんは33.4km関門でout。KさんDNS。またどこかで競える日を楽しみにしよう。会社RC・Fさんは25km以降ド失速しての3:38。足の裏の痛みから歩き混じりになったとのこと。また行きの新幹線で隣に座ったご夫婦。ご主人は私より2分早くゴール、奥様は33.4km関門でoutとなった模様。
                               以上

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